第1章 新世代バス規格とIEEE1394(4)

IEEE1394の特徴(1)


IEEE1394の特徴(1)

 これまでに何度も解説されていますが,改めてIEEE1394の特徴をあげてみます.

高速

 IEEE1394では,100Mbpsから400Mbpsのデータ転送速度が規定されています.さらに,その上の800Mbpsやギガビットクラスも1394.bでサポートされます.現状では,400Mbpsもあればたいていの要求に応えられます.

リアルタイム性の保証

 IEEE1394の特徴であるアイソクロナス転送を利用すると,リアルタイム性の保証を受けられます.たとえば,SCSIなどはデータ転送がいったん始まってしまうと,転送が終わるまで,その処理にバスが占有されてしまいます.しかし,IEEE1394のアイソクロナス転送では125μsごとに必ず優先権が割り当てられるため,リアルタイム性を保証した転送が可能になります.単純な性能だけで比較すれば,SSAやFibre Channel,そしてUltra SCSIも十分にIEEE1394の対抗馬となりえるかもしれませんが,こういった機能を含めると選択の余地はありません.

(イラスト3)

リアルタイム性の保証

(約27Kバイト)

 

ケーブルが細く,取り回しが簡単

 信号線が細く,取り回しが簡単です.また,安価にケーブルを提供できるというメリットもあります.同時にバストポロジが柔軟です.SCSIなどのように,デイジーチェインに固定されていません.すなわち,途中にブランチを設けて枝分かれするように接続することも可能です.


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