1.1.4 VBプログラミングの基礎(その2) 座標系の単位を変更するには,ScaleModeプロパティを使います.プロパティの変更は,プロパティウィンドウを使用します.Picture1のコントロールを選択し,プロパティウィンドウのScaleModeのテキスト部分をクリックし,“3−ピクセル”を選択して実行してみます.今度は,ピクセル単位で大幅に移動します.本書では以後,ピクセル単位を使用します. プロパティの変更は,直接コーディングすることによっても可能です.このようなプロジェクト全体にかかわる初期設定は,Form_Loadイベントプロシージャにコーディングするようにします.Form_Loadイベントは,プログラムを実行したときに最初に発生するイベントです.FormをダブルクリックするとForm_Loadイベントプロシージャが現れます.リスト1.3のようにコーディングします.
プロパティはコントロールの属性を意味しますが,フォームも一種のコントロールであり,プロパティを単独で使用すると,それはフォームに対するプロパティを表しています.リスト1.2で用いたCurrentXやCurrentYもプロパティですが,これらのようにプロパティウィンドウで指定できないプロパティもあります.
これに対してPrintはメソッドと呼ばれ,コントロールやフォームに何をさせるかを具体的に示しています.直線を描画するときはLineメソッド,円を描画するときはCircleメソッドを用います. これまでのリストに登場してきたPrivateやSub,Endなどはステートメントと呼ばれます.変数を宣言するDim,繰り返し処理のFor〜Next,条件判断のIf〜Thenなどがステートメントです. これまで扱ってきたプロシージャはイベントプロシージャですが,このほかにSubプロシージャとFunctionプロシージャがあります.これらは必要に応じて自分で作成するもので,ジェネラルプロシージャと呼ばれます.戻り値を必要とするときは,Functionプロシージャを使います. プログラムの集合体をモジュールといいます.モジュールは変数の宣言セクションと複数のプロシージャから構成されます.いままでの例はフォームモジュールです.このほかに,標準モジュールやクラスモジュールがあります.標準モジュールは,複数のモジュールから共通に使用する変数やジェネラルプロシージャを定義するときに用います.クラスモジュールによってオブジェクト指向言語の機能を利用できますが本書では扱いません. コードウィンドウの左上には「オブジェクト」ボックスが,右側には「プロシージャ」ボックスがあります.プログラムが複雑になりプロシージャが多いとき,これらを利用して目的のプロシージャを探します.「オブジェクト」ボックスを(General),「プロシージャ」ボックスを(Declarations)としたときは,コードウィンドウの最上部に位置する変数宣言セクションが選択されます. Copyright 2000 酒井 幸市 |
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