Last Update 2019/06/21

組み込み機器でも重要になった外部記憶装置とのインターフェース規格
改訂版 ATA(IDE)/ATAPIの徹底研究

Interface編集部 編
B5判 264ページ
定価2,640円(税込)
JAN9784789849890
2010年3月1日発行
[絶版2015.6.25] 改訂版 ATA(IDE)/ATAPIの徹底研究
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.

 ストレージの代表と言えばHDD,HDDといえばIDEというほど定番のインターフェース仕様である.パソコンの世界ではシリアルATAに移行しているが,非常に簡単なハードウェアでも接続可能であることから,組み込み分野では今後も使われるストレージ規格である.
 本書ではIDE(ATA)/ATAPIのハードウェア仕様から,ATAコマンド,ATAPIパケット・コマンドについて解説する.またそれらを制御するためのATA/ATAPI BIOSの作成について解説している.
 後半では,組み込みマイコンにIDEデバイスやATAPIデバイスを接続する事例について解説する.とくに組み込みマイコンとの接続では,ビッグ・エンディアンのCPUへの接続方法についての考察や,実際にHDDを繋ぐだけでなく,CompactFlashカードをTrueIDEモードで接続することで,IDEデバイスとまったく同じ制御プログラムでアクセスできる事例について解説している. さらにFPGAを使ってPIO転送モードだけでなく,UltraDMA転送対応のIDEコントローラを設計し,HDLソース・コードなど一式も公開している.
目次

プロローグ ATA(IDE)/ATAPIの歴史と概要
 1 ATA(IDE)の歴史
 2 ATA/ATAPIの特徴
 コラム1 シリアルATAの仕様について

第1章 ATA/ATAPIのハードウェア構成の詳細
 1 デバイスの接続
 2 ATAの信号と電気的特性
 3 ATAレジスタ
 コラム1 仕様書の入手方法
 コラム2 44ピン仕様ATAのピン配置
 コラム3 ATAの仕様の範囲
 コラム4 CHS方式とLBA方式
 コラム5 デバイス選択とDEVビット
 コラム6 デバイスのアドレッシングについて

 Appendix 1 PCカードATAとTrueIDE

 PIO転送からUltraDMA転送まで
第2章 ATA/ATAPIの各種データ転送の概要
 1 データ転送を行うのは誰か
 2 データ転送の概要
 コラム1 PC/AT互換機の528M/8.4G/137Gバイトの壁
 コラム2 137Gバイトの壁を越えた!!

  ディスクに対するアドレッシング方法と区画情報の認識
 Appendix 2 ディスクの構造とパーティション情報の基礎知識

 パワー・マネジメントと各種ATAコマンドの使い方
第3章 ATAコマンド・プロトコルとATAコマンドの詳細
 1 パワー・マネジメントと各モード
 2 ATAコマンド・プロトコル
 3 ATAコマンドの詳細
 コラム1 セクタ・アドレッシング

 IDEにCD-ROMドライブを接続するための規格
第4章 ATAPIデバイスの制御方法とパケット・コマンドの詳細
 1 ATAPIの概要
 2 ATAPIパケット・コマンド基本動作
 3 ATAPIパケット・コマンド
 コラム1 Overlappedパケット・コマンド/バス・リリース/SERVICEコマンド

 HDDやCD-ROMドライブを直接制御するために
第5章 ATA/ATAPIデバイス制御BIOSの基礎
 1 ATA/ATAPIデバイス制御BIOSの基本構造
 2 ATA/ATAPIデバイス制御BIOSの初期化処理
 3 ATAデバイスの制御の実際
 4 ATAPIデバイスの制御
 コラム1 PIO転送/DMA転送と各モード 120

 リムーバブルHDDやATAPI接続MOドライブを制御する
第6章 ATA/ATAPIデバイス制御プログラムの応用
 1 ATA/ATAPIアナライザによる動作解析
 2 ATA/ATAPIデバイス制御プログラムの作成
 コラム1 ATAの割り込み
 コラム2 Enable Media Status NotificationサブコマンドとGET MEDIA STATUSコマンド
 コラム3 CD-R/RWドライブの書き込みは?
 コラム4 LSI C-86試食版をインストールする

 Appendix 3 ATA/ATAPIアナライザの活用
 コラム1 UltraDMA/133にも対応したIDE-PocketIII登場

 100Mバイト/秒を実現する超高速転送モードを制御
第7章 UltraDMA転送制御プログラムの基礎
 1 PC/AT互換機におけるIDEのデータ転送
 2 UltraDMA転送の概要
 3 デバイス側の設定
 4 ホスト側の設定
 5 転送操作の概要
 6 UltraDMA転送制御のサンプル・プログラム
 コラム1 高機能型DMAコントローラ

 FPGA搭載PCI評価ボードを使ってPIO転送対応ボードを実現する
第8章 PIO転送対応PCIボードの設計/製作
 1 ATAホスト・コントローラとは
 2 32ビットPCIバスとATAホストの仕様考察
 3 ATAインターフェースの仕様の決定
 4 ATAインターフェースの設計
 5 ATA制御プログラムの移植
 コラム1 x86系CPUとバス・アーキテクチャ
 コラム2 ダイナミック・バス・サイジング
 コラム3 PCIバス規格とI/O空間
 コラム4 PCIバスのアドレス
 コラム5 ライト・バッファがある場合のライト動作
 コラム6 PCI評価ボードについて

 FPGA搭載PCI評価ボードを使ってUltraDMA転送対応ボードを実現する
第9章 UltraDMA転送対応PCIボードの設計/製作
 1 パラレルATA全体の構成と仕様
 2 パラレルATAの規格の概要
 3 パラレルATAコアのRTLデザイン
 4 シミュレーションでの確認(\test\pata_pci\)
 5 FPGA評価ボードを使った実機での動作確認

 組み込みマイコンに手軽にストレージを接続する
第10章 SH/V850/ARMマイコンにIDEモードでCompactFlashを接続する
 1 マイコンとIDEデバイスとの接続方法の考察
 2 マイコンの外部バスへの接続事例〜リトル・エンディアン編1〜
 3 マイコンの外部バスへの接続事例〜リトル・エンディアン編2〜
 4 マイコンの外部バスへの接続事例〜ビッグ・エンディアン編〜
 5 汎用I/O経由での接続事例
 6 CompactFlashアクセス・テスト・プログラムの動作
 コラム1 拡張ベースボードCQBBを使う場合の注意〜TrueIDEではCSEL信号が重要〜
 コラム2 SH-2およびV850マイコン基板,拡張ベースボードCQBBの入手先

 組み込みマイコンにATAPI接続のCD-ROMドライブを接続する
第11章 V850マイコン制御の液晶表示付きCDプレーヤの製作
 1 ATAPIインターフェースのハードウェア
 2 ハードウェアの製作
 3 ソフトウェアの作成――周辺機能の設定とATAPI BIOSの移植
 4 CDプレーヤ・プログラムを作成する
 5 CDプレーヤの課題と改良
 コラム1 V850マイコンのバス・アクセス・サイズ



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