Last Update 2003/10/15

ハード設計ワンランク・アップ
部品の使い方からシステム設計の考え方まで

畔津 明仁 著
A5判 326ページ
定価2,456円(税込)
JAN9784789832892
1993年10月1日発行
[絶版2001.5.8] ハード設計ワンランク・アップ
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.

 設計技術の修得は既存システムの部分的な模倣からはじまり,そして「より大規模な設計へ」,また「模倣から独自システムの設計へ」と,目指していくことになるでしょう.本書は,そうしたワンランク・アップを目指す方へ,「システム設計の考え方」や「ICや部品の効果的な活用法」のヒントを提供します.

目次

第1章 システム設計の在り方
 1.0 システム設計とは
 1.1 ただ働くだけの回路づくりからの脱皮
 1.2 トップダウン設計とボトムアップ設計

第2章 より速く,より大規模に
 2.0 高速化と高機能化
 2.1 クロック・ドライバ
  2.1.1 クロックのトラブル
  2.1.2 クロック・ドライバの仕様
  2.1.3 クロック・ドライバの実際例
  2.1.4 クロック・ドライバ問題の対策
  おわりに
 2.2 グラウンド・バウンスとICのパッケージ
  2.2.1 グラウンド・バウンスとは
  2.2.2 グラウンド・バウンスの原因
  2.2.3 グラウンド・バウンスを減らすには
  2.2.4 ICのパッケージ
  おわりに
 2.3 ディジタルICのスルーレート
  2.3.1 スルーレートの意味
  2.3.2 ディジタル信号の“速さ”
  2.3.3 スルーレート制御
  おわりに
 2.4 アクティブ・ターミネータ
  2.4.1 どの電球が先につくか
  2.4.2 終端の必要性
  2.4.3 終端の方法
  おわりに
 2.5 OPアンプのスルーレート
  2.5.1 スルーレートとは
  2.5.2 スルーレートの基礎
  2.5.3 スルーレートを上げるには
  おわりに
 コラムA 立ち上がり時間

第3章 部品の活かし方
 3.0 部品と回路は使いよう
 3.1 バス・バッファ
  3.1.1 バス・バッファの落とし穴
  3.1.2 電気的特性から見たバス・バッファ
  3.1.3 バス・バッファの入れ方と制御方法
  おわりに
 3.2 セットアップ時間とホールド時間
  3.2.1 セットアップ時間/ホールド時間とは
  3.2.2 セットアップ時間/ホールド時間はどこで決まるか
  3.2.3 実際のICのセットアップ時間/ホールド時間
  3.2.4 LSI化での問題
  おわりに
 3.3 メタ・ステーブル
  3.3.1 メタ・ステーブルとは
  3.3.2 メタ・ステーブルを防止する
  3.3.3 メタ・ステーブルを生じないIC
  おわりに
 3.4 発光ダイオード
  3.4.1 発光素子の今と昔
  3.4.2 ストレスに弱い発光素子
  3.4.3 フォト・カプラでのインターフェース
  3.4.4 シリコンは赤く光るか
  おわりに
 3.5 プリント基板と回路
  3.5.1 一つのトラブル
  3.5.2 直流抵抗
  3.5.3 キャパシタンス
  3.5.4 インダクタンスと特性インピーダンス
  3.5.5 スルー・ホール間のクロストーク
  おわりに
 3.6 論理シミュレータ
  3.6.1 論理シミュレータはハード屋の必需品
  3.6.2 論理シミュレータの使用目的
  3.6.3 論理シミュレータで必要な機能
  3.6.4 現状の論理シミュレータの問題点
 3.7 ディジタルICの温度特性
  3.7.1 温度特性の移り変わり
  3.7.2 バイポーラIC(TTLやECL)の直流特性
  3.7.3 CMOSの直流特性
  3.7.4 TTLやECLの交流特性
  3.7.5 CMOSの交流特性
  3.7.6 実際のシステムでの問題
  おわりに
 3.8 コルピッツ発振器
  3.8.1 コルピッツ発振器は死語か?
  3.8.2 水晶発振回路
  3.8.3 LC発振回路
  3.8.4 なぜ発振するのか
  3.8.5 実際のLC発振回路
  3.8.6 実際の水晶発振回路
  3.8.7 LSI内部の発振用インバータ
  3.8.8 発振回路の応用
  3.8.9 LC発振回路の考え方
 コラムB メタ・ステーブル
 コラムC スロー・クロックと非同期回路
 コラムD 安定係数S
 コラムE 真空管の温度特性
 コラムF 水晶発振子

第4章 ディジタル回路におけるアナログ技術
 4.0 アナログ設計の必要性
 4.1 ディジタルICのアナログ的使用法
  4.1.1 ディジタルICをアナログ的に使うとは
  4.1.2 ヒステリシス発振器
  4.1.3 CR発振器
  4.1.4 ワンショット回路
  4.1.5 水晶発振回路とLC発振回路
 4.2 ディジタル・システム内のアナログ技術
  4.2.1 アナログ設計が必要なところ
  4.2.2 遅延線の動作と応用
  4.2.3 線路と反射
 4.3 ディジタルLSIの内部の問題
  4.3.1 ディジタルIC内部のアナログ回路
  4.3.2 LSI内部のバッファ
  4.3.3 LSIと内部とのインターフェース
  おわりに
 コラムG 10MHzは速いですか?
 コラムH ディジタルICのヒステリシス
 コラムI 伝達関数の計算

第5章 電源,それは心臓
 5.0 電源の重要性
 5.1 ICの消費電力
  5.1.1 熱いIC
  5.1.2 TTLの簡単な消費電流計算例
  5.1.3 CMOSの消費電流
  5.1.4 再びTTLの消費電流
  5.1.5 LSIにおける問題
  おわりに
 5.2 バッテリ・バックアップ
  5.2.1 電源を落としたくない
  5.2.2 失敗例1 - Nmosチップの選択
  5.2.3 失敗例2 - CEとCE
  5.2.4 失敗例3 - 電圧検出回路
 5.3 小型のAC入力電源
  5.3.1 直流電源の必要性
  5.3.2 3端子レギュレータの電源回路
  5.3.3 整流回路を含んだレギュレータIC
  おわりに
 5.4 低ドロップ型レギュレータIC
  5.4.1 レギュレータICへの要求
  5.4.2 従来の3端子レギュレータの問題点
  5.4.3 効率を改善するために
  5.4.4 性能の良いレギュレータICを得るには
  おわりに
 5.5 電源電圧の3.3V化
  5.5.1 ディジタル回路の低電源電圧か
  5.5.2 3.3V化の問題点
  5.5.3 3.3V化移行方法
  おわりに
 5.6 多系統電源のシステム
  5.6.1 単一電源と多系統電源
  5.6.2 トラブル1 - IC化が壊れる
  5.6.3 トラブル2 - 電源電圧が立ち上がらない
  5.6.4 トラブル3 - 回路が初期化されない
  おわりに
 5.7 電源変動とIC
  5.7.1 トラブル事例
  5.7.2 消費電流の変動
  5.7.3 高速の変化
  5.7.4 中速の変化
  5.7.5 低速の変化
  5.7.6 電源変動に強いICと弱いIC
  おわりに
 コラムJ オープン・コレクタを使わない方法
 コラムK 電圧安定化を必要としない回路設計

第6章 システム技術
 6.0 システムを組む前に
 6.1 パワーオン・リセット
  6.1.1 リセットをいいかげんにしていませんか
  6.1.2 基本的なリセット回路
  6.1.3 実際のCPUとリセット回路
  6.1.4 68000のリセット
  6.1.5 たかがリセット,されどリセット
 6.2 DMA回路
  6.2.1 DMAのおいたち
  6.2.2 DMAのしくみ
  6.2.3 DMAによる性能改善
  6.2.4 DMAコントローラIC
  6.2.5 DMAコントローラを使わずにDMAする
  6.2.6 1チップ・マイコンとDMA
  6.2.7 パソコンのDMA
 6.3 マイコン・システムのWait/Ready信号
  6.3.1 マイコン・システム性能とWait/Ready信号
  6.3.2 基本的なWait/Ready
  6.3.3 Wait/Readyの問題点
  おわりに
 6.4 プリンタ・インターフェース
  6.4.1 汎用出力ポートとしてのプリンタ・インターフェース
  6.4.2 パラレル出力インターフェースの仕組み
  6.4.3 プリンタ・インターフェースのハードウェア
  6.4.4 パラレル・インターフェースの限界
 6.5 シリアル・データ・バス
  6.5.1 シリアルで接続することの意味
  6.5.2 シリアル・バスの基本型
  6.5.3 シリアルIC活用のメリット
  6.5.4 シリアルICの活用法
 6.6 システム・グラウンド
  6.6.1 遠くて近いグラウンドの問題
  6.6.2 コネクタを抜き差しするたびに壊れる
  6.6.3 火を吹くプローブ
  6.6.4 絶縁型インターフェース
  6.6.5 筐体接地はどうしたらよいか
  6.6.6 AC100V片側接地
  おわりに
 6.7 アクティブ“L”
  6.7.1 アクティブ・レベルを考える
  6.7.2 アクティブ“L”のストローブ信号
  6.7.3 DTLとTTL
  6.7.4 アクティブ“L”の欠点
  6.7.5 古い回路の功罪
 コラムL パワーオン・リセット回路と外部インターフェース
 コラムM プロテクト・モードとリセット
 コラムN フルースルーとフライバイ
 コラムO バーストとサイクル・スチール
 コラムP セントロニクス型インターフェース
 コラムQ ワイアードOR

参考文献
一般索引
デバイス名索引