1940年代

創刊号表紙

1940 0126=日米通商航海条約失効.友好の糸切れる.
0409=ドイツ,中立国ノルウェーとデンマークを占領.
0513=西部戦線で連合軍総崩れ.ドイツの大勝利.
0614=パリ陥落.ドイツ軍,パリの街を凱戦行進.
0820=メキシコに亡命中のトロツキー,ピッケルで暗殺される.
0907=ドイツ,ロンドンを900機で猛爆.
0927=日・独・伊三国同盟調印.
1116=ナチス,ワルシャワにゲットー設立.およそ50万人のユダヤ人を強制収容.うち約12万人が衰弱死,約31万人がガス室のある収容所送りとなる.

----=堀口文雄氏(J5CC)はわが国最初(世界で2番目)のWAZを完成.このWAZ完成者は太平洋戦争前には世界で3人のみ.
0428=JARL第9回全国大会を大阪・染工聯会館で開催.
09--=国防無線隊として関東防空演習に参加(関東支部・参加者不明).
11--=無線実験局免許の付与は,「実験研究者は電気通信技術者第3級(無線),又は無線通信士第2級以上の資格を有するもの,及び其の修了後上記資格を詮衡により付与せらるべき学校,講習所の生徒に限る」を原則とすることに(以後,JARLの逓信当局との交渉により“実験局運用5年以上のものに対しては電気通信技術者第3級<無線>あるいは無線通信士第3級のいずれかの資格を与える”,“実験局運用10年以上ものに対しては電気通信技術者第2級<無線>あるいは無線通信士第2級のいずれかの資格を与える”こととなった).

1941 0406=ドイツ,ユーゴスラビアとギリシアを占領.
0622=ヒトラー,ソ連に宣戦布告.
0801=アメリカ,対日石油禁輸を断行.日本は経済的に孤立.
0903=アウシュビッツで毒ガス処刑始まる.
1018=ソ連の大物スパイ,ゾルゲ,日本の機密情報をソ連に流した嫌疑で逮捕.
1208=午前3時19分(現地時間7日午前7時49分),日本海軍,真珠湾を攻撃.太平洋戦争に突入.

0222=新井信雄氏(J2UA)に免許が下りたが,これが戦前最後の個人局.
0401=中部軍指令部で“中部無線義勇団”が結成され,その後,東海支部の一部アマチュアもこれに合流し,大阪支部と名古屋支部の2支部に.
0429=JARL創立15周年記念大会が,東京・新橋の蔵前工業会館と目黒雅叙園で開かれた.これが戦前最後のJARL大会.
05--=「JARL NEWS」No.93から「日本アマチュア無線聯盟報」と改題.これは英語使用不許可のため.ちなみに「ラヂオの日本」は「電波日本」に,「オーム」は「電気日本」に改名.
0614=東京市麹町区幸町・大阪ビルにおいて“東部国防無線隊”が結成.
0724=札幌グランドホテルで,北海道を中心に“北部国防無線隊”が結成.
07--=日本電波協会発行の「無線工学ポケットブック」(わが国初の無線ハンドブック)出版.第29編には“素人無線”が掲載された.筆者は菊谷秀雄氏(JA1BVS)ほか3名.
0831=中部無線義勇団関西支部のうち西部軍管区内の盟員によって“西部国防無線隊”結成.
1208=太平洋戦争が始まり,開戦と同時に私設実験局へは使用停止命令発令.無線機は軍および逓信省係官の手により封印され,封印請書を提出させられた.
1213=当初,逓信当局は私設無線局の受信設備は残しておき,利用しようと考えたらしいが,軍部からの要請で受信も禁止という状況に.
12--=「日本アマチュア無線聯盟報」は昭和16年12月号No.96で発行を中止.

1942 0219=アメリカ西海岸の日系人,強制収容される.
0227=日本軍のジャワ攻略作戦成功.連合国艦隊を撃破.
0418=B25,日本本土を初空襲.
0506=日本軍,マニラ湾・南シナ海の制海権を握る.
0605=日本軍,ミッドウェー海戦で完全敗北.
0618=アメリカ,「マンハッタン計画(原爆開発計画)」本格始動.
0705=タイ−ビルマを結ぶ泰緬鉄道建設開始.
1023=ロンメル率いるドイツ軍戦車隊,エジプトでイギリス軍に敗北.

1943 0131=スターリングラードでソ連軍に逆包囲されていたドイツ軍,降伏.
0201=日本軍,ガダルカナル島撤退始まる.
0527=フランス・レジスタンスの統合組織「全国抵抗評議会」結成.
0529=「機密書類全部焼却,これにて無線機破壊処分す」の打電を最後に,アッツ島で日本軍玉砕.
0710=英米連合軍,シチリア島に上陸.
0903=イタリア,無条件降伏.

1944 0606=連合軍,ノルマンディー上陸.「史上最大の作戦」始まる.
0612=ドイツ,新開発のV1ロケットをロンドンへ次つぎ乱射.
0630=日本の都市で学童疎開始まる.
0705=「サクラ」「サクラ」の最後の無線電信を打電し,サイパン島の日本軍と住民約4万人が玉砕.
0720=ヒトラー爆殺計画失敗.ロンメル元帥ら5000人粛正さる.
0825=パリ解放.パリ駐留ドイツ軍降伏.
0908=ドイツ,超音速ロケットV2号開発.長距離ミサイルの原型となる.
1024=日本連合艦隊,レイテ沖海戦で壊滅.
1025=神風特攻隊,レイテ沖海戦で米空母に体当たり.
1124=80機のアメリカ軍爆撃機B29が東京を空襲.

1945 0109=米軍,ルソン島に上陸.
0127=ソ連軍,アウシュビッツを解放.
0310=B29による東京大空襲.死者8万人以上,重軽傷者11万人以上,全焼26万戸,罹災者約100万人…….
0317=硫黄島の日本軍,2万3000人玉砕.
0407=戦艦「大和」撃沈さる.
0430=ヒトラー自殺.
0507=ドイツ軍,無条件降伏.
0508=独立求めアルジェリア各地で群衆がフランス軍と衝突.
0619=沖縄「ひめゆり部隊」集団戦死.
0623=沖縄の日本軍,全滅.
0726=スターリン,トルーマン,チャーチル,連合国3巨頭による「ポツダム宣言」発表.
0806=午前8時15分30秒,B29「エノラ・ゲイ」が広島に原爆を投下.
0808=ソ連参戦.
0809=午前2時49分,長崎にプルトニウム爆弾「ファット・マン」投下.
0815=天皇自らの「玉音放送」.太平洋戦争終結.
0830=連合軍最高司令官ダグラス・マッカーサー元帥,厚木飛行場に到着.
0902=米戦艦ミズーリ上で重光葵外相,降伏文書にサイン.
1120=ナチス・ドイツの戦争犯罪を裁く「ニュルンベルク裁判」始まる.

0310=東京大空襲(B29,130機による大空襲.死傷者12万4711人,焼失家屋26万8358戸)により香取
   光世氏(J2OV)宅のJARL本部が焼失し,JARL戦前の記録が灰に.
0918=閣議決定で国民の短波受信の禁止が解除に.
1003=放無第31号という文書が東京逓信局から発せられ,アマチュア無線再開についての意見が求められた.
1115=ARRLのDXCC再スタート(274カントリー).
12--=FCCのルールを参照してJARLが起草した,新生・日本のアマチュア無線規則案を逓信院電波局に提出.

1946

0101=天皇,「人間宣言」を発す.
0215=ペンシルバニア大学で世界初の電子計算機ENIAC完成.真空管1万8800本使用,重量30トン!!
0219=天皇の国内巡幸の旅スタート.
0503=太平洋戦争の戦争犯罪を裁く「東京裁判」スタート.
0701=アメリカ,ビキニ環礁で原爆実験.
1103=日本国憲法公布(施行は1947年5月3日).

0208=前年12月に提出した“アマチュア無線規則案”についての検討会を逓信院で開催.
0328=アマチュア無線の再開についてGHQへ請願.JARL側からは八木秀次氏,大河内正陽氏ほかが出席.
06--=エストニア・ドイツ・ハンガリー・日本・リトアニア・満州国・ポーランド・スペインが,IARU会員リストから削除される.
07--=総合無線雑誌「ラヂオアマチュア」発刊(発行・科学出版社.昭和23年休刊)
0811=東京・新橋の蔵前工業会館でJARL再結成全国大会が開かれ,会長に八木秀次氏,理事長に矢木太郎氏が就任.
09--=「CQ ham radio」(発行・科学新興社,編集人・大河内正陽氏,発行人・五味久直氏,発行部数・約3000部,B5判32頁,定価4円・送料30銭),JARL機関誌として創刊.No.2=5円は10-11月合併号で,12月は休刊となり,3号雑誌の危機に.


1947 0131=全国労働組合共同闘争委員会(33組合,600万人)が予定していた二・一ゼネストにマッカーサーの中止命令下る.
0401=男女共学,6・3制義務教育始まる.
1120=イギリスのエリザベス女王がギリシア王室出身のフィリップ・マウントバッテン(エディンバラ公)と結婚.

03--=JARL,「災害通信網調査」を行い,同年8月,調査結果を逓信省電波局およびGHQに提出.
04--=科学社より「ラジオ技術」発刊.
1017=50MHzで沖縄のJ9AAOとチリのCE1AHが交信(約1万6800km).
1019=戦後第2回目のJARL総会が東京工大で開かれ,定款と規則を制定.
----=CQ誌はNo.3=7円(1月),No.4=12円(2月),No.5(3月)〜No.7(5月)=15円と発行されるが,つぎはしばらく中断する.
----=東京・神田駅から小川町にかけて,ラジオ部品専門の露店が軒を並べる.

1948 0130=マハトマ・ガンジー暗殺さる.
0619=太宰治,愛人・山崎富栄と玉川上水に入水自殺.
0603=アメリカ・カリフォルニア州パロマ山上に口径5mの望遠鏡を持つパロマ天文台完成.
0815=大韓民国成立.
0909=朝鮮民主主義人民共和国成立.

06--=ベル電話研究所(アメリカ)でトランジスタの発明を公表.
0730=CQ誌第3種郵便物認可.
0815=第3回JARL総会が東京工大で開かれ,理事長に大河内正陽氏が就任.
11--=SWLナンバーの割当て開始.
----=CQ誌No.8=20円は1948年第1号(1月発行),No.9(4月)ときて,No.10(6月)からが株式会社CQ出版社(鈴木松雄社長)の発行となる.しばらく月号表示がなく,No.10,11=30円,No.12=40円.No.13=40円になって10月が表示される.No.15(12月)も40円で,やっと定価が安定する.創刊号からこのころまでの表紙は,のちに有名なデザイナーとなる亀倉雄策氏が構成していた.No.18号(=55円,3月号)で,48頁に増ページし,値上げ.

1949 0706=下山国鉄総裁,轢死体で発見.自殺?他殺?
0715=三鷹事件起こる.
0817=松川事件起こる.
0915=米コロンビア大学教授シャウプ氏らが日本に税制の根本改革を勧告.
1001=毛沢東,中華人民共和国成立を宣言.
1103=湯川秀樹,中間子の研究でノーベル賞受賞.

0409=CQ出版社の移転にともない,JARL本部事務所も東京・神田小川町に移転.
0820=東京・神田の明治大学新館で“第1回アマチュア通信技術講習会”を開き,モールス送受信実習,アマチュア略語やQ符号の解説,アマチュア通信の実際,そのほか技術相談など実施.(〜29日)
09--=SWL活動を促進するため,受信カードコンクールが開催され,家紋をデザインした東京の桑原武夫氏(JAPAN1-192,JA1CR)のカードが1等に.
----=CQ誌7月号(No.22)で,表紙に受信機の写真が登場.
   


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