Last Update 2016/10/06

最新のLinuxカーネルを題材に読み解く組み込みシステム開発の常識
オペレーティング・システム入門

山崎 傑 著
B5判 208ページ
定価2,420円(税込)
JAN9784789833370
2005年6月1日発行
[絶版2011.3.17] オペレーティング・システム入門
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.

 広い分野で使われ続ける最近の組み込みシステムでは,多機能・高速処理,開発効率向上等の要求を実現するため,リアルタイムOSが搭載される事例が増えています.μITRON,VxWorks,組み込みWindows,組み込みLinux,TOPPERS,T-Kernel…様々なリアルタイムOSがありますが,基本技術には共通の「基盤」があり,その理解は,組み込み技術者にとって必須です.
 本書は,その「基盤」をやさしく解説してロングセラーとなった書籍「オペレーティング・システムの基礎」をベースに,リアルタイム拡張の加えられたオープンソースのLinux Kernel 2.6.8を題材にして,現場技術者に向け,ていねいに解説しました.

目次

はじめに

第I部 オペレーティング・システムの基本的な働き

 第1章 オペレーティング・システムの働き
  1.1 オペレーティング・システムとは
  1.2 OSの役割
  1.3 ヒューマン・インターフェース(ユーザ側を向いたOSの顔1)
  1.4 プログラム・インターフェース(ユーザ側を向いたOSの顔2)
  1.5 コンピュータ・コンピュータ・インターフェース
  1.6 ハードウェア側を向いたOSの顔

 第2章 オペレーティング・システムの基本概念
  2.1 オペレーティング・システムの始まり
  2.2 OSの基本構成要素
  2.3 OSの起動

第II部 オペレーティング・システムが管理するもの

 第3章 ハードウェアの管理
  3.1 ハードウェア環境の把握
  3.2 CPUの管理
  3.3 共有資源に対する競合の問題
  3.4 セマフォ――競合を除くキー
  3.5 アドレス変換
  3.6 仮想メモリ
  3.7 メモリ管理
  3.8 入出力装置の管理
  3.9 時間および時刻の管理

 第4章 プロセス管理
  4.1 ジョブとは?
  4.2 タスクとスレッド
  4.3 ジョブとタスクの関係
  4.4 ジョブの実行形態
  4.5 ジョブ管理とタスク管理の関係
  4.6 タスクの管理
  4.7 タスク・スケジューリング
  4.8 タスクの制御
  4.9 データ管理
  4.10 2次記憶装置とファイル管理
  4.11 ファイル管理
  4.12 記憶場所の表現方法
  4.13 ディレクトリがもつデータ

 第5章 インターフェース部の管理
  5.1 OSと外部とのインターフェース
  5.2 マン-マシン・インターフェース(ヒューマン・インターフェース)
  5.3 プログラム・インターフェース
  5.4 コンピュータ-コンピュータ・インターフェース

第III部 オペレーティング・システムの実現法

 第6章 OSを実装するハードウェア
  6.1 ハードウェアの選択
  6.2 IA-32アーキテクチャ
  6.3 アドレス変換
  6.4 仮想メモリ
  6.5 メモリ・アクセスのまとめ
  6.6 タスク制御ハードウェア
  6.7 保護
  6.8 割り込み(例外処理)

 第7章 Linuxオペレーティング・システム
  7.1 OSが利用する部品
  7.2 スピンロック
  7.3 セマフォ
  7.4 ビットの操作
  7.5 OSの起動(ブートストラップ)

 第8章 タスクの管理
  8.1 システム・コール
  8.2 タスク/スレッドの制御
  8.3 プロセス・スケジューリング

 第9章 メモリの管理
  9.1 仮想メモリの実現
  9.2 物理メモリ空間と論理メモリ空間
  9.3 ノードとゾーン
  9.4 物理メモリ管理
  9.5 物理メモリ管理コード
  9.6 そのほかのメモリ管理

おわりに
参考文献
図版リスト
索 引