統合開発環境HEW4でマイコン・ボードを動作させながら学ぶ
C言語によるR8C/Tinyマイコン活用技法
島田 義人 著
B5変型判 472ページ
CD-ROM付き
定価3,740円(税込)
JAN9784789842075
2006年10月1日発行
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ重版未定となりました.
ルネサステクノロジ社の16ビット・ワンチップ・マイコンR8C/Tinyシリーズのなかでも,『トランジスタ技術』2005年4月号の付録マイコン基板MB-R8CQに搭載されたR8C/15をターゲットにして,C言語でアプリケーションを作成する方法を詳解します.なお,付録マイコン基板の同等品であるMB-R8CSがサンハヤト社から販売されています.
R8C/Tinyマイコンは,UARTやSSUなどの通信機能をはじめとして,各種のタイマ/カウンタ,A-Dコンバータなど豊富な機能を内蔵しています.本書では,統合開発環境HEW4上のCコンパイラ/デバッガを駆使しながら,これらの機能を使いこなすテクニックをじっくり解説していきます.C言語による組み込みマイコン開発のスタートアップに最適です.
*本書は『トランジスタ技術』2005年5月号の特集記事「R8C/Tinyマイコン徹底マスタ」をベースにして,C言語プログラミングの基礎解説を加筆してまとめたものです.
目次
まえがき
イントロダクション
第1章 試して学ぶC言語プログラミングとR8C/Tinyマイコン
R8C/Tinyマイコン導入編
HEW4シミュレータ機能を使いこなし,C言語プログラミングの技法をマスタする
第2章 統合開発環境HEW4の使いかた
2-1 統合開発環境HEW4の概要と特徴
2-2 開発環境の準備
2-3 HEW4でCプログラミングを始めてみよう
2-4 GUI入出力機能を使ったシミュレーション
マイコン・ボードを製作してみよう
第3章 R8C/Tinyマイコン基板と実験ボード
3-1 R8C/Tinyマイコン基板
3-2 マザー・ボードの製作
3-3 市販品のR8C/Tinyマイコン・ボードの紹介
デバッガを使って効率良くプログラム開発をしよう
第4章 FoUSB/UARTデバッガの使いかた
4-1 FoUSB/UARTデバッガの概要
4-2 FoUSB/UARTデバッガを使ってHello, world!を表示する
4-3 FoUSB/UARTデバッガの便利な機能
マイコンにプログラムを書き込んでみよう
第5章 Flash Starterの使いかた
5-1 プログラム書き込みの準備
5-2 Flash Starterの起動と操作
信号線1本だけで実動作に近い状態のデバッグができるE8エミュレータ
第6章 オンチップ・デバッギング・エミュレータの機能と使いかた
6-1 オンチップ・デバッガの概要
6-2 ファームウェアの書き込みからデバッグまでの手順
C言語基礎編
マイコン・プログラミングの手法とCプログラムのしくみ
第7章 はじめてのC言語プログラミング
7-1 プログラミング言語の種類
7-2 なぜC言語がよく使われるのか
7-3 C言語のソース・プログラムから機械語ファイルができるまで
7-4 “Hello World!”を表示するC言語のソース・プログラムの解説
文法の基本である変数の使いかたをマスタしよう
第8章 試しながら学ぶ変数の基礎
8-1 変数を使ったプログラム
8-2 データ型と型修飾子
豊富な演算子の使いかたをマスタしよう
第9章 試しながら学ぶ演算子の基礎
9-1 数値計算のための演算子
9-2 データ加工のための演算子
9-3 条件を調べるための演算子
9-4 その他の演算子
実行順序を変える条件分岐の使いかたをマスタしよう
第10章 試しながら学ぶ条件分岐の基礎
10-1 if文の使いかた
10-2 switch文の使いかた
処理を繰り返す手法を徹底マスタしよう
第11章 試しながら学ぶ繰り返し構文の基礎
11-1 while文による繰り返し処理
11-2 for文による繰り返し処理
11-3 ループをコントロールするための構文
複数の同じ型のデータを扱う配列をマスタしよう
第12章 試しながら学ぶ配列の基礎
12-1 1次元配列
12-2 2次元配列
12-3 文字列を初期化させる
関数の概念を徹底マスタしよう
第13章 試しながら学ぶ関数の基礎
13-1 Cプログラムの構成
13-2 関数を作る
13-3 関数の使いかた
C言語の鬼門…ポインタを徹底マスタしよう
第14章 試しながら学ぶポインタの基礎
14-1 ポインタとは何か
14-2 ポインタと関数
14-3 ポインタを操作して文字列を扱う
より複雑なデータ型を扱う構造体と共用体を学ぼう
第15章 試しながら学ぶ構造体と共用体の基礎
15-1 構造体struct
15-2 共用体union
R8C/Tinyマイコン基礎編
シリーズの特徴と内蔵機能の概略を理解しよう
第16章 R8C/Tinyマイコンの基礎
16-1 Tinyとは?
16-2 R8C/Tinyマイコンの主な機能
16-3 R8C/Tinyマイコンの端子とメモリ・マップ
スイッチの状態を読み取ってLEDを点灯させてみよう
第17章 試しながら学ぶ汎用I/Oポートのしくみ
17-1 プログラマブル入出力ポートの概要
17-2 I/Oポートを制御する主要なレジスタ
17-3 スイッチ入力でLEDを点灯させてみる
17-4 HEWのFoUSB/UARTデバッガを使った動作確認
Column…17-1 マイコンの未使用ピンの処理
Column…17-2 R8C/15マイコンのSFR定義ファイル
8本単位で増やせるシリアル-パラレル変換ICを使った入出力ポートの増設回路
Appendix A マイコンの標準入出力ポートの数が足りないとき
マイコンの動作速度と消費電力を制御してみよう!
第18章 試しながら学ぶクロック制御のテクニック
18-1 R8C/Tinyマイコンのシステム・クロック
18-2 クロック制御用のレジスタ
18-3 CPUクロック動作の状態遷移18-4 クロックを切り替える実験
キー入力からの外部割り込みでLEDを点灯させてみよう
第19章 試しながら学ぶ割り込み処理のテクニック
19-1 割り込み処理の概念
19-2 R8C/Tinyマイコンの割り込みの基礎
19-3 割り込み関連のレジスタ
19-4 C言語による割り込みの記述方法
19-5 外部割り込みの基礎
19-6 割り込みを使ってLEDを点滅させてみよう
Appendix B R8C/Tinyマイコン基板MB-R8CQでINT0割り込みを使う方法
Appendix C チャタリング回避のテクニック
パソコンと通信してマイコンの動作を制御しよう
第20章 試しながら学ぶシリアル・インターフェース操作術
20-1 シリアル・インターフェースの基礎
20-2 UART0機能関連のレジスタ
20-3 UART0の送受信タイミング
20-4 UART機能を使ってパソコンと通信してみよう
20-5 ハイパーターミナルを使って動作確認する
20-6 UART0機能のちょっとした応用例
パルス信号の入出力や時間の制御を可能にする
第21章 試しながら学ぶタイマの基礎知識
21-1 タイマXの機能と動作
21-2 タイマZの機能と動作
21-3 タイマCの機能と動作
タイマを使ってパルス幅や周波数を自在に操る
第22章 試しながら学ぶ信号生成のテクニック
22-1 タイマCでPWM信号を生成してLEDの明るさを制御する
22-2 タイマZで波形を発生する簡易電子ピアノ
22-3 ワンショット・タイマの応用
22-4 ウェイト・ワンショット・タイマの概要と実験
22-5 タイマXパルス出力モードを使って簡単に矩形波信号を生成する
Column…22-1 音階と周波数
Column…22-2 圧電サウンダ
タイマを使って入力信号のパルス数/周期/幅を計測する
第23章 試しながら学ぶ信号測定のテクニック
23-1 入力信号のパルス数を計測する
23-2 入力信号のパルス幅を計測する
23-3 タイマXで入力信号のパルス周期を計測する
23-4 タイマCで入力信号のパルス周期を計測する
アナログ電圧値をディジタル・データとして取り込む
第24章 試しながら学ぶA-Dコンバータ活用テクニック
24-1 A-Dコンバータの基礎
24-2 R8C/TinyマイコンのA-Dコンバータ
24-3 A-D変換を試してみる
Column…24-1 内蔵A-Dコンバータの絶対精度
電源を切っても消えないフラッシュ・メモリへデータを保存する
第25章 試しながら学ぶフラッシュ・メモリ活用テクニック
25-1 フラッシュ・メモリの概要
25-2 ソフトウェア・コマンドとステータス・レジスタ
25-3 フラッシュ・メモリ実験回路とプログラムの制作
消費電力を節約してバッテリを長持ちさせよう
第26章 試しながら学ぶ低消費電力化のテクニック
26-1 R8C/Tinyの動作モードの状態遷移
26-2 低消費電力モードへの遷移方法
26-3 低消費電力モードによる電力節約実験
システムの信頼性向上に役立つテクニックをマスタしよう
第27章 試しながら学ぶウォッチドッグ・タイマのしくみ
27-1 ウォッチドッグ・タイマのしくみ
27-2 WDT関連のレジスタ
27-3 ウォッチドッグ・タイマの実験
電源電圧の低下を検出して異常事態を回避する
第28章 試しながら学ぶ電圧検出回路のしくみ
28-1 R8C/Tinyマイコンの電源電圧検出の回路と動作
28-2 電圧監視動作の実験
二つのR8C/Tinyマイコンを同時に動作させるダブルCPU動作の実験
第29章 試しながら学ぶチップ・セレクト付きクロック同期型シリアル通信活用テクニック
29-1 チップ・セレクト付きクロック同期型シリアル通信のしくみ
29-2 チップ・セレクト付きクロック同期型シリアル通信の送受信動作
29-3 SSUを使ったダブルCPU動作の実験
R8C/Tinyマイコン応用編
アナログ信号をパソコンに取り込んで記録する
第30章 R8C/Tinyマイコンで作るデータ・ロガー
30-1 周辺ハードウェアとレジスタ設定
30-2 ソフトウェアの制作と動作実験
自分で作ったMP3プレーヤで好きな音楽を再生してみよう
第31章 R8C/Tinyマイコンで作る簡易MP3プレーヤ
31-1 製作する簡易MP3プレーヤの概要
31-2 MP3オーディオ・デコーダ用LSI(VS1011b)の概要
31-3 MMC/SDメモリ・カードの概要
31-4 FATの概要
31-5 プログラムの概要
Appendix D 付属CD-ROMの内容と開発ツールのインストール方法
Appendix E CコンパイラV.5.30とV.5.40の違いと注意事項
参考・引用文献
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