Last Update 2003/10/29

パソコンで進む本づくり革命の基礎知識
DTPとデジタル印刷

小沢 靖 著
A5判 縦組み 176ページ
定価1,650円(税込)
JAN9784789820042
1998年6月15日発行
[絶版2002.4.30] DTPとデジタル印刷
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.

 グーテンベルクの「42行聖書」ではじまった印刷・本づくりの歴史が,500年を経たいま,大きく変わりつつあります.
 「…パソコンの能力の進展と普及は目覚ましく,数十万円で家庭にDTPという印刷工房を構えることができるようになりました.印刷品質は,印刷会社に依頼したものに負けず劣らずのものができるほどです.…このDTPの発展と並行して,従来からの印刷の世界も,コンピュータがもたらしたデジタル革命の波を大きくかぶり,変貌しつつあります.家庭規模での印刷と会社規模での印刷とが,デジタルとDTPで結び付けられ,規模の大小の差だけ,といった相似形の様相を呈しています.はたして,これが真実なのか,あるいは,たんに似て非なるものなのか,はたまた今後どうなっていくのか,全体を俯瞰しながら,DTPとデジタル印刷の世界へご案内しましょう」(著者「まえがき」から)
 本書は,まず,印刷物ができるまでの流れをざっと整理し,ついで,DTPの基礎をおさえ,印刷方式や製本様式などにふれます.そして「ダイレクト印刷」や「ダイレクト刷版」,さらに電子出版の動きなど,新しい潮流を追い,最後に「印刷ワークフローのデジタル統合化とPPF」という最先端の技術を紹介します.

目次

はじめに

第1章 印刷物ができるまでの流れ
 1.1 DTPと印刷工程
 1.2 原稿作成・整理
 1.3 プリプレス
 1.4 プレス
 1.5 ポストプレス

第2章 パソコンでDTPする
 2.1 DTPとは
 2.2 DTPの起源
 2.3 DTPをするには
 2.4 DTPでレイアウトする
 2.5 レイアウトで使う寸法単位
 2.6 文字組版をする

第3章 DTPを支える基礎の基礎
 3.1 コンピュータは約束事?の世界
 3.2 PostScriptは縁の下の力持ち
 3.3 フォント
  フォントって何?/書体の二つの潮流/デジタルフォントの種類と特徴
 《コラム》 CIDフォント

第4章 レイアウト用の各種データを準備する
 4.1 文字
 4.2 線画(Line Work)およびイラスト
 4.3 写真
  TIFF/EPSF/PICT/BMP/GIF/FlashPix/JPEG

第5章 印刷する前に
 5.1 階調
  ダイナミックレンジ/網点(ハーフトーン・ドット)
 5.2 色(カラー)
  三原色/CIE表色系/カラー分解(Color Separation)/グレーバランス/カラーマッチング

第6章 印刷する
 6.1 家庭で印刷する
 6.2 印刷会社(あるいはプリントショップ)で印刷する
  印刷方式/平版オフセット印刷の網点/印刷用紙/インキ/印刷機/色校正/面付け/印刷のトラブル

第7章 刷りっぱなしでは本にはならない
 7.1 製本様式
 7.2 折り
 7.3 丁合
 7.4 綴じ
 7.5 仕上げ断ち
 7.6 加工
 7.7 本の完成

第8章 もっと早くできないかな…!
 8.1 ダイレクト印刷
  カラーコピー機/電子写真方式のダイレクト印刷機/従来の刷版方式のダイレクト印刷機
 8.2 ダイレクト刷版

第9章 電子出版にも挑戦したい
 9.1 電子ブック
 9.2 エキスパンドブック
 9.3 インターネットで電子出版
  SGML/HTML/DHTML/XML
 9.4 組版品質をディスプレイでも可能に?
  アクロバットの特徴/PDFファイルの作成/PDFマークについて

第10章 印刷ワークフローのデジタル統合化とPPF
 10.1 PPFの概要
 10.2 PPFを使用することのメリット
 10.3 PPFを利用した印刷のワークフロー

おわりに そして何処へ

付録
 (1)PPFファイルの例
 (2)DTP・印刷関連機関のWebアドレス一覧

参考文献