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回路設計の基礎から実用回路の設計まで
高周波回路の設計・製作

鈴木 憲次 著
A5判 248ページ
定価2,243円(税込)
JAN9784789830652
1992年10月20日発行
好評発売中!
高周波回路の設計・製作

 本書はトランジスタ技術で '90年5月号から連載された「実験で学ぶ高周波回路」を,単行本用に全面的に書き改めたものです.高周波回路を身に付けるには,自作の経験度が一番ものをいいます.この本では,各種受信機回路から高周波専用の測定グッズまでを手作りしていきます.※現在,本書使用の試作プリント基板の頒布サービスは終了しております.

目次

第1章 高周波回路のあらまし
 1.1 目でみる手作り高周波回路
 1.2 高周波回路のコモンセンス
    なぜ高周波回路
    低周波回路と高周波回路を比較すると
    高周波信号が伝わるようす
    二つの波…進行波と反射波が発生する
    進行波+反射波…定在波の発生
    電力を有効に伝えるために…インピーダンス・マッチング
    信号の大きさはデシベル[dB]

第2章 高周波増幅回路の設計・製作
 2.1 高周波増幅回路に要求される特性
    使用周波数帯域での電力利得が高いこと
    発生する雑音が小さいこと
    インターセプト・ポイント(IP)が高いこと
 2.2 FETを使った高周波アンプの設計・製作
    高周波…FM放送帯の小信号アンプに要求される特性
    設計仕様を決める…低ノイズであること
    入力回路の設計…ノイズ・マッチングをとる
    増幅部の設計…ゼロ・バイアスを使う
    出力部の設計…負荷インピーダンスは50Ω
    高周波回路プリント板を設計するときのポイント
    FMチューナ用高周波アンプの調整のしかた
    電力利得および周波数特性の測定
 2.3 ICを使った広帯域アンプの設計・製作
    VHF/UHF帯増幅もICの時代だ
    テレビ用ブースタが必要なとき
    ブースタの設計仕様と広帯域アンプの仕様
    ブースタ回路の設計
    テレビ用ブースタ・プリント基板の製作
    アンテナにブースタをつけるとき
    製作したテレビ用ブースタの特性
    VHF/UHF用ブースタにするには
 2.4 広帯域パワー・アンプの設計・製作
    小信号アンプとパワー・アンプの違い
    パワー・アンプの動作点のとり方
    効率を上げるためのインピーダンス・マッチング
    AB級動作パワー・アンプの設計仕様…出力1W
    入力…インピーダンス変換回路の設計
    利得10dB,1Wトランジスタ増幅回路の設計
    出力…インピーダンス変換回路の設計
    パワー・アンプの製作と調整
    製作した広帯域パワー・アンプの特性

第3章 高周波発振回路の設計・製作
 3.1 発振回路のあらまし
    発振回路を分類すると
    発振動作の原理
    発振回路のもっている特性
 3.2 ハートレー型LC発振回路の設計・製作
    LC発振回路のあらまし
    ハートレー発振回路の原理
    発振周波数の決定
    発振用のトランジスタ・アンプ
    バッファ用のトランジスタ・アンプ
    LC発振器の製作
    安定発振のための帰還量の調整
    発振周波数範囲を調整するには
    製作したLC発振器の特性
 3.3 コルピッツ発振回路とディップ・メータの設計・製作
    コルピッツ発振回路の原理
    ディップ・メータとは…共振周波数を測定する
    ディップ・メータの構成
    発振周波数の可変はバリキャップ
    ディップ・メータの製作
    使いやすくするために…ケースとダイヤル
    調整と周波数の校正
 3.4 水晶発振回路の設計・製作
    水晶発振子…圧電素子とは
    ピアース発振回路を使う
    無調整で使える水晶発振回路
    CMOSインバータを使ったクリスタル・マーカの製作
    クリスタルの発振周波数を制御するVXO回路

第4章 PLL回路の設計・製作
 4.1 PLL回路のあらまし
    PLLの構成
    位相比較器の働き
    ループ・フィルタの選び方
 4.2 PLL-VCOの設計・製作
    PLL-VCOの動作
    PLL用ICにはMC145163P
    VCO回路の設計
    PLL-VCO基板の製作と調整

第5章 周波数変換回路の設計・製作
 5.1 周波数変換回路のあらまし
    周波数変換の目的
    相互変調特性の影響がでる
    周波数変換の原理…乗算回路を使う
 5.2 DBMを使った周波数変換回路の設計・製作
    乗算回路にはDBMを使う
    作る周波数コンバータの設計仕様
    ダイオードDBM回路の動作原理
    DBM回路の設計
    ハイパス・フィルタの設計
    周波数コンバータの製作と調整
    製作した周波数コンバータの特性測定
 5.3 受信機用クリスタル・コンバータの設計・製作
    クリスタル・コンバータのあらまし
    デュアル・ゲートFETによる高周波増幅/周波数変換回路
    増幅回路/同調回路の設計
    周波数変換回路の設計
    クリスタル・コンバータのプリント基板の製作と調整
    製作したクリスタル・コンバータの特性
    出力周波数を10M〜20MHzにするには

第6章 FM変調/復調回路の設計・製作
 6.1 FM変調の基礎技術
    FM変調の考え方
    FM変調波の占有する帯域幅
    FM変調回路の実験
 6.2 FMワイヤレス・マイクの設計・製作
    周波数安定化にセラミック発振子を使う
    つくるFMワイヤレス・マイクのあらまし
    発振回路で周波数変調をする
    発振出力を逓倍する
    マイク・アンプの設計
    FMワイヤレス・マイクの製作
    ワイヤレス・マイクの出力レベルを調整する
    変調度および周波数の調整
    製作したFMワイヤレス・マイクの特性
 6.3 FM復調/中間周波増幅回路の設計・製作
    FM復調回路とは
    FM中間周波増幅回路の動作原理
    トランジスタによる中間周波増幅回路の設計
    FM IF用セラミック・フィルタとTA7303P
    FM検波回路の定数を求める
    FM中間周波増幅回路の製作と調整
    作ったFM IFアンプの特性測定
 6.4 FMステレオ復調回路の設計・製作
    FMステレオのあらまし
    放送局から送られるFM信号
    受信側でのFM信号の分離
    ステレオ・マルチプレクス復調回路
    ステレオ・アンプ部の構成
    FMフロントエンドの設計
    FMステレオ・レシーバの製作と調整

第7章 AM変調/復調回路の設計・製作
 7.1 AM変調の基礎技術
    AM変調の考え方
    占有帯域幅とSSBについて
    AM変調の例
 7.2 SSBジェネレータの設計・製作
    SSBジェネレータの動作原理
    二重平衡差動増幅回路によるDBM
    DBM用IC SN76514Nの使い方
    周波数選択にはクリスタル・フィルタを使う
    SSBジェネレータの製作
    SSBジェネレータの調整
    AF入力対DSB,SSB出力特性と周波数特性
 7.3 AM検波/中間周波増幅回路の設計・製作
    ダイオード検波と中間周波増幅と
    中間周波増幅回路の動作
    中間周波増幅用トランジスタを選ぶ
    中間周波トランジスタ周辺回路の定数の計算
    AGC回路の設計
    選択度を決めるセラミック・フィルタ
    AM検波にはショットキ・ダイオード
    中間周波増幅/AM検波回路の動作と調整
    製作したAM検波回路の特性
    中間周波増幅回路をクリスタル・コンバータにつなぐ
 7.4 SSB送信機の設計・製作
    送信機とLCフィルタ
    LCローパス・フィルタの原理
    定K型ローパス・フィルタとは
    21MHz送信機用LCフィルタの設計・製作
    製作したローパス・フィルタの特性
    21MHz SSB送信機の製作
    周波数変換部の製作と調整

第8章 高周波回路に役立つ測定器の製作
 8.1 トランジスタのhFEチェッカの製作
 8.2 FETのIDssチェッカの製作
 8.3 高周波電圧プローブの製作
 8.4 低周波発振器の製作
    ICL8038CCについて
    発振器の製作と調整
 8.5 簡易型信号発生器の製作
 8.6 簡易型標準信号発生器の製作
    PLL-VCOの改造
    周波数コンバータの改造
    SSG用広帯域アンプの製作
    ユニットの接続
    信号発生器を調整する
 8.7 ノイズ・ジェネレータの製作
    ノイズ・ジェネレータの使い方
 8.8 ステップ・アッテネータの製作
 8.9 マイクロ・パワー・メータの製作
    回路の設計と製作
    メモリの校正が大切
 8.10 終端型パワー・メータの製作
 8.11 SWRメータの製作
 8.12 周波数カウンタの製作
    周波数カウンタの構成
    カウンタの製作と調整