第5章 オシロスコープの操作方法

 ここでは測定する信号がCH1に入力された場合のベーシックな操作方法を説明しています。オシロスコープは入力信号が許容電圧を超えなければ、ノブやスイッチが適当な位置になくてもすぐ故障する心配はまずありません。

 スクリーンに表示される波形を見ながらあちこち操作して、それぞれのノブやスイッチのファンクションを早く覚えることが肝心です。

電源をONする前に予め基本ポジションにセット

 電源スイッチを[ON]する前に、あらかじめノブやスイッチをセットします。何故かと言えば、これで取りあえずスクリーンに輝線が出て正常にオシロスコープが立ち上がったことが確認できるわけです。

 機種によって多少異なりますが、ノブ(つまみ)は12時方向、ロータリー・スイッチも12時方向、レバー式スイッチは一番上(一番左)、プッシュ・スイッチが並んでいたら一番上(一番左)、単独のプッシュ・スイッチは押さない状態などが初期設定として一般的です。

基本ポジションにセットしたら電源ON

最初は電源を入れ輝線がスクリーンに出るまでのオシロスコープ立ち上げの操作です。

電源を入れる
輝度を上げる
輝点を出す
焦点を合わせる
輝線を水平に修正する
目盛照明を明るくする

 輝線が見えない場合には基本ポジションにノブ(つまみ)やスイッチがセットしてあるか再確認します。

ノブやスイッチのセットが完了したら信号を入力

輝線がスクリーンに現れたら次は信号を入れて適当な振幅の波形をスクリーンに出すまでの操作です。

信号発生器を準備する
オシロスコープに信号を入力
表示された波形を観測しやすい状態にする

 波形が静止しない場合は入力電圧を上げるか、TRIGGERING LEVELノブを右または左にゆっくり回し静止状態へ調節します。

 波形が安定に表示されるようになったら、基本的な操作として以下のようにノブ(つまみ)やスイッチを回してスクリーンの波形の変化する様子を確認します。

 

スクリーンにおける波形の状態 操作するノブやスイッチ
位置を上下に移動させる VERT. POSITIONノブを回す
位置を左右に移動させる HORI. POSITIONノブを回す
振幅を連続的に変える VERT. VARIABLEノブを回す
振幅を適当な幅にする VOLTS/DIVスイッチを回す
周期を連続的に変える SWEEP VARIABLEノブを回す
周期を適当な数にする SWEEP TIME/DIVスイッチを回す


Copyright 2000 田中 新治

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