無線通信機の基本回路のすべて
実験して学ぶ高周波回路
櫻井 紀佳 著
A5判 200ページ
CD-ROM付き
定価2,640円(税込)
JAN9784789830423
2003年12月15日発行
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.
携帯電話や無線LANなど,ディジタル技術の高度化は,一方でアナログの高周波回路技術者を必要とするようになりました.通信業界を始めとして,さらに周波数の高い高周波回路の要求はますます増えていくと思われます.
本書では,いままで職人芸と言われてきたこの高周波技術を,エンジニアである筆者が,実験やシミュレーションを体験しながら,より実際的にわかりやすく解説します.
本書によって,無線通信機の基本回路のすべてを学ぶことができます.また本文中に出てくる学習用プログラム3編を付属CD-ROMに収録しています.
目次
第1章 高周波技術への招待
はじめに
電波とは?
電波の存在の予言
電波の利用
無線通信
無線通信を実用化したマルコーニ
ラジオ少年の時代
真空管のはなし
ド・フォーレによる3極真空管の発明
真空管へのノスタルジ
真空管の進化
ラジオの進化
トランジスタと鉱石ラジオ
6石ラジオ!
鉱石ラジオとコイルの思い出
高周波の技術を体験しながら学ぼう
第2章 高周波での受動部品のふるまい
高周波回路の特徴
真空管の時代とトランジスタの時代
小型化と低消費電力化で高周波回路が作りやすくなった
基本が大切
回路部品
基本的な部品の基礎知識
個別の部品
共振回路
直列共振回路
並列共振回路
シミュレーションのすすめ
電子回路シミュレータとカット&トライ
高周波回路では被測定回路に与える影響を考慮することが大切
シミュレーションの功罪と使いこなし
第3章 高周波回路の構成
高周波回路のブロック・ダイヤグラム
ラジオ
用語解説
ラジオの種類
実際のラジオ
FMワイヤレス・マイク
ポケット・ベル(ページャ)
FMトランシーバ
携帯電話とPHS
GPS
ブロック・ダイヤグラムのまとめ
第4章 RF増幅回路
トランジスタによるRF増幅回路
設計目標
バイアス回路
インピーダンス・マッチング
広帯域アンプ
RF増幅回路に要求される特性
プログラムの入手方法
第5章 IF増幅回路
IF増幅回路の役割りと特徴
FM系IF増幅回路
回路構成
回路例
AM系IF増幅回路
IF増幅回路の課題の考察
第6章 ミキサ回路
ミキサの考え方
ミキサの原理
イメージ信号
妨害と周波数関係
インターセプト・ポイント
実際のミキサの回路
トランジスタやFETによるミキサ
DBM
ダイオード・ミキサ
ミキサの実験
第7章 変調回路
振幅変調─AM
周波数変調─FM
ディジタル変調
第8章 復調回路
振幅変調系の復調
AM信号の復調
SSBの復調
無線電信の復調
周波数変調系の復調
共振回路を使った復調回路
PLLによるFM復調回路
ディジタル型FM復調回路
第9章 続・復調回路
特殊な狭帯域通信方式の復調回路
RZ-SSB
ほかの狭帯域方式と復調
ディジタル通信の復調
ASKの復調
FSKの復調
2PSK(BPSK)の復調
4PSK(QPSK)の復調
16QAMの復調
第10章 発振回路
発振器の特性
高い周波数安定度
高いCN比
少ないスプリアス
アナログ発振回路
自励発振器
VCO
水晶発振器
セラミック発振子の発振回路
ディジタル発振回路
第11章 高周波電力増幅回路
高周波パワー・トランジスタ
V・UHF帯バイポーラ・トランジスタ増幅器
HF帯FETリニア・アンプ
高周波高出力回路の注意点
高周波パワー・モジュール
RFフィルタ
影像パラメータ法
動作パラメータ法
アンテナ切り替え回路
APC回路
第12章 高周波回路のまとめ
高周波回路の基本は変わらない
静電結合
電磁結合
コモン・インピーダンス
寄生素子
周波数と配線長
そのほかの注意点
ディジタル信号処理とアナログ回路
受信方式の見直し
ダイレクト・コンバージョン方式
再生検波,超再生検波
位相切り替え方式
究極の高周波回路はワンチップ
高周波技術者への期待
索引
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