Last Update 2008/09/04

RFCの詳細から実装系の解析まで
TCPのしくみと実装

奥山 徹 著
B5変型判 196ページ
定価2,860円(税込)
JAN9784789818735
2004年10月1日発行
[絶版2008.9.4] TCPのしくみと実装
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.

 TCPはこれまでTCP/IPの解説書の一部として記述されることはあっても,それらの記述はTCPの表面上の解説にとどまっていることが散見されました.そのため,TCPの詳細を知るためにはRFCを熟読し,さらに実際の実装系での取り扱いを解析することが必要となりました.
 本書は,インターネットの重要なプロトコルであるにもかかわらず,IPに比べて詳細を記されることがあまりないTCPについての解説と実装系の解説を試みたものです.
 インターネットアプリケーションの作成者,あるいは新しいTCPプロトコル実装系の開発者にとって有益な技術参考書と言えるでしょう.

目次

第1章 インターネットプロトコル概説
 1.1 インターネットとプロトコル
 1.2 TCP/IPネットワークアーキテクチャ
 1.3 IP概説
 1.4 TCPとアプリケーションプロトコル

第2章 TCPの基礎
 2.1 TCPの役割
 2.2 終点(プロトコルポート)という概念
 2.3 TCPの概要
 2.4 TCPのヘッダフォーマット
 2.5 コネクションとポート番号
 2.6 TCPの状態遷移図
 2.7 TCPコネクションの確立と解放

第3章 TCPのデータ転送
 3.1 データ転送の概要
 3.2 会話的データ転送
 3.3 緊急モードとプッシュフラグおよびリセット
 3.4 フロー制御と輻輳

第4章 タイマシステムとその他の諸問題およびUDP
 4.1 TCPのタイマシステム
 4.2 タイムアウトと再転送に関する考察
 4.3 TCPをめぐるその他の諸問題
 4.4 UDPプロトコル

第5章 TCPの実装モデル
 5.1 入出力モデル
 5.2 実装に関する基本的な考え方
 5.3 トランスミッションコントロールブロック
 5.4 有限状態マシンの実装
 5.5 タイマの管理
 5.6 フロー制御と再転送
 5.7 UDPのモデル実装
 5.8 下位層のプロトコルへのカプセル化

第6章 TCPの実装比較
 6.1 ヘッダファイルと主要変数
 6.2 TCPのソースファイルの構成
 6.3 入出力プロセス
 6.4 タイマと再転送処理
 6.5 輻輳制御に関する実装

第7章 IPv6への移行とTCPへの影響
 7.1 IPv6概説
 7.2 TCPとIPv6の関係
 7.3 実装の現状