インターネットの普及は,企業における情報システムのあり方を大きく変えようとしています.つまり,企業内LANによるクライアント/サーバ・アプリケーションから,インターネットを利用したWebコンピューティング(Webブラウザを利用したアプリケーション)へ移行しつつあります.
たとえば,WebサーバのみでHTMLベースのシステムを運用し,処理はJavaアプレットやJavaScriptなどを利用してクライアント側で行います.ついで,サーブレットなどを利用して,サーバ側で処理を行うように拡張します.この際,サーブレットの処理結果をクライアントで表示するにJSPが威力を発揮するのです.さらにデータベースを利用した処理を行ったり,処理を複数のサーバに分散するにはEJBサーバを立ちげ,EJBを利用できるようにします.そして,EJBによってCORBAアプリケーションを呼び出し,(既存の)他のシステムとの連携ができるようになります.
このようにスケールアップできるWebアプリケーションを可能にする技術が本書で述べるJSPです.
(「はじめに:JSPの意義と本書の構成」より抜粋)