実践リアルタイムOS活用技法
OSの移植からGUIによるアプリケーション開発まで
Interface編集部 編
B5判 152ページ
定価2,096円(税込)
JAN9784789833301
2004年1月1日発行
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.
組み込み機器の開発に欠かせない存在としてリアルタイムOSが注目を集めています.リアルタイムOSは,制限時間内の応答が要求されるだけでなく,組み込み機器での使用のために高速な起動,限られた資源で動作することが要求されるなど,デスクトップOSとは違った知識が要求されます.また,近年ではグラフィクス表示機能が高度化し,組み込み機器でもGUIを扱うことが必須となりました.
そこで本書では,組み込み機器でリアルタイムOSを使い,GUIアプリケーションを作成するために必要となる知識について,詳しく解説を行います.
目次
なぜリアルタイムOSが必要になるのか?
第1章 リアルタイムOSを使う理由
CPU使用効率の改善
コスト面での要請
マイクロカーネルアーキテクチャで柔軟にシステム構築できる
第2章 リアルタイムOS QNXの概要とPhoton microGUI
QNX基本コア機能/拡張機能/開発環境
QNXにおけるデザイン指針
QNXにおける基本アーキテクチャ
最小レイテンシと最大スケーラビリティ
QNXにおけるOSコア機能
ソフトパーツとしてのQNX OS
●Photon microGUIによる分散環境GUI
Photon microGUIとは
Photon microGUIの概説
PhotonでのGUI開発
Photonでの組み込み例
ターゲットにOSを組み込む際の機能と方法
第3章 QNXの組み込み環境とPC/iPAQへのインストール
QNXの起動
組み込みにおけるQNXの機能
カスタムハードウェアへのポーティング
OSイメージの参考例
QNXと組み込み関連の話題
●QNXを実際に使ってみる
QNX Momentics Non-Commercial(NC) edition
QNX Momentics NCのインストール
QNX Momentics iPAQターゲットの構築
オープンソースOSによるリアルタイム環境の構築
第4章 eCosの現状とiPAQへのインストール
eCosの開発の背景
eCosの現状
eCosの周辺情報
eCosのAPI
eCosの開発ツール
eCos開発環境の構築手法
RedBoot,eCos,LinuxのiPAQへの実装
オープンソースで開発されているウィンドウシステム
第5章 Microwindowsの実装と評価
Microwindowsとは
MicrowindowsのLinux上での評価
RTOSへの移植方法
サンプルプログラムの作成
実践的な開発/デバッグ環境の解説
第6章 CQ RISC評価キット/SH-4へのOS-9の移植とRomBug
SH-4ボードに対するOS-9の移植
OS-9のデバッグ環境
ネットワーク越しの開発とデバッグが可能な
第7章 XiBase9に見るネットワーク対応GUI
XiBase9とは
XiBase9の構成要素
XiBase9のインストール
XiBase9アプリケーションの開発
ターゲットシステムでのリソースの修正
XiBase9のネットワーク機能
ハードウェアによる開発環境の改善も可能な
第8章 VxWorksの概要と開発環境Tornadoの実際
VxWorksの特徴とその概要
組み込みソフトウェア開発の問題点
Tornado開発環境
ROMioを使用した開発環境構築例
Windows NT/Windows2000/Windows XPをRTOSとして使用可能にする
第9章 Windowsのリアルタイム拡張RTX
RTXによって可能になること
Win32からRTXへの移行
API
開発手順
RTX 5.0以降について
RTX 5.5について
RTXリアルタイム性能
CPUとDSPのためのRTOS
第10章 OSEのアーキテクチャとマルチコアデバッグ
アーキテクチャ
マイクロカーネルの採用
スケーラビリティへの配慮
複数プロセッサの混在環境
マルチコアデバッグ
●汎用ハードで高可用性を実現するためのリアルタイムOSの機能
非同期メッセージパッシング
MMUの利用
アプリケーションに通知する機能
リンクハンドラ
ネームサーバ
高い信頼性が要求される組み込み機器向けのRTOS
第11章 リアルタイムOS「INTEGRITY」の概要
メモリ空間に関する保護
メモリ領域とCPU時間の保証
パーティションスケジューリング
安全なタスク間通信(コネクション)
Highest Lockerセマフォ
リアルタイムパフォーマンス
開発環境とまとめ
組み込み向けGUIフレームワークとIDE
第12章 PowerPartsとRADツールを用いたプログラミング
PowerPartsの特徴
PowerPartsの構造
ユーザープラットホームへの移植
PowerParts RADツールでのプログラミング
多国語対応も容易な
第13章 PEGによるアプリケーション開発
PEGの概要
アプリケーションとターゲット
準備
PC上でのアプリケーション開発
実機へのPEGの移植
実機でのアプリケーション実行