Last Update 2019/06/11
二足歩行ロボットにカメラをつけて画像処理
ロボットの目をつくる

トランジスタ技術編集部 編
B5判 160ページ
定価1,760円(税込)
JAN9784789830089
2006年5月1日発行
[絶版2012.6.5] ロボットの目をつくる
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.

 ここ数年,「ロボット」に関するいろいろな情報が,急増しています.人と同じように,目の前の障害物を感知・認識してよける行動をとれるロボットも,次々に発表されました.ロボットの目と,ほかの画像処理システムの大きな違いは,ロボットが駆動系を備えて自分で「動く」ということです.いままで「ロボットの目」には,高価な画像処理システムが使われていましたが,最近は,一般に入手できるカメラやマイコン・ボードを使って組み上げたものも登場し,開発・試作のハードルはどんどん低くなってきました. そこで本書では,身近になってきた「ロボットの目」の実現技術を取り上げ,解説します.

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・第5章
・第7章
・第12章


目次

 初歩の初歩からはじめる
第1章 ロボットにカメラをつけ,パソコンで画像を見よう!
 1.USBカメラの機能,種類,価格などの現状
 2.二足歩行ロボットを選ぶ
 3.二足歩行ロボットにつける「目」をつくる
 4.ロボットにつけた目から得られた画像
 5.さらなる発展のために必要なもの

 ロボットの実例でわかる
第2章 カラー写真で見る「ロボットの目」

 センサはCCDかCMOSか,出力は映像信号かUSBか
第3章 ロボット用カメラの選び方
 1.カメラの視点からロボットを「民生用ロボット」と「産業用ロボット」に分類する
 2.イメージ・センサ(撮像素子)技術の基礎――CCD/CMOSの二つの素子
 3.カメラ入出力インターフェースはロボットの構成を検討するときの重要な要素
 4.ロボット向きの2種類の目,その使い方
 コラム1 カメラ・モジュールの話
 コラム2 CCDvsCMOSの戦い(?!)の歴史

 カメラ,コンピュータ,画像処理手法,ライブラリなどを組み合わせて実現する
第4章 ロボットの目をつくるためのハードとソフト
 1.ロボットの「目」の基本はカメラ
 2.どうすれば画像処理ができるの?〜ハードウェア編〜
 3.どうすれば画像処理ができるの?〜ソフトウェア編〜
 4.ロボットへの応用例〜これまでの筆者の研究から〜

 市販USBカメラとオープン・ソースの画像処理ライブラリでつくる
第5章 顔を追いかけるカメラのプログラミング入門
 1.まず,USBカメラから画像を取得する
 2.OpenCVによる画像処理プログラミング
 3.パン/チルト・カメラで顔を追いかけるプログラムをつくる

 家庭用ビデオ・カメラを使って画像処理する
第6章 小型サッカー・ロボットで色や形を判別する方法
 1.サッカー・ロボット・システム「桐蔭アルバトロス2005」について
 2.画像取り込み口としてのカメラ
 3.画像入力のためのハードウェア
 4.画像入力のためのソフトウェア
 5.色抽出,領域分割,重心・面積計算
 6.座標変換,ディストーション補正
 7.機体番号と角度の検出
 8.データ構造と通信
 Appendix 1 戦略処理部の特徴
 Appendix 2 ロボット本体について

 処理アルゴリズムをいかにくふうするか
第7章 四足サッカー・ロボットにみる色判別の高速化技術
 1.ロボカップ四足ロボットリーグについて
 2.AIBOの画像処理環境
 3.カラー・テーブルを用いた色認識
 4.照明条件に左右されにくい画像処理をめざして
 5.ライン検出やトランプの認識について

 ロボコンにもカメラの目を!
第8章 動くものを追いかけるカメラ・システムを簡単につくる
 1.画像処理って何?
 2.時間差で画像の変化を見る
 3.対象を2値化して抽出する
 4.差分検出や投影処理の実現デモ
 5.FPGAの利用などを検討する
 Appendix 画像処理・ボード「KIT1090Addax」の概要

 ロボットの周囲の環境認識技術
第9章 二足歩行ロボットにつけたステレオ・カメラでものを認識する方法
 1.H7,HRP2-DHRCは研究用途のニ足歩行ヒューマノイド・ロボット
 2.三角測量で距離を求め距離画像を生成する
 3.2点ランダム・サンプリングによる平面検出はノイズに強い
 4.三次元ラベリングによる物体検出:地面とその上にある対象物を認識する
 5.つかもうとする物体の位置・姿勢を検出するのに距離画像マッチングを使う
 6.時間とともに変化する画像データからロボットに対象物を認識させる手法

 テンプレート・マッチングやステレオ視の基本
第10章 画像処理とロボット制御の数学的基礎
 1.ロボットに視覚を搭載するとスムースな移動はできるが,計算量が膨大になる
 2.「ただの画像」から動きへ――実世界への変換技術の基礎

 二足歩行ロボット+USBカメラ/不審者を追尾する監視ロボットの実験
第11章 画像処理とロボット制御の実際
 1.二足歩行ロボットPINOでの応用
 2.監視ロボットEinsteinを使った応用
 コラム 画像情報から歩行パターンを生成する

 変更可能なハードウェア(FPGA)で実現する
第12章 ロボット向け画像処理ボード開発の実際
 1.画像処理ボードの基本構成
 2.画像取得部の構成
 3.画像処理部の構成