1-3 アンテナ選び 作戦も立ったことだし,アンテナ選びに入ります.選択肢は大きく二つに分けられます.一つはダイポール系,もう一つは垂直系(接地型系)です.どちらかに決める前に手スリを垂直型アンテナの接地として使えるかどうか確認してみます. 確認の方法は,簡易ベランダ手スリ接地評価法(図1−5,LIB2−(2))です.結果はどうも思わしくありません.見た目は頑丈そうなのですが,コンクリート上に浮いた形で取り付けられているようで,接地抵抗は数kΩを示しました.アンテナの接地としては使えそうにありません.
垂直系を諦め,ダイポール系にすることにしました.「CQ ham radio」誌の広告欄を見てベランダに設置できそうなダイポール・アンテナとしてモノバンドのV型ダイポール(図1−6)が目に止まりました.片方のエレメント長は2.5m,V型に拡げても先端間隔は3.5m〜4.0mで,田中さんのベランダにも十分設置可能です.短いパイプと市販のクロス・マウントを使ってベランダの手スリに固定します.
エレメントが3本ずつ出たタイプもありましたが,短縮率が高いうえ,1:1バランだけで特にマッチング回路なし(図1−7)でSWRが1.5以下になるのが気に入らなかったので止めました.
アンテナは通信販売で購入しました.コイルを取り替えれば,ほかのバンドにも出られます.アンテナは21MHz用を購入,追加コイルは,18MHz,24MHzを購入しました.久しぶりにハンダごてを握り,同軸ケーブルにM型コネクターを取り付けます. 室内への引き込みは,エアコンのパイプ引き込み穴を使います.ただ,すでに穴の大きさいっぱいいっぱいにパイプが通っており,5D-2Vを通せるような隙間はなさそうです. 5D-2Vのケーブルを引き込み穴のところで一度切り,その間に1.5D-QEVを1mつないでパイプ穴を通すことにしました.異サイズ・ケーブルの接続は,簡易な方法として,芯線を突き合わせ,その両側に編組線の代わりとなるビニール線を2本つなぐことにしました(図1−8).
待ちに待った無線局免許状が届きました.コールサインは今回新しく1エリアのものを割り当てていただきました.免許状には50Wと記載されていますが,作戦どおり10Wからスタートしてインターフェアを調査します. Copyright 2000 原岡 充 |
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