(M)のドタバタ編集記 1998年10月号(?)


●10月1日
 WORLD PC EXPO、時間がなくて行けそうにないが… 結構興味深い物も展示されていたようで…。DIMMソケットにTIのDSPを載せて、フォトショップのプラグインでフィルタか何かのデモがあるとか。CPUで処理させた場合と比較して4倍!高速というから驚き。DIMMソケットってキャッシャブルなデバイス以外も接続できる規格があるんですねぇ。
 そしてもう一つ…SH-4用PCIホストブリッジチップ。なんでWORLD PC EXPOに!?っというのは置いといて…紙ペラだけど一応カタログがあるんです。ふむふむ、やはりメインメモリ(別にメインぢゃなくてもいいんですが)はSH-4の下ではなく、このホストブリッジの下に配置されてますね…。そうなんですよね、SHってやはりコントローラ系なわけでSDRAMとかをCPUに直結できるけど、そうすると、PCIバス上のバスマスタデバイスがそのSDRAMにアクセスするのがしんどいんですよね(SH-4にお伺いを立ててバスを明け渡してもらわないとダメ)。となると、SH-4からもPCIバス側からもアクセスできるこのスタイルを採らざるを得ないだろうなぁ… まぁでも、このような構成にしなくても、もっと簡単(になるかはわかりませんが^^;)な構成で、バスマスタのパフォーマンスをある程度発揮させるためのアイデアはあるんですけどねぇ〜(たぶんSH-4でもできると思う) 誰か作りません!?

●10月2日
 荻窪の筆者宅に、夜遅くおぢゃましてます。奥さん(予定だそうです^^;)の手料理までごちそうになっちゃってすいません。持参したPCIボードがうまく動かないとか、0.5ピッチのQFPのはんだ付けとかお願いしたりして、結局日付は土曜日に。(自宅まで送ってもらうのはあんまりなので、巣鴨の会社までですが)ご自慢のスープラでわざわざ送っていただいて、ありがとうございます。
 帰り際、荻窪駅前を通過したんですが…あ!! 看板が“COMPAQ”になってる!! ついに日本DECも正式合併ですか。

●10月3日
 PCIデバイス開発関連記事を掲載するからには、デバッグ手法についての解説も必要…ということで、13万くらいの100MHz程度のロジアナを使ってPCIバスの動きを手軽に見るための方法を研究中。今年のお正月に作った“簡易型PCIバスタイミング解析カード?!”を発展させて、かなり使えるツールに仕立てようと企ててます。
 PCIバスコマンドとアドレスの上位8ビットくらいをデコードしてトリガを生成させれば、私が持っている8chのロジアナでも、PCIのタイミングそのものは見ることは出来ます…が、「う〜ん、この時点でADバスはどんな値が出てるんだぁ〜」と思うことシバシバ… やっぱ8chぢゃ物理的なチャネル数が足りないよな〜っと思うでしょ。それを可能にするのが腕の見せ所ってことで(^^;) …でもたぶん、これ見せたら、8chごときのロジアナのためにそこまでするか?と言われるかも…(^^;) 可能な限り開発機材にお金をかけずにどこまでできるかってことで。

●10月4日
 筆者に貸し出していた機材を回収しに広告部の車でドライブ。往復約80kmの道の道…^h^h^h未知の道を走るのに、ついにカーナビを活用する時が来ました!! 昔レンタカー借りたときについていたナビはぜんぜん使い物になりませんでしたが、今のは“それなり”には使えそうですね。
 弱点と言えば…まず、道が新しくなってしまってて、案内が不適切。八王子あたりで交差点が立体交差に変わってる!! まぁこれはしょうがないですが…こういうとき、ナビにもインターネットなどからの差分情報ダウンロード機能を持たせて、最新情報が反映されればと思いますね。
 それから精度。誤差数十m?!…う〜ん、込み入ったところだと10mも違ったら通り1本違うぞ。ナビ上ではあと数十mあるような表示だが、どうみても目の前の交差点を右折としか考えられない場面に遭遇。かまわず右折すると道無き道を走っている状態になってましたが(^^;)、しばらく走ると補正されて、ちゃんと道の上に軌跡がつきました。
 それから、行きと帰りでナビの指示するルートが違う…ルート検索のアルゴリズムはいったいどうなってるんでしょうね??
 結論…まだまだ改善の余地あり(^^;

●10月5日
 最近はぜんぜん雑誌編集の話が出てこないって? えぇ、そうです、仕事してません(笑) いやや、今日と明日は念校日なので、片っ端から記事を読んで赤入れです。これぞ編集部の仕事!?

●10月6日
 某社から、FLEX10K30が3個と、1Mビット高速SRAMが8個も実装された、超弩級PCIボードをお借りできました。電源電圧3.3Vを別途必要というのがちょっと使いつらいですが、MAX9000シリーズで「入らない入らなひぃ〜」と言っていた設計が、余裕で入りそうなので期待しているんですが…う〜ん、FLEX10K使うのは初めてなんで、ダウンロードってどうやるの? 状態です(^^;)

●10月7日
 (昨日のつづき)サンプルのSOFファイルをいただいて、早速ダウンロード…う〜ん、とりあえずサンプルのSOFをダウンロードすると、PCIデバイスとして認識するので、動いているんでしょう…でも、その状態からリセットして再起動しようとすると、動かないんですが…なぜ??(笑)
 まぁいいや。とりあえずボードそのものは動くみたいなので、今度は自分が設計したVHDLをFLEX10Kに落としてみましょう。と、MAX+plusIIを起動してEDIFをコンパイル…ん?? FLEX10Kって無印/A/Bといろいろあるぞ…AQC240-2だからFLEX10KAかな?? なんか進行度合いを示す棒グラフ(^^;)が最後まで行かずに、メッセージが出て終わったぞ。ん〜と何々…!? SOFファイルが作れませんだとぉ〜!! ためしにタダのFLEX10Kを選ぶとSOFまで吐き出す…けど、そのSOFファイルをダウンロードしようとすると怒られる。やっぱ10KAか…

●10月8日
 今日は朝もはよからのぞみに乗ってエレショウ取材に大阪です(しかも日帰り^^;)。インテックス大阪には3年前にエレショウが大阪で開かれたときに来たことがありましたが、あのときは最寄りの交通機関である新交通システム(?)が混み混みで、えらい大変だった覚えがありますが(帰りなんかは長蛇の列列列!!)、今年は地下鉄が近くまで延びたのでほとんど待たされることもなく、交通の便はよくなりましたな。
 ん〜 最近はインターネットなどで新製品情報が即座に知れ渡るからか、なんか初めて見る物がなくて、新鮮みがいまいち(^^;) Wrold PC EXPOでカタログがあったSH-4用PCIブリッジ(10/1参照)について、根掘り葉掘り聞こうと思っていたのに、産業用フロアに日立がない!! あらら…。東芝のブースではTX3904にPCIコントローラを搭載したTX3907とかいうデバイスが出てるし…これもよさげだなぁ〜
 一通り部品/デバイス系を見た後は、家電フロアへ。ん〜どこもかしこも液晶/プラズマTVですな。DVDはプログレッシブ出力対応プレーヤや、やっと(?)本当の96kHz24ビットDACを搭載した高音質プレーヤ、それに参考出品のDVD-Audioかな。松下のHDDを使ったホームサーバも面白いけど、具体的にどう製品としてまとめるかは難しいと思うなぁ。
 “♪ほぉ〜たぁ〜るのぉ〜” おっと、もうそんな時間。昼飯も食わずにずっと一日めいっぱい歩きっぱなし、それでもまだ説明員が居なかったりで詳しい話を聞けなかったところが数カ所。残念です。いや!一番残念なのは、ホール(?)にあったTV画面に流れてた“吉本エレショウ劇場”を見てなかったこと(笑)

●10月9日
 今日は編集会議のあと、夕方は筆者と打ち合わせです。弊社のRISC評価キットに関連した設計/製作をお願いしようかと…ちょっと部品集めが間に合わなかったので、来週にでも秋葉原に行って足りない部品を買ってきて送りますので。

●10月10日
 またまた荻窪の筆者宅におじゃましてます。メモリと拡張ROMをいっしょに入れると動かない…なんででしょう。で、せっかくPCIバスアナライザ(もどき)を持ってきたんですが、肝心の接続用フラットケーブルを忘れて、せっかくの威力を発揮できず…。
 それから、FLEX10KA用のSOFファイルが作れなかった件。MAX+plusII Ver.8.3用の差分パッチがアルテラのサイトにあるそうで…おお! これでFLEX10Kを動かせるか!!

●10月11日
 MAX+plusII Ver.8.3の最新版差分ファイルを手に入れたので、やっとFLEX10KAが使えます。さて、お借りしたPCIボードのブロック図を見ると、3つのFLEX10Kはそれぞれ、PCIバスに繋がっているPCI FPGA、4MバイトのSRAMにアドレスバスを出力しているFPGA2、データバスが繋がっているFPGA1という役割。ん〜つまり、PCI FPGAだけでなく、FPGA1と2もプログラミングしてやらないと、SRAMが見えへんわけやね… とりあえず、FPGA2はPCI FPGAが出力したアドレスバスをそのままSRAMにスルー出力して、FPGA1はPCI FPGAとSRAMの間に入ってリードとライトでバスの方向を切り替えるだけの動作をVHDLで書く…これでPCI FPGAにSRAMが直に繋がったイメージになるはず。あとはこれまで設計してきたSRAMターゲットのVHDLをPCI FPGAであるFLEX10KAに落とせば動くはず!!
 ん〜おかしい…もしかして、ACFファイルで入力にしたピン、VHDL上でも何か入力信号として割り当てないとダメなのかしら? あ゛…そうみたい(^^;)
 ん〜まだおかしい…なんかアドレスバスがおかしいなぁ〜 もしかしてPCI FPGAとFPGA1の間をつないでいるバスのうちの1本、繋がってないんちゃう?? まだピンが余ってるから、別のピンを使うか… よっしゃ動いた!
 さぁ〜って、次はバースト転送対応にしてみようかなぁ〜 っと思ったら、またまた清掃業者に会社を追い出され…

●10月13日
 新宿にある某CPLD/FPGAメーカにおじゃまして、新製品の状況を聞く。設計ツールの準備が遅れているそうで…あの発表時のスペックが本当かどうか、本当ならかなり速いPCIデバイスがプログラマブルデバイスで実現できるわけで、私としては非常に期待しているんですが… なかなか動いている実物を拝めなくて…(^^;)

●10月14日
 キャッシュ領域で同じメモリアドレスに2回値を書いても、実際のメモリにライトバックされるのは最後に書いたデータの1回しかアクセスないわな… うちで出しているPowerPC403のフラッシュROM書き換え、リセット直後からの直接起動だとうまく行くんですが、モニタROMでダウンロード後だとうまく行かなくて悩んでましたが、そっか、モニタがここをキャッシュ領域に設定してるのね…非キャッシュ空間からアクセスしたら動きました。

●10月15日
 社員旅行の前日…んで、結局、予想どおり、終電で帰ります(^^;) 寝坊しないようにしなきゃ…

●10月16日
 今日は長野まで社員旅行です。長野新幹線に乗るの初めてです(^^;) 長野駅に付くと…なんか雨が降ってますなぁ〜 お寺とか史跡巡りもいいですが、私は速く宿に行って温泉入って寝たいです(^^;)

●10月17日
 朝から雨雨雨…予定では今日はりんご狩りがなんですが、これじゃぁ〜ね…。お昼の自由散策も、雨ばっかりなので、そば食べて近くの本屋で立ち読みしてました(あんたなにしに長野まで来たのって?)。

●10月18日
 某PCIボードにSH-3 CPUボードを接続するのに、背の低いコネクタを探しに秋葉へ。なかなか思うようなコネクタが見つからないので、結局普通のピンヘッダを横に寝かせるタイプのコネクタで我慢する。
 夜はちょっと私用で中央林間までドライブ。会社の車を借りてしまいましょう(^^;)。

●10月19日
 距離だけで言うと、会社と自宅の間は車で30分くらいなんですが、日中はそうもいきません。ん〜しかも今日はやけに混んでる…板橋区役所あたりで道路工事!? 夜中にやってくれよ…

●10月20日
 結局一日仕事になってしまった…筆者打ち合わせ…っていうか、原稿があがらないので、いっしょにデバッグ作業を手伝っていたんですが、遅くとも夕方には会社に戻るつもりが、ずるずると夜まで…。で、まだ完成していません…記事、どぉ〜しよ(^^;

●10月21日
 PCIターゲットのVHDL、シーケンサの全面書き直し。簡単なターゲット程度なら、1本のシーケンサでPCIバス側とローカルバス側を面倒みれますが、この基本構造のままバスマスタを作ろうとしたのが敗因のようで… PCIバス側とローカルバス側を独立したシーケンサで組んで、お互いREADYとBUSYでタイミングをやり取りする方式に変えました。
 多少VHDLの行数は増えましたが、PCIバス側はローカルバスに接続するデバイスのアクセス速度等を気にせず、BUSYが“L”になるのを待ってデータ転送することになるので、ローカルバスに接続するデバイスのアクセス速度の違いにも柔軟に対応できるようになりました。あとはこれを発展させて、バスマスタを…うまく行くかな??

●10月22日
 アルテラPLDワールドって…明日ですよね? 基板が一昨日完成して、今日中身を設計して、明日展示会会場でデモするなんて、なんて無謀な!? FLEX10KのPCIユニバーサルボードなんですが、別件で借りているFLEX10Kボードはすでに動かしているんで、プリント基板の設計ミスがなければ、ピンアサインを変更するだけでとりあえず動くだろうと踏んでますが…これから筆者宅に押し掛けて徹夜でデバッグです。さて、どうなることやら…

●10月23日
 朝方3時までかかってなんとかFLEX10Kを動かす。プリント基板に問題はなさそうですね。
 それから会社にもどって、会社のマシンでもテストを…って、あれ? なんかダウンロードがうまくいかないぞ…んぢゃこっちのマシンで…こっちもダメ? ん…っは! もしかして…と、テスタで電圧を測ったら…げげ!! 3.3Vが出ていない!! んぢゃこっちのATX仕様マシンは…3.3V出てた…ん〜会場でデモで使うマシンに3.3V出てなかったら動かないぢゃん。そういえば筆者は車で会場に行くとのことだったので、デバッグで使ってたパソコンを会場まで持ってきてもらうよう手配(朝っぱら7時に…まだ寝てましたね、すいませんデス)
 朝8時30分、会場、青山テピア…あれ? MAX9000シリーズのPCIユニバーサルボードでお世話になった人が…もしかして、EasyPCIも展示されるんですか? ん〜それ以外にも知ってる人がいっぱいいるぞ(あたりまえか)
 9時開場直前…ただいまラグビー場近くにいると筆者から連絡が。急いでパソコンをもってきてセットアップ。MAX+plusIIを起動してSOFファイルをダウンロードし再起動。よっしゃ!PCIデバイス認識!! 物理メモリエディタでメモリ内容を書き換えると、LEDも点滅すると…OKOK。
 開始時間をちょっとオーバーしてしまいましたが、なんとか無事(?)実機動作デモを実演できました。すごい綱渡り…一区切りついたら、どっと疲れが…今日は夕方にすぐ帰ろ

●10月24日
 ここ数日の激務(っというほどのことはないが…)で疲れました…今日は寝ます…

●10月25日
 お昼すぎまで部屋でゴロゴロ…アレとソレとコレ片づけないとなぁ〜布団の中で、処理する仕事に優先順位をつけて、タイムリミットを考える…月曜日には原稿1本入れないとマズイよなぁ〜と考えながらもZzz…っは! いかんいかん、もう日が落ちてきた。

●10月26日
 あぁ〜本当なら今日、入校する原稿が…すいません。明日、明日は必ず入れますから、どうかお許しをぉ〜(^^;)

●10月27日
 本当はSH-3のISAもどきバスが完全に動き出してから…と思いつつ、のびのびになっていたRISCキットの発送作業。SH-3になかなか目処がつかないので、あきらめて(?)SH-3以外のCPUボードは送ってしまうことに。とりあえず、Vr4300のISAバスにNE2000互換LANカードをつけて、TCP/IPプロトコルスタックを移植してもらう予定。こうご期待!!

●10月28日
 丸ピンソケットと丸ピンヘッダなどの部品を買いに秋葉に。これからも結構な本数を使うことを考えると、まとめ買いしたい気もするが…最低単位が100本単位っすか。ちょっとなぁ〜
 そうそう、使いやすいワイヤーストリッパーも欲しいんだよなぁ。“精密用”とかかれた握るだけで被服をはぐやつを購入。ん〜いまいちだな(^^;) やっぱ線径に合わせた穴に挟んで引っ張るタイプじゃないと綺麗に被服が切れないなぁ…

●10月29日
 CD-ROMメニューシステムのサブプログラムの一つ、PhotoViewerの新バージョンが完成した模様。これまでのビューワは、写真集の頭から順番に見ていくしかありませんでしたが、新バージョンはインデックス表示、しかもコメントつき写真集の場合はコメントまで表示して、任意の写真を選択できます。うん、これこれ、使いやすくなりました!
 CD-ROMメニュープログラム群は、K氏の手により着々と大幅機能アップした新バージョンに置き換わっております。CD-ROMメニュー本体が完全に置き換わるのも、時間の問題でしょう。ちなみに、新バージョンPhotoViewerはInterGiga No.13からお目見えの予定です。

●10月30日
 そうか! 来月から開かれるESC(Embedded System Conference)に、筆者の会社が出展するんでサンノゼだった! しまった、筆者校正どうしよう…。向こうのホテルのFAXに送るか… あ、そうだ。今回は、編集部の(洋)さんも行くから、ついでに持っていってもらおう(紙だから薄いとはいえ、荷物になりますよね…すいません)

●10月31日
 ん〜 どうもすっきりしない。バスマスタ対応に向けて、PCIバスシーケンサをもう一度見直しているんですが…バックエンドのメモリのアクセス速度を最大限に活かしてバースト転送しようとすると、なかなかタイミングの制御がしんどい。妥協して1クロック空き時間を作るか…う〜もったいなくってヤダな…(^^;

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