Last Update 2006/12/28
スキルアップ・シリーズ

プロ電子技術者のコモンセンス
新しい発想・手法・付加価値の発見と実現法

長嶋 洋一 著
B5判 228ページ
定価2,243円(税込)
JAN9784789833110
1994年5月5日発行
[絶版1998.10] プロ電子技術者のコモンセンス
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.

 本書は,プロ電子技術者に関連した「コンピュータ・エレクトロニクス技術」のエッセンスと,エンジニアとして必要な「広い視点」のための知識をコンパクトにまとめたものです.実務に取り組むプロの中堅技術者の皆さんに,いろいろな情報,アイデア,ヒントを提供する材料になることを期待しています.

目次

第1部 要素技術

第1章 アナログ/ディジタルの要素技術
1 プリント基板,はんだ付けの常識と注意点
2 ICソケットは注意しながら活用する
3 受動部品の常識:R/C/L
4 内部抵抗と電圧降下は見過ごせない
5 AC電源と電池を賢く使う
6 外界とシステムとの接点:センサ
7 OPアンプは全ての基本ブラック・ボックス
8 水晶とセラミックの使い分け
9 プルアップとプルダウン
10 TTLとCMOSとの混在は要注意
11 バス・バッファの使い方
12 ROM:意外な利用法をさがそう
13 RAM:バリエーションを活用する
14 1チップCPUはプロの味方
15 ハードをソフト化するPLD
16 LEDを使いこなす
17 LCDモジュールを部品として使う

第2章 アナログ/ディジタルの回路技術
1 GNDは電子回路の基本
2 アンプ/ゲートはエネルギ源ではない
3 コンパレータの活用はディジタル化への架け橋
4 パッシブ・フィルタによる微分/積分回路
5 アクティブ・フィルタは精度が命
6 乗算と変調:アナログ信号処理
7 S/HとA-Dコンバータの原理を理解しよう
8 D-Aコンバータはアイデアの宝庫
9 データ表現からディジタルは始まる
10 システム・クロックの作り方と与え方
11 ExORは以外に幅広く使える
12 デコーダ設計はパズル感覚で楽しもう
13 タイマのいろいろな役割
14 PIOは外界への標準的な働きかけの接点
15 システム・バスを活用して一挙両得
16 標準インターフェースの活用法

第3章 ソフトウェアの基礎技術
1 ハードとソフトのトレードオフは永遠の課題
2 CPUの動作を分解して理解する
3 システムの時間スケールのとらえ方
4 ファームウェア:CPUソフトとは無限のループのこと
5 BIOSは使うもの?/作るもの?
6 ラベルの付け方にセンスが光る
7 アドレシング・モード:CPUの個性と戦略

第2部 システム技術

第4章 デバイス/ハードウェアの技術
1 SMT:これからの実装技術
2 オンボード・レギュレータの効能
3 センサのデータを取り込むまで
4 ユニークなOPアンプを活躍させよう
5 インターフェースICを活用する
6 シリアルDACと周辺技術
7 PIOによるハンドシェーク通信
8 SIOによるシリアル通信
9 MMUは使い方が大切
10 DMAをうまく活用する
11 I/O命令とWAIT:タイミング設計のポイント
12 FPGA/LCAはプロのための援軍
13 データ・フロー・プロセッサとDSP
14 導電ゴム接点スイッチのスキャン回路
15 「リセット」の周辺:リセットは奥が深い
16 ウォッチ・ドッグ・タイマによる暴走検出
17 データ・セレクト対3ステート
18 データ・バスと瞬間的バス・ファイト
19 乗算器を設計してみよう
20 プロならば時分割ディジタル回路を目指そう
21 パイプ・ラインの設計と動作
22 マイクロ・プログラムの考え方
23 S/HとA-Dコンバータのタイミング設計
24 可変クロックを発生する
25 ハイブリッド変調方式のろいろ
26 疑似SRAMのインターフェース
27 カード・マイコンを「部品」として使う
28 マイクロLANの構築

第5章 ソフトウェア/プログラミングの技術
1 システム設計指針(トップ・ダウンとボトム・アップ)
2 ソフトウェアの階層化(サブ・ルーチン)
3 ソフトウェアの構造化(モジュール)
4 機能分割とソフトウェア部品化
5 グローバルとローカルの情報交換
6 DOSシステム・コールの活用
7 オリジナルBIOSを作ろう
8 リモート・センシングを実験する
9 プリ・フェッチは双刃の剣
10 モニタは古くて新しい技術
11 マルチ・タスクとスーパ・バイザ・モード
12 デバッグ・ルーチンはプロの常備薬
13 UNDO機能とレジューム機能の検討
14 MIDIを使ったパターン認識
15 CPUのアーキテクチャを駆使する
16 メモリ・マップとI/Oマップ
17 リセット・ベクトルからメイン・ルーチンまで
18 分岐処理はソフトの基本
19 初期化ルーチンの優先度検討
20 割り込みルーチンの扱い:非同期現象の理解
21 ハード割り込みとソフト割り込み
22 多重割り込みのコントロール技術
23 スタックによるバッファリング
24 FIFOによるバッファリング
25 間接アドレシングを活用しよう
26 パラメータ・テーブルのテクニック
27 デシジョン・テーブルによるスピードアップ
28 マクロをフルに活用する
29 サブ・ルーチンと関数の利用
30 共通メモリのアクセスは要注意
31 フラグ操作の盲点

第6章 ASIC設計の技術
1 ASICの選択指針
2 基本ファンクション・セル
3 入・出力セルとピン配置の検討
4 マクロ・セルの選択
5 メガ・セルとセル・コンパイラ
6 ASICのディジタル時分割設計
7 ASICの階層化設計(トップ・ダウン)
8 ASIC内バス設計のポイント
9 CPU周辺LSIとしてのインターフェース
10 ASIC内蔵メモリ・セルの活用
11 CPUコア:究極のASIC技術

第3部 実戦的技術

第7章 システム設計・開発の技術
1 開発プロジェクトのマネジメント
2 エディタ(プロのツール)を駆使する
3 プログラミング言語の使い分け作戦
4 CASE,CAD,CIM,・・・その未来
5 コンカレント・エンジニアリングの考え方
6 クロス開発ツールと言語の選択
7 ユーティリティの活用とファイル変換
8 ROMライタとメモリ媒体の検討
9 バージョン・アップをどうするか
10 フレキシビリティの考え方
11 製品のライフ・サイクル
12 ソフトのコストの外注のリスク

第8章 デバッグと検査の技術
1 バグの分類と検討
2 「二次災害」の分析とデバッグ
3 デバッグ環境は作り込んでおくもの
4 「デバッグ曲線」の教訓
5 テストと境界値分析
6 パソコンICEの活用
7 RAMエミュレータの機動性
8 システムの保守性を考える
9 隠しモード/裏モード/テスト・モードを仕込む
10 RS-232-Cによるフィールド・デバッグ
11 市場デバッグとフォローの技術
12 最終製品となるための試験と検査

第9章 誤動作対策と信頼性向上の技術
1 誤動作/イミュニティの分類と整理
2 電圧低下と電源のマージン
3 停電と瞬停
4 ACインパルス・ノイズ
5 電源高調波電流
6 静電気とサージ
7 誘導高周波
8 信号ラインのノイズ
9 電磁放射対策
10 シールドと接地
11 冗長設計と信頼性
12 フォールト・トレラント・システム
13 チェック・ポイントによる検出
14 エラー・トラップによる暴走対策
15 EMC対策機構の検討
16 EMC対策部品の採用
17 フェール・セーフ
18 リスタートの考え方と修復機能
19 自己診断機能
20 出荷検査機能と検査治具

第10章 ASIC開発の技術
1 ASIC開発の手順と戦略
2 回路設計から論理チェックまで
3 テスト・プログラムの開発
4 シミュレーションのポイント
5 レイアウト設計は誰がするのか:ファウンドリとの関係
6 予約ピンとテスト・ピンの役割
7 テスト・モードとテスト回路
8 ブレッド・ボードとESの評価
9 コストとリスクを管理するASICスケジューリング
10 最短時間のASIC応用システム開発計画

第11章 ドキュメンテーションとシステム・セキュリティの技術
1 製品企画から機能仕様の検討まで
2 基本システム構想からシステム設計まで
3 詳細設計:ハード/ソフト/機構/コスト
4 開発プロジェクト管理とデバッグ
5 マニュアルとレポートと特許出願
6 データ・ベースの活用術
7 システムのリスク分析
8 セキュリティ対策を考える
9 コンピュータ・ウイルスはくない
10 コピー/解析に対するプロテクト
11 データ保護は超重要技術
12 データ暗号化の最前線

第12章 知的財産権と地球環境に関する技術
1 特許はエンジニアの勲章
2 著作権の正しい戦略
3 トレード・シークレットに注意
4 リバース・エンジニアリングの問題点
5 創造的な発想法の開発
6 製造物責任(PL)
7 地球環境と二酸化炭素・フロン
8 代替フロンと洗浄
9 省エネルギは至上命題

第13章 新しいテクノロジ・パラダイムとスキルアップ技術
1 オブジェクト指向とGUI
2 人間工学とヒューマン・インターフェース
3 マルチ・メディア
4 認知化学と感性情報処理
5 インタラクティブ・システム
6 センサ・ヒュージョンとバーチャル・リアリティ(VR)
7 ファジィ
8 ニューラル・ネットワーク
9 フラクタルとカオス
10 遺伝アルゴリズムと人工生命
11 情報収集/活用テクニック
12 学会と産学交流/共同研究
13 異業種交流とヒューマン・ネットワーク(人脈)
14 通信ネットワークの活用
15 キャリアアップとスキルアップのマネジメント