画像&音声圧縮技術のすべて
インターネット/ディジタルテレビ/
モバイル通信時代の必須技術
藤原 洋 監修
B5判 228ページ
定価2,305円(税込)
JAN9784789833158
2000年4月1日発行
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インターネットが普及し,ごく当たり前のものになりつつあります.しかし,現状の公衆回線を使って,音声や映像といった大容量のデータをストレスなく表示,処理するには,いろいろな課題があります.その最重要課題の一つが情報圧縮で,キーとなるのはJPEG/MPEGといった情報圧縮のための国際標準規格です.本書では,このJPEG/MPEGに関する最新技術情報と,これらと競合/融合するさまざまな標準技術を,実用的な観点から解説していきます.
圧縮技術に携わるエンジニア/研究者をメイン読者とした,これからますます重要度の増す技術の理解に役立つ内容です.
目次
第1章 インターネット時代における情報圧縮の意義と基礎原理
1.1 IPに特化したインフラ技術の登場
1.2 インターネット・インフラにおける画像・音声情報圧縮
第2章 インターネットやディジタルカメラなどの静止画圧縮方式JPEGの概要
2.1 DCT符号化の原理
2.2 JPEG
2.3 JPEG-LS
2.4 JPEG 2000
第3章 CD向け動画像符号化規格として普及したMPEG-1
3.1 入出力画像フォーマット
3.2 GOP構造と画像タイプ
3.3 符号化アルゴリズム
3.4 データ構造
第4章 ディジタルテレビ/DVDにも対応する動画像圧縮の標準MPEG-2
4.1 フレーム構造とフィールド構造
4.2 動き補償
4.3 フレーム/フィールド適応DCT
4.4 プロファイルとレベル
4.5 入出力画像フォーマット
4.6 データ構造
4.7 符号化制御
4.8 仮想バッファ検証器
4.9 スケーラビリティ
4.10 ハイブリッド方式
4.11 補足
4.12 MPEG-2の特徴
第5章 ハイファイオーディオから電話音声までの汎用符号化規格
---- MPEGオーディオ
5.1 MPEG-1からMPEG-4にいたる歴史と各規格の特徴
5.2 基本アルゴリズム構成
5.3 MPEG-1アルゴリズム
5.4 MPEG-2/BCアルゴリズム
5.5 MPEG-2/AACアルゴリズム
5.6 MPEG-4アルゴリズム
5.7 MPEGオーディオの主観音質評価
5.8 システムの実現
5.9 MPEGオーディオの応用
第6章 画像や音声を多重化するMPEGシステム
6.1 概要と規格の位置付け
6.2 技術的なポイント
6.3 符号構成
6.4 ディジタル放送への応用
6.5 その他の応用など
第7章 インターネットや移動通信で使われるMPEG-4
7.1 国際標準MPEG-4の概要
7.2 MPEG-4 Videoの概要
7.3 MPEG-4動画像符号化の技術
7.4 プロファイルとレベル
第8章 画像/音声情報の検索エンジンなどを実現するMPEG-7の標準化動向
8.1 MPEG-7の背景
8.2 MPEG-7の目的
8.3 MPEG-7のスコープ
8.4 MPEG-7の標準化項目
8.5 各標準化項目への要求条件
8.6 アプリケーション
第9章 低ビットレートでの動画像伝送を目的とした規格H.263
9.1 複数のISDN回線を使いビデオ会議を可能としたH.261
9.2 H.263---H.261の発展型
9.3 H.263 version2(H.263+)----H.263との互換性をもつ改良符号化方式
9.4 H.263の今後----H.263++とH26L
第10章 インターネットビデオ会議プロトコルH.323
10.1 端末システムの構成について
10.2 通信手順について
10.3 AVトランスポートについて
10.4 H.323ファミリの展開
第11章 テレビ電話・インターネット電話向け音声符号化規格G.723.1と
次世代移動通信向け音声符号化規格G.729
11.1 マルチメディアにおける音声符号化の標準規格
11.2 G.723.1----マルチメディア通信デュアルレート音声符号化
11.3 G.729 CS-ACELP
11.4 勧告書,Cソースコード入手先
第12章 MPEG-4にも使われた楽音圧縮方式----TwinVQ
12.1 TwinVQの基本構成と要素技術
12.2 機能の追加
12.3 評価
12.4 応用システム
第13章 Memory Stickなどで使われるオーディオ符号化方式
----ATRAC3
13.1 オーディオ圧縮の原理
13.2 ATRAC3の圧縮/伸張技術
13.3 ATRAC3の現況
13.4 ATRAC3とネットワーク環境
第14章 映画やDVDなどで使われるマルチチャネルオーディオ符号化技術
----Dolby AC-3
14.1 ドルビーAC-3の概要
14.2 符号化方式
14.3 ビットストリーム構成
14.4 復号方式
14.5 PCソフトウェアによる復号器の実現
14.6 ドルビーヘッドフォン
14.7 AC-3の今後
第15章 インターネット上のストリーミングプロトコルとは?
15.1 リアルタイム情報転送技術
15.2 帯域保証技術
15.3 マルチキャスト技術
第16章 インターネット/イントラネットにおける動画像伝送技術
----QualityMotionとPrimeCast
16.1 QualityMotionの概要
16.2 QualityMotionエンコーダ----動画像と音声を圧縮する
16.3 QualityMotionサーバ----動画像/音声情報を発信する
16.4 QualityMotionプレ-ヤ----クライアント側で再生する
16.5 QualityMotionを用いたアプリケーション
16.6 イントラネットで多チャネル映像の一斉放送を実現するPrimeCastの概要
16.7 PrimeCastの特徴
16.8 PrimeCastの応用分野
第17章 高品質を実現した画像符号化制御方式
----APC(Advanced Pre-Coding)
17.1 APCとは何か?
17.2 APCの符号化制御技術
17.3 APCのパフォーマンス
17.4 APCのアプリケーション
第18章 MPEGストリームの編集方式
18.1 映像データを編集するためのモードについて
18.2 圧縮ファイルの編集処理方法
18.3 MPEG-1/2データ編集ソフト「MPEG Edit Studio」の概要
18.4 MPEG Edit Studioの動作概要
付録 商用ベースで画像/音声圧縮技術が組み込まれた例
----RealPlayer G2/Windows Media Technologies/VDOLive
1 RealPlayer G2
2 Windows Media Technologies
3 VDOLive