Shuttle製HOT-679
Shuttleには,ソケット370のメインボードもあるのですが,筆者の好きなメインボードはHOT-679です(図1).i740がオンボードで搭載されておりBXチップセットですし,スロット1の方向がほかの一般的なメインボードと異なって,バックパネルに対して垂直になっているところがよいです.
i740は,インテル社の最初のAGP対応グラフィックチップで,1998年2月に発表されました.現在主流のAGPx2モードで動作します.性能的には良いのですが,インテル製チップセット以外での動作には不安定なものがあります.しかし,今回はオンボードなので安心です.BXオールインワンという楽しい仕様です.もし,スロット1
Celeronがあるなら,66MHzで安定動作をねらうという手もあります.印刷されたマニュアルは簡単ですが必要十分なものです.付属CD-ROM内に詳しいマニュアル資料が入っています.しかしまあ,CPUスロットルの向きが楽しいです.
まずは,Pentium Uを400MHzで動作させました(図2).
Windows98とBXですから,i740ドライバも楽々インストールできました.Final RealityもAGPを検出し,結果はメモリ16Mバイト使用で,111.70とさすがi740です(図3).
Microstar製MS6163との数値を比較すると,CPU関連はほぼ互角というところですから,HDBENCHやFinal
Realityの数値はグラフィックの差ということです.シャトルのi740とMicrostarに取り付けたBansheeとの差です.DFI製CB-60BXのボードとの差を見ても理解することができます.とはいえ,MediaGXmのST-MGXmと比較すればi740の速さが実感できます.i740が出たときは,凄いと思いましたが,今の技術はここまできているのです.
次に,GIGABYTE製のドーター(変換)カードを使って,ソケット370
Celeronを66MHzで動作させました(図4).
ソケット370 Celeronを自動認識します.本当に設定が楽になっています.BIOSでは5倍までしか設定できないのですが,システムもWindows98も5.5倍の366MHzを認識して動作していることが,Final
Realityの画面から知ることができます.
ソケット370 Celeron 366MHzとPentium U 400MHzを比べるとCeleronもなかなかという感じを再確認できます.しかし,Shuttle社は,ギリギリまでCPUを使い切ろうとせず,安定を目指しているという感じがします.個人的には,Pentium
U 333MHzくらいまたはスロット1 Celeronを搭載して,小型サブマシンとして活用するのがいいような感じです.
● BIOSでかなりのことが設定できる
CPUに関する設定をBIOSで行うことができるので,設定も楽です.かなり使いやすいメインボードといえるでしょう.ただし,CPU支持具がユニバーサルタイプではないので,ドーターカードを使うと固定に少し苦労します.付属CD-ROMによるドライバのインストールも簡単で,自作初心者でも安心できるメインボードです.