〔表1〕Linuxカーネルの変遷(年表)

1991年6月 Linus Torvalds氏によってMINIXを元にLinuxの原型が 完成

comp.os.minixニュースグループにてカーネルの性能や開発方針などについての論争があった

1991年9月 Linux Kernel 0.01 公開

参考URL:http://www.vision25.demon.co.uk/prog/linuxbirthday.html

1991年10月 Linux Kernel 0.02 リリース

ソースだけでなく,バイナリもリリースされた.まだMINIXを必要とした

1991年10月 Linux Kernel 0.03 リリース

Linux上でgccを使用することが可能になった

1991年11月 Linux Kernel 0.10 リリース

MINIXなしで動くようになった

1991年12月 デマンドページング,フロッピードライバ,VGAドライバ,mkfs/fsck/fdiskなどが機能した

Linux Kernel 0.12 リリース

1992年1月 Linux Kernel 0.12 リリース

POSIX準拠のジョブコントロール,仮想記憶の機能が追加された

1992年3月 Linux Kernel 0.95リリース

BSDもこの時期に原型が完成した

1992年4月 Linux Kernel 0.96 リリース
1992年8月 Linux Kernel 0.97 リリース
1992年9月 Linux Kernel 0.98 リリース
1992年10月 Linux Kernel 0.99 リリース

この頃より日本のユーザーの間で日本語化への模索が始まる

1994年2月 Linux Kernel 0.99.15 リリース

静かにユーザーの間で話題になっていった

1994年3月 Linux Kernel 1.0 リリース

最初の公式版カーネルである

1994年4月 Linux Kernel 1.1.0 リリース

マイナーバージョンが偶数のバージョンは安定性を重視した一般用,奇数のバージョンは機能追加を目指す開発用と位置づけられる

1995年3月 Linux Kernel 1.2.0 リリース

このころより数多くの雑誌書籍がLinuxを取り上げ始めた

1996年5月 Linux Kernel 2.0 リリース

このころより一般雑誌にも取り上げられるなどパーソナルユースとしてLinuxが多くのユーザーに使われ始める.

この間,無数のマイナーバージョンアップ,パッチがいろいろなディストリビュータから配布される

1998年12月 マルチプロセッサに対応した.

このころMkLinux kernel GENERIC-06がリリースされた

1999年1月 この版には「セキュリティホール」が存在したため,すぐに2.2.1がリリースされた

このころOracleが「Oracle8 Workgroup Server for Linux Release8.0.5」を出荷した

1999年2月 Linux Kernel 2.2.2 リリース
1999年4月 Linux Kernel 2.2.6,2.2.7リリース
1999年5月 Linux Kernel 2.2.8 リリース

CyrixやAMD社のプロセッサに対応

この版には「ファイルシステムのバグ」が存在したため,すぐに2.2.9がリリースされた

開発版カーネルとして2.3.0から2.3.3が公開された

1999年6月 Linux Kernel 2.2.10リリース

ネットワーク経由のDoS攻撃に対処した

開発版カーネル2.3.4から2.3.9まで公開された

1999年7月 開発版カーネル2.3.10から2.3.12まで公開された
1999年8月 Linux Kernel 2.2.11,2.2.12リリース

開発版カーネル2.3.13から2.3.15まで公開された

1999年9月 開発版2.3シリーズのカーネルは2.3.18で機能の追加は終了とLinus Torvalds氏が発表

新機能は2.4に盛り込まれることになる

1999年10月 Linux Kernel 2.2.13リリース

開発版カーネル2.3.19から2.3.24まで公開された

1999年11月 開発版カーネル2.3.25から2.3.27まで公開された
1999年12月 開発版カーネル2.3.28から2.3.35まで公開された
2000年1月 Linux Kernel 2.2.14リリース

AMD Athlonプロセッサ用のチップセットである「AMD-751」のサポートやインテルCoppermineプロセッサのL2キャッシュに関するバグフィクスがなされた

開発版カーネル2.3.36から2.3.41まで公開された

2000年2月 開発版カーネル2.3.42から2.3.48まで公開された
2000年3月 開発版カーネル2.3.49から2.3.99まで公開された
2000年5月 Linux Kernel 2.2.15リリース

開発版カーネル 2.4.0-test1がリリースされた

本章で説明するカーネル2.4の原型である

2000年6月 Linux Kernel 2.2.16リリース

任意のコードを実行できるユーザーがsetcap(2)システムコールを通してroot権限を奪取できるという2.2.15のセキュリティホールが修正された

開発版カーネル 2.4.0-test2がリリースされた

2000年7月 開発版カーネル2.4.0-test3から2.4.0-test5まで公開された

2.4.0-test5でFATファイルシステムのファイル名をeuc-jpやshift_jisに変換する機能が追加された

簡単にいえば,日本語ファイル名を含むWindowsのファイルシステムをLinuxで扱うことが楽になった

2000年8月 開発版カーネル2.4.0-test6から2.4.0-test7まで公開された
2000年9月 Linux Kernel 2.2.17リリース

開発版カーネル2.4.0-test8から2.4.0-test8まで公開された

2000年10月 開発版カーネル2.4.0-test9から2.4.0-test10まで公開された
2000年11月 開発版カーネル2.4.0-test11まで公開された
2000年12月 Linux Kernel 2.2.18リリース

開発版カーネル2.4.0-test12まで公開された

2001年1月 Linux Kernel 2.4リリース

バグフィックス版2.4.1もリリースされた

2001年2月 Linux Kernel 2.4.2リリース

IBMの汎用機 S/390への対応,Reiser FSの改良,USB関連の改良などが行われた

レッドハット社がカーネル2.4搭載のRed Hat Linux 7.0.9

公開β版『Fisher』を国内配布

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