トランジスタ技術SPECIAL
電子回路シミュレータの本格活用法(SP No.62)
実証済みの回路集で学ぶ設計のテクニック
トランジスタ技術SPECIAL編集部 編
増山 文夫 著
B5判 160ページ
定価1,927円(税込)
JAN9784789832540
1998年4月1日発行
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.
いままで何回か電子回路シミュレータを取り上げましたが,基本的な回路の例を出すにすぎませんでした.今回は,計測器の回路設計をする際に実際に活用されている例をもとに,シミュレータを使ううえでのテクニックをいくつか紹介します.回路設計でシミュレータを使うノウハウをつかんで,設計の能率をあげましょう.
目次
回路シミュレータを使って設計の効率を上げるには
第0章 パソコン+シミュレータ利用のすすめ
コンパクトなモデルを使って簡素化する
第1章 OPアンプ回路のシミュレータ活用テクニック
OPアンプのSPICEサブサーキット/MC5のOPアンプ内部モデル/
コンパクトなアンプとOPアンプのマクロ/OPアンプによる基本演算回路/
差動アンプと計装アンプ/不平衡・平衡変換/双方向電流ブースタ/
双方向電圧ブースタ/プログラマブル・ゲイン・アンプ(バイナリ・レンジ)
シミュレータの威力を存分に生かす回路といえば…
第2章 フィルタ回路のシミュレータ活用テクニック
プログラマブル・フィルタ/伝達関数とラプラス変換/フィルタの伝達関数/
式形式ラプラス電源で伝達関数を表す/フィルタの伝達関数モデル/
ひずみの種類と意味/伝達関数の周波数応答/
バタワース・ローパス・フィルタの特性/
チェビシェフ・ローパス・フィルタの特性/
ベッセル・ローパス・フィルタの特性/
ローパス・フィルタのインパルス応答/VCVSフィルタの理想モデル/
VCVSフィルタの実際モデル/
アクティブ・フィルタのQの順序とダイナミック・レンジ/
高Q順(低Qセルを前段,高Qセルを後段)に配置する理由/
低Q順(低Qセルを前段,高Qセルを後段)に配置する理由/
周波数特性測定における注意/バンドパス・フィルタ/
SECAMクロミナンス・バンドパス・フィルタ/
NTSCクロミナンス・バンドパス・フィルタ/電圧制御受動素子LCR/
電圧制御バンドパス・フィルタ/
電圧制御オクターブ・バンドパス・フィルタ/
雑音評価フィルタ/Cメッセージ雑音評価フィルタ(式形式伝達関数モデル)/
表形式ラプラス電源/
テレコム雑音評価フィルタ/JIS騒音計用雑音評価フィルタ/
ツインTノッチ・フィルタ/差動アンプによるノッチ・フィルタ/
ノッチ・フィルタのQとバンド幅の関係/楕円関数バンドパス・フィルタ
試験信号を創るためのノウハウ
第3章 信号発生器のシミュレータ活用テクニック
オーディオ用平衡マルチバースト信号/電話PCM装置試験用マルチトーン信号/
直線電圧スイープ/トリガード・スイープ/電圧制御発振器VCO/
スイープ信号発生器
NTSC信号もSPICEで記述できる
第4章 テレビジョン信号発生器のシミュレータ活用テクニック
SPICE回路NTSCテレビジョン試験信号発生器/カラーバー信号発生器/
YC分離の原理/ベクトルスコープ/微分利得(DG)と微分位相(DP)
モータの等価回路をSPICEで記述する
第5章 モータ回路のシミュレータ活用テクニック
モータ・ドライバ/モータのモデル/起動特性
コラム コンピュータの能力と解析時間
パソコン上に計測器を作って回路動作を理解する
第6章 測定器回路のシミュレータ活用テクニック
低抵抗測定回路(ケルビン接続)/500V絶縁抵抗計/
トロイダル・トランスフォーマ/CD用モータ寿命試験装置/
静電容量式変位計
ランダム・ノイズも作ることができる
第7章 雑音に関するシミュレータ活用テクニック
熱雑音/ショット雑音/接触雑音(1/f雑音)/雑音のAC解析/
OPアンプの出力雑音/トランジェント解析に使用できる雑音源/
RND関数による雑音発生/ディジタル乱数波発生器による白色雑音/
疑似ガウス雑音を作る/シュミット・トリガの雑音除去効果/
波形率と波高率(ピーク対実効値比)/CODEC試験用マルチトーン信号
コラム ガウス雑音の瞬間周波数スペクトラムはランダム
分布定数回路として伝送ラインを検討する
第8章 信号の有線伝送雑音に関するシミュレータ活用テクニック
有線伝送のメカニズム/伝送ライン/インピーダンス整合と反射/
伝送ラインのマクロ/整合伝送ライン/
50Ω/75Ωライン・ドライバの正しい終端法/ECLロジックの正しい終端法/
バーンイン装置のクロック分配回路/
単線ワイヤをインダクタンスまたは伝送ラインとして扱うマクロ/
配線ワイヤの取り扱い/パルスの立ち上がり時間と周波数成分/
立ち上がり時間とカットオフ周波数の関係/
ICテスタ用高電圧テスト・ヘッドの配線/電流で駆動した伝送ライン/
1/4波長ケーブルの周波数特性/理想遅延回路のマクロ/
伝送アッテネータ/伝送アッテネータの周波数特性/
伝送アッテネータ単体の周波数特性/
縦続接続した75Ω伝送アッテネータの周波数特性/
抵抗分圧器/縦信号と横信号の伝送
信号のインピーダンス不整合を測定するには
第9章 リターン・ロスに関するシミュレータ活用テクニック
リターン・ロスとは/リターン・ロス・ブリッジ/
電話加入者線インターフェース/三相モータ・コイルのアンバランス/
モータ・コイル測定ブリッジの動作検証モデル
実際の放送信号のベクトルスコープ表示やモータの振動のFFTアナライズをする
第10章 ユーザ・ファイル電源に関するシミュレータ活用テクニック
ユーザ・ファイル電源の書式/波形収集プログラム/
実際のTV放送信号をMC5に表示する/
インパルス法でセンサの周波数特性を測定する/振動モータの回転数/
ブラシ・モータの回転音
アナログ・デュジタル混在回路も対応できる
第11章 ディジタル回路に関するシミュレータ活用テクニック
クロック発生器/4ビット2進データ発生器/8ビット2進データ発生器/
16ビット2進データ発生器/ランダム・データ発生器/3進カウンタ/
16ビット同期カウンタ/
ジョンソン・カウンタ(シフト・レジスタによる10進カウンタ)/
ジョンソン・カウンタと正弦波DAC
パルス幅の変更やパルス数を電圧に変換するときに使う
第12章 ワンショット回路に関するシミュレータ活用テクニック
非再トリガ・ワンショット/遅延線によるワンショット/
水晶制御ワンショット/ワンショットによるタコメータ
パルス波形整形や雑音除去に効果がある
第13章 シュミット・トリガ回路に関するシミュレータ活用テクニック
シュミット・トリガのマクロ/ヒシテリシス特性/オート・レベル波形整形器
正確な波形発生器を作るために
第14章 PLLとDDSに関するシミュレータ活用テクニック
PLL用位相コンパレータ/PLLの例/
ダイレクト・ディジタル・シンセサイザDDS/位相アキュムレータ/
サイン・データROM/DDSの動作例
第15章 データ収集に関するシミュレータ活用テクニック
スイッチ/アナログ・マルチプレクサ/トラック・ホールド・アンプ/
サンプル・ホールド/電圧コンパレータ
時間と周波数の二つの領域からDSPを実験できる
第16章 ディジタル信号処理に関するシミュレータ活用テクニック
正弦波の定義/フーリエ変換/離散フーリエ変換/
順変換における振幅の正規化/高速フーリエ変換FFT/
FFTの大きさ/HARM関数/FFT関数とHARM関数のちがい/
指数関数と三角関数の関係(オイラーの公式)/
指数形式で表したコサイン信号と負の周波数/
MC5で変更されたDSPの機能/DSP対話ボックス/
複素数を返すDSP関数のプロット/フーリエ変換FFTと逆変換IFTの関係/
量子化器のビット長とダイナミック・レンジ(信号対雑音比)/
量子化雑音/MC5の信号対雑音比/一つの周波数ビンに落ちる量子化雑音/
8192点FFTのダイナミック・レンジ/量子化雑音の集中/
方形波の周波数分析/方形波の合成とギッブスの現象/
ガウシアン振幅の高調波で合成した方形波/ガウシアン・フィルタ/
エイリアシング/折り返し雑音/アンチエイリアス・フィルタ/
オーバーサンプリング/アンダーサンプリング/リーケージ/
時間窓関数/時間窓をかけてリーケージを小さくする/
サイン・エックス・オーバー・エックス(sinX/X)ロールオフ
コラム サンプリング・システムの用語要約
回路シミュレータに関する三つのショック
Appendix1 サブサーキットとマクロ回路
SPICEのサブサーキット Subcircuit/MC5のマクロ回路 Macro/
MC5の標準マクロ/本書が提供するマクロの一覧/
プログラムのサブルーチンとの相違/マクロ回路のデバッグ/
部品外形の作成とマクロの登録/名前のスコープ範囲/
ネスティングと相互参照/マクロ回路の呼び出し
Appendix2 MicroCapV/CQ版の使い方
CADの役割り/SPICEの成り立ち/MicroCapとSpectrum Software社/
MicroCapV/CQ版の概要/Windows 95/IBM-PCとNEC-PC98/
ディレクトリと環境変数/COMP.MC5とSHAPE.MC5のバックアップ/
MC4からMC5への変更点/ヘルプ/電卓/SPICE回路ファイルの書式/
単位/コマンド/テキストと継続行/画面のハードコピー