Debian環境を整えてミュージック・サーバを作る
玄箱PROと電子工作で遊ぼう
光永 法明 著
B5変型判 216ページ
定価2,420円(税込)
JAN9784789846073
2008年7月15日発行
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.
家庭内サーバとして利用できる玄箱PROですが,Linuxをカスタマイズできるため,ファイル・サーバのNASとしてだけでなく,アプリケーション・ソフトをインストールするといろいろな使い方ができます.
本書は,外部にセンサやI/O,液晶ディスプレイやオーディオ・アンプをつなぐことによって,より遊べる範囲を広げています.それぞれの工作については,具体的な手順を示してありますから,遊びながらLinuxに慣れていくことができます.
玄箱PROは,高速なARMプロセッサを使った低価格組み込みボードとして利用することもできます.本書では,ディープな使い方ではありませんが,LinuxからI/Oを活用する事例として役立つ記事が満載です.
なお,本書では玄箱PROを利用していますが,ほとんどの話題はパソコンにインストールしたDebianでも利用ができます.また,多くのプログラムは,そのまま,もしくは少しの変更で,ほかのディストリビューションのLinuxやFreeBSD,NetBSDなどでも動作します.玄箱PROを持っていないという方も,ぜひお楽しみください.
目次
はじめに
初めてLinuxにふれる人もここからスタート
第1章 玄箱PROにDebianを入れよう
1-1 シリアル・コンソールを用意する
1-2 Debian化する
1-3 HDD起動に設定している場合のDebian化
1-4 アップデートとsambaのインストール
1-5 カーネル・モジュールをインストールする
1-6 オリジナル・ファイルのバックアップ
1-7 nvram,miconaplを使えるようにする
1-8 ファンの制御と電源スイッチ
Column 1-1 CUIとUNIXに慣れよう
Column 1-2 DHCPサーバを利用しないネットワーク設定
Column 1-3 Debian化しないHDD環境で遊ぶ
Column 1-4 Windowsのエディタで玄箱PROのファイルを編集する
Column 1-5 EABI,OABI問題
Column 1-6 USBハブと延長ケーブル
Column 1-7 OSの役割と移植
玄箱PRO活用の第一歩
第2章 Debian環境を整えよう
2-1 開発環境を整える(gcc,make,patch,ライブラリ)
2-2 locale のサポート
2-3 時計を正確に合わせる
2-4 USBフラッシュ・メモリを使う
2-5 USBフラッシュ・メモリをrootfsにしてみる
2-6 USBフラッシュ・メモリから起動してHDDを自動で止める
2-7 内蔵フラッシュ・メモリのカーネル書き換えと起動
2-8 hotplugのインストール/USBシリアル
2-9 電子メールを出せるようにする
Column 2-1 クロス開発とセルフ開発
Column 2-2 hdparmを試してみると…
Column 2-3 u-bootの環境変数をフラッシュ・メモリに書き込む
Column 2-4 参考になる情報
Debian環境で遊んでみる
第3章 ミュージック・サーバに仕立てる
3-1 USB audioで音楽を再生してみる
3-2 alsaplayerで音楽を再生してみる
3-3 Music Player Daemon(MPD)を使ってみる
3-4 MPDを自分でコンパイルする
3-5 Music Player Daemonをネットワークから操作してみる
3-6 USBオーディオ・キットを作る
3-7 ミニ・ディジタル・アンプ・キットを作る
3-8 300円でスピーカを作ってみる
3-9 キットで作るミニ・スピーカ
3-10 ウッドコーン・スピーカ・キットを作る
Column 3-1 USB audioのサンプリング・レート
Column 3-2 録音とmp3への変換を試してみる
KURO-RSで応用範囲を広げる
第4章 学習型赤外線リモコンで遊ぼう
4-1 学習型赤外線リモコン(KURO-RS)を使えるようにする
4-2 学習型赤外線リモコン(KURO-RS)を調べる
4-3 赤外線リモコンで玄箱PROのコマンドを実行
4-4 赤外線リモコンで玄箱PROのalsaplayerをコントロール
Column 4-1 学習型赤外線リモコンKURO-RS用デバイス・ドライバ
Column 4-2 赤外線リモコンApple Remoteの信号をKURO-RSで読んでみる
Column 4-3 KURO-RSの改造
外部からの入出力をマスタする
第5章 シリアル・ポートで遊ぼう
5-1 シリアル・ポートを知ろう
5-2 シリアル・ポートを使ってみる(シリアル・チェッカの製作)
5-3 シリアル・ポートを使おう(cuコマンド)
5-4 シリアル・ポートを使ってディジタル入出力
5-5 シリアル・ポートを使ってLCDに時刻を表示してみる
5-6 VFDを使ったカウント・ダウン・タイマ
5-7 センサに反応があったらメールを送る(シリアル・ポートをディジタル入力に使う)
5-8 メールを受信したらLEDを点滅する
Column 5-1 グラフィック液晶の製作
Column 5-2 USBシリアル変換モジュールの利用
音楽は友達
第6章 lcdprocを利用して液晶/VFDで遊ぼう
6-1 液晶サーバlcdprocを試してみる
6-2 グラフィック液晶対応lcdproc
6-3 ノリタケ伊勢電子のVFDを使ってみる
6-4 LCD-stuffを使ってみる
6-5 lcdprocのキー割当とリモコン
6-6 グラフィック液晶を使いやすくする
6-7 簡単ソケット・プログラミング
6-8 lcdprocクライアントを作ってみる
6-9 メールを受信したら液晶に表示するlcdprocクライアント
6-10 リモコンと液晶で音楽を楽しむ
6-11 lcdprocの自動起動設定
6-12 lcdprocのドライバの書き方
6-13 グラフィック液晶用日本語対応lcdprocのドライバの書き方
Column 6-1 『はじめてのPICアセンブラ入門』の回路とlcdproc
Appendix A カーネルの再構築とカーネル・モジュールの構築
A-1 mkimageの作成
A-2 起動イメージ(uImage)の作成
A-3 再構築したカーネルのテスト
A-4 カーネル・モジュールの作成
Appendix B Debian化イメージを作ってみる
B-1 インストール用イメージ(hddrootfs.tar.gz)の構築9
B-2 スタティック・リンクのtarの作成
B-3 スタティック・リンクのmkfs.ext3の作成
B-4 インストール・スクリプトの用意
索引