Last Update 2009/02/16

マルチメディア情報検索の新手法を詳述
MPEG-7と映像検索

國枝 孝之/脇田 由喜/高橋 望 共著
B5変型判 220ページ
CD-ROM付き
定価3,080円(税込)
JAN9784789818711
2004年5月20日発行
[絶版2009.2.16] MPEG-7と映像検索
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.
 MPEG-7は,画像,映像,音声などのマルチメディア情報を管理・検索するための新しい規格です.[特徴]と[しおり(タグ)]によって,目的とするコンテンツを探し出します.つまり,これらの特徴やしおりなどのメタデータの表記方法を規格化したものです.
 本書は,1,2章でまず,MPEG-7の仕様のあらましを述べたあと,3章で,MPEG-7による映像検索システムのアウトラインを紹介します.ついで,4章で,題名・作者・制作日などの書誌的情報の付け方を,5章で,コンテンツの特徴などの構造情報の付け方を,それぞれ一般のエディタの場合と専用ツールMovieToolの場合とに分けて説明します.6章では,構造情報の中心,コンテンツの特徴量の抽出法に言及します.そして,7章で,MPEG-7を利用した検索アプリケーションの作り方を解説し,8章で,様々な分野でのMPEG-7の応用可能性に触れます.体験版MovieTool付き.

目次

第1章 MPEG-7入門
 1.1 MPEG-7はマルチメディア情報の管理・検索規格
 1.2 MPEG-7登場のいきさつ
 1.3 マルチメディア・コンテンツのメタ情報による検索
 1.4 MPEG-7はメタデータ表現の規格

第2章 MPEG-7の仕様概要
 2.1 システムツール(Part-1 Systems)
    TeMとBiM/ビットストリームの生成
 2.2 記述定義言語 (Part-2 DDL:Description Definition Language)
    ベクトル/行列の簡易表現
    時刻,時間長データ型の追加
 2.3 ビジュアル特徴記述ツール(Part-3 Visual)
    色特徴
    テクスチャ
    形状
    動き
    その他
    基本構造
 2.4 オーディオ特徴記述ツール(Part-4 Audio)
    オーディオパートの構成
    スケーラブルシリーズ
    低レベルオーディオ記述子
    高レベル記述ツール
 2.5 マルチメディア・コンテンツ記述スキーム(Part-5 MDS:Multimedia Description Scheme)
    基本要素
    テキスト注釈記述型(自由形式,構造化文書,キーワード)
    コンテンツ管理ツール
    コンテンツ内容記述ツール
    コンテンツ・ナビゲーションとアクセス・ツール
    コンテンツ組織化ツール
   ユーザ関連ツール
 2.6 参照ソフトウェア(Part-6 Reference Software)
 2.7 適合性テスト(Part-7 Conformance)
 2.8 抽出とMPEG-7記述利用(Part-8 Extraction and Use of MPEG-7 Descriptions)

第3章 MPEG-7による映像検索システム
 3.1 映像コンテンツの管理・検索
 3.2 映像コンテンツの内容検索
    映像コンテンツの構造化
    構造への情報付加
 3.3 MPEG-7を用いた映像検索システム

第4章 MPEG-7生成法(1)書誌情報をつける
 4.1 エディタでMPEG-7インスタンスを記述する
    MPEG-7インスタンス
    タイトルを記述してみよう
    制作者,作成日を記述してみよう
    メディア情報記述
    記述に対する説明
 4.2 MovieToolでMPEGインスタンスを記述する
    MovieToolを使った記述
    MovieToolとスキーマ情報

第5章 MPEG-7生成法(2)構造情報をつける
 5.1 構造情報
    マルチメディア・コンテンツの構造とは
    SegmentとTemporalDecompositionの仲間たち
    Segmentの直下に記述できるもの
 5.2 MovieToolを使って構造情報をつける
    構造化
    キーフレーム設定の操作
    セマンティックな情報の記述
    コンテンツベースの特徴量の記述

第6章 MPEG-7と特徴量抽出
 6.1 エッジヒストグラム特徴の原理
    エッジヒストグラムの特徴量抽出アルゴリズム
    エッジヒストグラムの特徴量比較アルゴリズム
 6.2 Reference Softwareを利用したエッジヒストグラム特徴量の抽出と比較
    水平線の画像からのエッジヒストグラム特徴量の抽出
    2枚の画像のエッジヒストグラムの特徴量の比較

第7章 MPEG-7を利用した検索
 7.1 検索アプリケーション作成前に注意するべきポイント
    XML構造を意識した検索か,MPEG-7ファイルに対する全文検索かの選択
    MPEG-7の管理と検索を行う処理系の選定
    TeMとBiMの利用
 7.2 シンプルな検索プログラム
    タイトルを指定して,映像ファイルの場所(パス)を取得する
    言語を指定して検索する
    概要,制作者を指定して検索する
    シーンの内容情報を指定した,シーンの検索
 7.3 クロスモーダル検索
    データベースの準備
    検索の処理
    用意するMPEG-7記述とデータベース情報
    検索の処理

第8章 MPEG-7の応用
 8.1 MPEG-7のアプリケーション分野
 8.2 マルチメディア・コンテンツの特徴量による新しい検索システム
    類似画像検索
    ハミング検索
 8.3 さまざまな分野での応用とサービス展開
    テレビ放送での応用と課題
    パーソナルな情報提供サービス(携帯電話・カーナビ)
    AVメディアでの活用
    ホームビデオ
    オフィスユースからe-ラーニングまで
 8.4 手間をかけても内容記述をする意義

Appendix
 ■ MovieToolの紹介
    特徴
    MovieToolの簡単な使い方
    映像の構造を表現する
    構造をMPEG-7記述として表現する
    説明をつける
    MPEG-7をフルに活用するには
    詳しい説明
    CD-ROMに納められているバージョンの制限
 ■ XML Schema1.0
    要素の表現の違い
    属性の表現の違い
    テキスト注釈記述のスキーマ定義
    実際のテキスト注釈記述例
 ■ Reference Softwareの準備
 ■ 関連サイト情報
    MPEG-7 Japan
    MPEG-7インスタンスの検証サイト
    検証ソフトウェア提供サイト
    MPEG-7スキーマ検索サイト
    MPEG-7を用いた映像検索デモサイト
 ■ 参考文献
    規格文書/書籍/サイト
 ■ 謝辞
 ■ 付属CD-ROMについて
 ■ 索引

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