第1章

21世紀の電子技術者への期待と要望

過去30年のエレクトロニクスの変遷

山本 強

 近年のエレクトロニクス技術の進歩はあまりに速く,概要をつかむだけでも困難な状況になってきています.そのため,技術の分業化が進み,技術者は狭い範囲の分野だけにかかわるという傾向が強いようです.ところが逆に,新しい製品は技術が複合化されて生まれてくるようになり,常に新しい技術に注目しておくことも重要な要素になっています.

 このような時代にあって,本誌では常に新しい技術に焦点を当てて詳細な解説を展開してきましたが,内容を十分理解できないまま新しい話題が次々と現れて,とてもついていけないという話も聞きます.そこで本特集では,もう一度内容を整理して理解するという目的で,昨年1年間の本誌の特集内容に関するキーワードを,技術の内容が理解できるような形で解説しました.

 エレクトロニクスの範囲はあまりに広く,今回の特集だけでとてもすべてを網羅することはできませんが,最近の技術の流れを理解することは十分できるのではないかと思います.(編集部)

なお,特集第2章「CDMAの基礎とモバイル通信技術」について,キーワード項目一覧と説明(一部)が,ここにあります.


 

◆ あまりに広いエレクトロニクス分野

◆ エンジニアは何を中心に設計してきたか

◆ マイクロプロセッサが変えたエンジニアの必修科目

◆ さらに進む論理設計のソフトウェア化

◆ 21世紀初頭のエレクトロニクスエンジニアに求められるもの


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