RISC CPU(SH2)で実現する
DSP処理のノウハウ
変復調/フィルタ/FFT/SBC/DCT
西村 芳一 著
B5変型判 136ページ
CD-ROM付き
定価2,420円(税込)
JAN9784789833523
2000年5月1日発行
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.
従来アナログ回路の独壇場と言われていた高周波回路も,DSPの出現で信号系もディジタル化されつつあります.
比較的高い周波数を扱うフィルタ,周波数変換,変調や復調などDSPの活躍する分野は広がっています.
一方DSPの応用分野が広がり,汎用機器に使われるようになると,当然コストダウンという問題が付いて回ります.DSP専用に開発され,速い信号を扱える素子はまだまだ高価です.DSP処理を組み込み機器内でRISC CPUで実現しようという流れは必然的なものでしょう.
本書ではこのRISCによるDSP処理,特にフィルタや変復調などの高周波を扱う通信機器での応用を念頭に置いて解説しています.
付属のCD-ROMには,DSP処理で行うFIRフィルタ,またディジタル信号処理で必要となるsin,tan-1のテーブル作成プログラムを収録しています.Appendixには,ディジタル処理ではありませんが高周波信号処理の設計でよく遭遇するLCフィルタの設計支援ソフトも添付しました.
目次
はじめに
第1章 DSPで何ができるのか
1-1 DSPがどんどん増えている
1-2 DSPとは何か
1-3 知らないところでいつのまにか
第2章 ディジタル信号処理の基礎
2-1 サンプリング定理とエリアシング
2-2 固定小数点と浮動小数点処理
2-3 信号の複素数的な考え方
2-4 ゼロ次ホールド効果
2-5 周波数と位相の関係
2-6 ダイナミック・レンジの問題
第3章 DSPによる基礎的信号処理の方法
3-1 FIRフィルタ
3-2 IIRフィルタ
3-3 正弦波の発振
3-4 平方根の計算
3-5 tan-1の計算
3-6 FFTの処理
3-7 サブ・サンプリング処理
3-8 オーバー・サンプリング処理
3-9 信号の複素化のためのヒルベルト変換
3-10 ヘテロダイン(周波数変換)
3-11 割り算の掛け算化
3-12 リニアリティの改善
3-13 DCT処理
3-14 QMF処理
第4章 DSP(RISC)を使った組み込みディジタル信号処理
4-1 リアルタイム処理
4-2 I/Oサンプリング周波数と内部処理サンプリング周波数
4-3 パイプライン処理
4-4 ハードウェア処理とのトレードオフ
第5章 基礎信号処理を組み合わせた処理の例
5-1 複素極座標系を利用した,FM復調器
5-2 DTMF信号発生
5-3 LMSラインエンサ
5-4 万能移相器
第6章 処理を行うための補助ツール
6-1 FIRフィルタ設計ソフト
6-2 三角関数テーブル作成ソフト
Appendix アナログLCフィルタ設計ソフト
1 ソフトの概要
2 基本仕様
3 インストール
4 操作について
参考文献
コラム CADソフト
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