マルチメディア情報検索の新手法を詳述
MPEG-7と映像検索
國枝 孝之/脇田 由喜/高橋 望 共著
B5変型判 220ページ
CD-ROM付き
定価3,080円(税込)
JAN9784789818711
2004年5月20日発行
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.
MPEG-7は,画像,映像,音声などのマルチメディア情報を管理・検索するための新しい規格です.[特徴]と[しおり(タグ)]によって,目的とするコンテンツを探し出します.つまり,これらの特徴やしおりなどのメタデータの表記方法を規格化したものです.
本書は,1,2章でまず,MPEG-7の仕様のあらましを述べたあと,3章で,MPEG-7による映像検索システムのアウトラインを紹介します.ついで,4章で,題名・作者・制作日などの書誌的情報の付け方を,5章で,コンテンツの特徴などの構造情報の付け方を,それぞれ一般のエディタの場合と専用ツールMovieToolの場合とに分けて説明します.6章では,構造情報の中心,コンテンツの特徴量の抽出法に言及します.そして,7章で,MPEG-7を利用した検索アプリケーションの作り方を解説し,8章で,様々な分野でのMPEG-7の応用可能性に触れます.体験版MovieTool付き.
目次
第1章 MPEG-7入門
1.1 MPEG-7はマルチメディア情報の管理・検索規格
1.2 MPEG-7登場のいきさつ
1.3 マルチメディア・コンテンツのメタ情報による検索
1.4 MPEG-7はメタデータ表現の規格
第2章 MPEG-7の仕様概要
2.1 システムツール(Part-1 Systems)
TeMとBiM/ビットストリームの生成
2.2 記述定義言語 (Part-2 DDL:Description Definition Language)
ベクトル/行列の簡易表現
時刻,時間長データ型の追加
2.3 ビジュアル特徴記述ツール(Part-3 Visual)
色特徴
テクスチャ
形状
動き
その他
基本構造
2.4 オーディオ特徴記述ツール(Part-4 Audio)
オーディオパートの構成
スケーラブルシリーズ
低レベルオーディオ記述子
高レベル記述ツール
2.5 マルチメディア・コンテンツ記述スキーム(Part-5 MDS:Multimedia Description Scheme)
基本要素
テキスト注釈記述型(自由形式,構造化文書,キーワード)
コンテンツ管理ツール
コンテンツ内容記述ツール
コンテンツ・ナビゲーションとアクセス・ツール
コンテンツ組織化ツール
ユーザ関連ツール
2.6 参照ソフトウェア(Part-6 Reference Software)
2.7 適合性テスト(Part-7 Conformance)
2.8 抽出とMPEG-7記述利用(Part-8 Extraction and Use of MPEG-7 Descriptions)
第3章 MPEG-7による映像検索システム
3.1 映像コンテンツの管理・検索
3.2 映像コンテンツの内容検索
映像コンテンツの構造化
構造への情報付加
3.3 MPEG-7を用いた映像検索システム
第4章 MPEG-7生成法(1)書誌情報をつける
4.1 エディタでMPEG-7インスタンスを記述する
MPEG-7インスタンス
タイトルを記述してみよう
制作者,作成日を記述してみよう
メディア情報記述
記述に対する説明
4.2 MovieToolでMPEGインスタンスを記述する
MovieToolを使った記述
MovieToolとスキーマ情報
第5章 MPEG-7生成法(2)構造情報をつける
5.1 構造情報
マルチメディア・コンテンツの構造とは
SegmentとTemporalDecompositionの仲間たち
Segmentの直下に記述できるもの
5.2 MovieToolを使って構造情報をつける
構造化
キーフレーム設定の操作
セマンティックな情報の記述
コンテンツベースの特徴量の記述
第6章 MPEG-7と特徴量抽出
6.1 エッジヒストグラム特徴の原理
エッジヒストグラムの特徴量抽出アルゴリズム
エッジヒストグラムの特徴量比較アルゴリズム
6.2 Reference Softwareを利用したエッジヒストグラム特徴量の抽出と比較
水平線の画像からのエッジヒストグラム特徴量の抽出
2枚の画像のエッジヒストグラムの特徴量の比較
第7章 MPEG-7を利用した検索
7.1 検索アプリケーション作成前に注意するべきポイント
XML構造を意識した検索か,MPEG-7ファイルに対する全文検索かの選択
MPEG-7の管理と検索を行う処理系の選定
TeMとBiMの利用
7.2 シンプルな検索プログラム
タイトルを指定して,映像ファイルの場所(パス)を取得する
言語を指定して検索する
概要,制作者を指定して検索する
シーンの内容情報を指定した,シーンの検索
7.3 クロスモーダル検索
データベースの準備
検索の処理
用意するMPEG-7記述とデータベース情報
検索の処理
第8章 MPEG-7の応用
8.1 MPEG-7のアプリケーション分野
8.2 マルチメディア・コンテンツの特徴量による新しい検索システム
類似画像検索
ハミング検索
8.3 さまざまな分野での応用とサービス展開
テレビ放送での応用と課題
パーソナルな情報提供サービス(携帯電話・カーナビ)
AVメディアでの活用
ホームビデオ
オフィスユースからe-ラーニングまで
8.4 手間をかけても内容記述をする意義
Appendix
■ MovieToolの紹介
特徴
MovieToolの簡単な使い方
映像の構造を表現する
構造をMPEG-7記述として表現する
説明をつける
MPEG-7をフルに活用するには
詳しい説明
CD-ROMに納められているバージョンの制限
■ XML Schema1.0
要素の表現の違い
属性の表現の違い
テキスト注釈記述のスキーマ定義
実際のテキスト注釈記述例
■ Reference Softwareの準備
■ 関連サイト情報
MPEG-7 Japan
MPEG-7インスタンスの検証サイト
検証ソフトウェア提供サイト
MPEG-7スキーマ検索サイト
MPEG-7を用いた映像検索デモサイト
■ 参考文献
規格文書/書籍/サイト
■ 謝辞
■ 付属CD-ROMについて
■ 索引
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