Last Update 2019/02/22

クルマづくり―何度失敗しても最後には完成させて走らせよう!
MOTORエレクトロニクス No.7
挑戦!手作りフォーミュラEVで優勝

トランジスタ技術編集部 編
B5判 144ページ
定価2,640円(税込)
2017年6月1日発行
好評発売中!
MOTORエレクトロニクス No.7
 全日本学生フォーミュラ大会が,毎年9月,静岡県エコパを会場に行われている.毎年2,000人以上の学生たち(大学生,高専生,専門学校生)が自分たちのオリジナル開発のフォーミュラ・マシン(レーシング・カー)を持ち込み,その走行性能を競う.レーシング・カーではあるが,人間が乗る車両であるので,安全性を担保するために車検制度があり,会場で厳密な技術的検査が行われる.その通過などのため大会は5日間用意されている.
 学生フォーミュラ大会は,日本だけでなく欧米を中心に世界の多くの国で行われているが,欧州ではEV車両が増えていて,大会上位はエンジン車ではなくEV車両が占めることも珍しくなくなってきた.日本の学生フォーミュラ大会では,EV参加がまだ少ないが,昨年大会から個性的な車両が安定した走行を見せるようになってきた.
 この号では,2016年大会のEV部門の上位2チームの車両を取り上げて,開発者自らが解説する.また,大会審査官による車検通過の解説もある.
 後半は,市販エンジン車をEVに改造する,いわゆる「コンバートEV」の記事を2本とりあげる.
 1本目はバイクをEVにコンバートする方法.具体的に「スズキ・チョイノリ」をEVバイクにする例で示す.2本目は4輪車をEVにコンバートする方法.エンジンを降ろして,代わりにモータと2次電池を搭載するが,最近のエンジン車は電装系が多く組み込まれていて,コンバートするにはノウハウが必要である.

目 次

特集 挑戦!手作りフォーミュラEVで優勝

“学生フォーミュラEV”大会規約から 〜故障検知と安全対策を中心に〜
第1章「電気システム設計」をどう考えるか

2016年全日本学生フォーミュラEV部門1位
第2章“ トルク・ベクタリング装置”がスラローム走行に効果発揮!

2016年全日本学生フォーミュラEV部門2位 〜市販車のハーネスを参考に〜
第3章“ 信頼性”へのこだわりで準優勝!

「CQブラシレス・モータ」を使った 〜目標の性能を出すための基本を学びながら〜
第4章原付バイク『チョイノリ』のEV化  〜メカニズム編〜

動かなくなったビンテージ車も蘇る 〜安全に確実に公道を走らせるまでの基礎知識〜
第5章 やってみよう!市販エンジン車をEVにコンバート


解説/連載

【製品技術解説】
BMSの必要性とその原理を知って危険性を回避する
多直リチウム・イオン電池の保護回路を作る

【連 載】
学生フォーミュラEV技術解説 (4)
駆動用「電池システム」の構築法と安全対策

【連 載】
エレキ系エンジニアのためのEV構造設計入門(6)
チームで初めてEVを作るには 〜学生フォーミュラEVを例に

【連載エッセイ】
クアラルンプールの教壇から(1)
アジアと日本 〜日本で必要なのは英語力