Last Update 2008/05/21

画像&音声圧縮技術のすべて
インターネット/ディジタルテレビ/
モバイル通信時代の必須技術

藤原 洋 監修
B5判 228ページ
定価2,305円(税込)
JAN9784789833158
2000年4月1日発行
[絶版2008.5.20] 画像&音声圧縮技術のすべて
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.

 インターネットが普及し,ごく当たり前のものになりつつあります.しかし,現状の公衆回線を使って,音声や映像といった大容量のデータをストレスなく表示,処理するには,いろいろな課題があります.その最重要課題の一つが情報圧縮で,キーとなるのはJPEG/MPEGといった情報圧縮のための国際標準規格です.本書では,このJPEG/MPEGに関する最新技術情報と,これらと競合/融合するさまざまな標準技術を,実用的な観点から解説していきます.
 圧縮技術に携わるエンジニア/研究者をメイン読者とした,これからますます重要度の増す技術の理解に役立つ内容です.

目次

第1章 インターネット時代における情報圧縮の意義と基礎原理
  1.1 IPに特化したインフラ技術の登場
  1.2 インターネット・インフラにおける画像・音声情報圧縮

第2章 インターネットやディジタルカメラなどの静止画圧縮方式JPEGの概要
  2.1 DCT符号化の原理
  2.2 JPEG
  2.3 JPEG-LS
  2.4 JPEG 2000

第3章 CD向け動画像符号化規格として普及したMPEG-1
  3.1 入出力画像フォーマット
  3.2 GOP構造と画像タイプ
  3.3 符号化アルゴリズム
  3.4 データ構造

第4章 ディジタルテレビ/DVDにも対応する動画像圧縮の標準MPEG-2
  4.1 フレーム構造とフィールド構造
  4.2 動き補償
  4.3 フレーム/フィールド適応DCT
  4.4 プロファイルとレベル
  4.5 入出力画像フォーマット
  4.6 データ構造
  4.7 符号化制御
  4.8 仮想バッファ検証器
  4.9 スケーラビリティ
  4.10 ハイブリッド方式
  4.11 補足
  4.12 MPEG-2の特徴

第5章 ハイファイオーディオから電話音声までの汎用符号化規格
    ---- MPEGオーディオ
  5.1 MPEG-1からMPEG-4にいたる歴史と各規格の特徴
  5.2 基本アルゴリズム構成
  5.3 MPEG-1アルゴリズム
  5.4 MPEG-2/BCアルゴリズム
  5.5 MPEG-2/AACアルゴリズム
  5.6 MPEG-4アルゴリズム
  5.7 MPEGオーディオの主観音質評価
  5.8 システムの実現
  5.9 MPEGオーディオの応用

第6章 画像や音声を多重化するMPEGシステム
  6.1 概要と規格の位置付け
  6.2 技術的なポイント
  6.3 符号構成
  6.4 ディジタル放送への応用
  6.5 その他の応用など

第7章 インターネットや移動通信で使われるMPEG-4
  7.1 国際標準MPEG-4の概要
  7.2 MPEG-4 Videoの概要
  7.3 MPEG-4動画像符号化の技術
  7.4 プロファイルとレベル

第8章 画像/音声情報の検索エンジンなどを実現するMPEG-7の標準化動向
  8.1 MPEG-7の背景
  8.2 MPEG-7の目的
  8.3 MPEG-7のスコープ
  8.4 MPEG-7の標準化項目
  8.5 各標準化項目への要求条件
  8.6 アプリケーション

第9章 低ビットレートでの動画像伝送を目的とした規格H.263
  9.1 複数のISDN回線を使いビデオ会議を可能としたH.261
  9.2 H.263---H.261の発展型
  9.3 H.263 version2(H.263+)----H.263との互換性をもつ改良符号化方式
  9.4 H.263の今後----H.263++とH26L

第10章 インターネットビデオ会議プロトコルH.323
  10.1 端末システムの構成について
  10.2 通信手順について
  10.3 AVトランスポートについて
  10.4 H.323ファミリの展開

第11章 テレビ電話・インターネット電話向け音声符号化規格G.723.1と
    次世代移動通信向け音声符号化規格G.729
  11.1 マルチメディアにおける音声符号化の標準規格
  11.2 G.723.1----マルチメディア通信デュアルレート音声符号化
  11.3 G.729 CS-ACELP
  11.4 勧告書,Cソースコード入手先

第12章 MPEG-4にも使われた楽音圧縮方式----TwinVQ
  12.1 TwinVQの基本構成と要素技術
  12.2 機能の追加
  12.3 評価
  12.4 応用システム

第13章 Memory Stickなどで使われるオーディオ符号化方式
    ----ATRAC3
  13.1 オーディオ圧縮の原理
  13.2 ATRAC3の圧縮/伸張技術
  13.3 ATRAC3の現況
  13.4 ATRAC3とネットワーク環境

第14章 映画やDVDなどで使われるマルチチャネルオーディオ符号化技術
    ----Dolby AC-3
  14.1 ドルビーAC-3の概要
  14.2 符号化方式
  14.3 ビットストリーム構成
  14.4 復号方式
  14.5 PCソフトウェアによる復号器の実現
  14.6 ドルビーヘッドフォン
  14.7 AC-3の今後

第15章 インターネット上のストリーミングプロトコルとは?
  15.1 リアルタイム情報転送技術
  15.2 帯域保証技術
  15.3 マルチキャスト技術

第16章 インターネット/イントラネットにおける動画像伝送技術
    ----QualityMotionとPrimeCast
  16.1 QualityMotionの概要
  16.2 QualityMotionエンコーダ----動画像と音声を圧縮する
  16.3 QualityMotionサーバ----動画像/音声情報を発信する
  16.4 QualityMotionプレ-ヤ----クライアント側で再生する
  16.5 QualityMotionを用いたアプリケーション
  16.6 イントラネットで多チャネル映像の一斉放送を実現するPrimeCastの概要
  16.7 PrimeCastの特徴
  16.8 PrimeCastの応用分野

第17章 高品質を実現した画像符号化制御方式
    ----APC(Advanced Pre-Coding)
  17.1 APCとは何か?
  17.2 APCの符号化制御技術
  17.3 APCのパフォーマンス
  17.4 APCのアプリケーション

第18章 MPEGストリームの編集方式
  18.1 映像データを編集するためのモードについて
  18.2 圧縮ファイルの編集処理方法
  18.3 MPEG-1/2データ編集ソフト「MPEG Edit Studio」の概要
  18.4 MPEG Edit Studioの動作概要

付録 商用ベースで画像/音声圧縮技術が組み込まれた例
    ----RealPlayer G2/Windows Media Technologies/VDOLive
  1 RealPlayer G2
  2 Windows Media Technologies
  3 VDOLive