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Computex Taipei 報告(1)

 Computex Taipeiが始まりました.しかし,この取材はあまりジュリアスには向いていません.6月2日,6月3日と会場に行くことができない可能性があるので,予定を立てて,メーカーのブースを回ろうとしたのですが,会場を歩いていると「ジュリアス!」と呼び止められることが多く,1日で100回以上にもなります.ですから,1日に回れる会社は多くて8社くらいです.
 しかし,知り合いがあまりにも多いので,とにかく取材して欲しいというのと,知り合いが,会社を変わって新しい会社会社のブースにいて「おい,おまえ何でここにいてんねん?」とうようなことがいっぱいです.結局,Computex Taipeiについては,会期終了後,協会側の発表も交えて紹介したいです.

 ジュリアスは,スタッフのカードを入手できるので,前日から会場に入ることができるのですが,今回は友人が一緒だったのと,昨年のように,前日に会場にスタッフとして入ると,「そっち持って」とブースを組み立てている職人に頼まれたりして,こき使われるおそれもあり,友人を待たせるわけにもいかないので,今年はやめにしました.
 しかし,毎年のことですが,開催初日になっても,ブースの完成度は90%くらいです.初日の昼くらいまで,設営作業をやっています.これが毎年のことなのです.

 初日,日本人の入りは少ないです.これは,3日や4日に見学し,土曜日に帰国し,日曜を休んで,月曜に出社という人が多いのと,航空会社のストで,特に名古屋からのお客さんが台湾に来ることができなかった,という事情もあるようです.

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ASUSTeK社

 さきに,ASUSTeK社の新製品について,P3B-Fとすればいいのに,と書きましたが,やはり,P3B-Fという新製品が出ます.詳細は,追って報告していきますが,先進のBXメインボードです.もちろん機能は上がっており,ジャンパーを使わずに各種設定ができるようになっています.
 その他,先に報告したP3B-1394とP2-99BというPentium3対応のATスロット1メインボードのカタログができあがっていました.P3B-Fについてはまた,カタログもできあがっていないようです.P2-99Bは,AGPスロットを搭載し,ISA2本PCI3本の標準的なメインボードです.ATであることが特徴です.
 さらに,従来からあるノートブック,Lシリーズ,Fシリーズに加え,薄型のMシリーズが発表されました.

いわゆるジェミニ

 先にECS社のジェミニ(双子星)と呼ばれる,ソケット370とスロット1メインボードを紹介しました.しかし,Computex Taipeiでは,それ以外の数社もこのジェミニ製品を展示していました.

 特に,ホイットニ製品でジェミニ製品(ジェミニといっているのはECS社なのですが,ジェミニと呼ぶのがとりあえず便利なのでそう呼んでおきます)が出てくるようです.スロット1の在庫いっそうをねらっている店もあるでしょうが,1つの製品開発で,2製品分をリリースできるので,メーカーにとっても有利なのでしょう.しかし.

BIOSを2つ搭載したメインボード

 インテル製のホイットニ用BIOS ROMには,SafeBIOS機能が利用できるようになっています.つまり,BIOS ROMをハードディスクのように,2つの領域に分け,BIOSを2種搭載することができます.ASUSTeK社とマイクロスター社がこの機能を搭載したメインボードを出すことが確認できていますが,ほかのメーカー製品でもこのようになってくる可能性が高いです.

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 また,EPoX社の新BXメインボードEP-BX5も,BIOS ROMチップを2個積んでいます.ギガバイト社のライセンスと問題があってはいけないので,この製品が実際にリリースできるのかどうかは不明です.しかし,SafeBIOSについては,BIOSチップが1個なのでギガバイト社のライセンスを侵害しない,ということです.
 
MSI製新メインボード

 マイクロスター(MSI)社では従来からある,さまざまなインテリジェント機能をさらにバージョンアップしただけではなく,2つのBIOSを搭載したメインボードでも紹介したSafeBIOS810やD-LEDというシステムの状態を表示するLEDなどの機能を追加しました.このD-LEDは,メモリの検出やUSBの状態などをに問題があればそれを表示するものです.

 これらの機能も搭載し,さらに細かなクロック設定や電圧設定を追加したMS6163のVER.2が6月末から7月にリリースが開始されるようです.


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リードテック社のビデオカード

 リードテック社もTNT2 Ultraのビデオカードをリリースし始めました.来週くらいから日本でも多く見かけるようになるでしょう.
 また,今年は,特にメインボードにも力を入れていて,6月中にはホイットニメインボードなどもリリースされます.

メインボードその他

 スーパーサウス系を搭載したメインボードなどが出てきています(チェインテック社など).これで,ノースは通常ですが,サウスの変更によりATA66に対応できるわけです.

 あとは,VIA社のApollo Pro Plus133メインボードやApollo Promedia搭載のメインボードをEPoX社やFIC社などが展示しています

 また,LPXのオールインワンメインボードで有名なユニコーン社もソケット370搭載のLPXメインボードやPC133対応メインボードをリリースしました.また,BIOSTAR社では,新しい規格のフレックスATXのメインボードとそれを使ったベアボーンを見ました.このフレックスATXはPCIを搭載しているので,MicroATXとの区別が付きにくいところが難点です.

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BIOSTAR社のFLEXATXメインボード

K7

 元気なのは,こちらも早くからホイットニメインボードをリリースしていたBIOSTAR社です.K7をサポートできる台湾メインボードメーカーは5社で,その中にBIOSTAR社が含まれている,と力一杯に叫んでいました.

 他社の友人の話では,K7のリリースがまた遅れるそうで困る,といっていました.

その他

 おもしろいのは,iMACの影響か,カラフルな筐体が多くなってきましたが,美しさについてはもう一歩でiMACを超えるという印象です.使用されている素材が,寒い地域だと割れてくるのではないか,と少し心配です.
 また,SOYO社も新しいノートPW930シリーズを発表しました.さらに,PW910という外見は少し大きめのザウルスという感じのマシンでWindows 98が動作するものも発表しました.
 
終わりに

 ふつうに取材をしていても,「今度いつ戻ってくるの?」とばかり聞かれてしまいます.要するにComputex Taipeiで展示されているものの多くが動作しないのです.そこで,動きそうになったら,テストしてもらうから,またおいで,というのです.どう考えても,通常の取材にはなりません.
 一番悪いのはおそらく私Julius Iwamuraで,絶対に北京語話なさず,台湾語を話すので,外国人の記者が,ビジネスで台湾語を話すことは全く考えられない関係上,台湾語を話すので,みんなが私を仲間だと思っているのです.
 とはいえ,私でなければできないような,布石も多く打っておきました.それは,あるメーカーのスロット1 ホイットニメインボードを入手したことです.もちろんDFI社ではありません.DFI社については,新しいドライバなどを入手済みです.
 その他,いっぱいテスト用パーツを入手しました.というわけで,今日は,会場には行けず,友人を中正機場まで迎えに行かなくてはなりません.しかし,今晩はメーカーのパーティに参加することになっています.報告が簡単で本当にごめんなさい.明日も,報告を続けます.
 書きたいことはいっぱいあるのですが,とにかく,今日は時間のある限り一般的なことを書きました.追って詳細情報も追加していきます.

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Copyright 1999 岩村 益典