〔図4〕HTTPプロトコルによるファイルの転送

〔図4〕HTTPプロトコルによるファイルの転送
HTTPのおもなコマンド
 まず,図4の@HTTPクライアントソフトウェアがTCP/IPソフトウェアにセッションの開始を依頼します.うまく信頼性のある通信路が確保できると,HTTPクライアントとサーバの間でのHTTPによる通信が開始されます.
 HTTPには,表1のようにおもに3つのコマンドがあります.通常はファイルを取得するGETコマンドが使われます.図4のAのように,GETコマンドはそのあとにファイル名とHTTPのバージョン番号をとります.テキスト形式ですので,行の終わりには改行文字が入ります.HTTPでは,改行はCR+LF(0x0d+0x0a)という形式で送ることになっています.
 GETコマンドの次の行には,HTTPクライアントの固有の情報を送ることができます.そして最後に空行を送ると,GETコマンドが終了します.



◆WWWプロキシ
 HTTPの通信を中継するWWWプロキシ(HTTPプロキシ)ソフトウェアというものがあります.これは,図AのようにWWWクライアントからの要求をWWWプロキシがいったん受け取って,WWWクライアントの代わりにWWWサーバにアクセスを行うものです.
 プロキシとは代理のこと.つまり,WWWクライアントの代理としてWWWサーバにアクセスするソフトウェアです.プロキシソフトウェアを使う利点は,次のようなものがあります.
  • WWWクライアントのIPアドレスを隠すことができる.
    →セキュリティを向上することができる
  • 以前と同じURLへのアクセスであった場合には,サーバに実際にアクセスせずに,プロキシの中に保存しておいたコピーを返すことができる.したがって,サーバや回線への負荷を軽減することができる.
 2番目のサーバや接続回線への負荷を軽減する目的で導入するWWWプロキシを,WWWキャッシュといいます.WWWキャッシュソフトウェアとしては,squidが有名です.最近では,WWWキャッシュ専用のコンピュータも販売されています.


〔図A〕WWWプロキシ

  〔図A〕WWWプロキシ


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