高機能コンパイラのオプション・コマンドを一つ一つていねいに解説
実例で学ぶGCCの本格的活用法
岸 哲夫 著
B5判 288ページ
定価2,420円(税込)
JAN9784789833400
2005年11月1日発行
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GCCは,UNIX系OSの標準的コンパイラとしても,また組み込み向けクロス開発用コンパイラとしても,不動の地位を築いている.しかし,GCCはあまりにも機能が高いため,その全てを把握して使っているユーザは少ない.
本書では,GCCのオプション・コマンドを一つ一つ丁寧に解説し,時にはアセンブラ・コードの比較によって,コマンドの機能を実証してゆく.UNIX系OS上でプログラムを開発しているプログラマ,クロス開発環境でGCCを活用している組み込みシステム開発エンジニアにとっては,GCCを使いこなすための詳細なリファレンスとなる.
目次
序章
GCCとは何か?
GCCの機能
C言語とGCC
GCCと組み込み
第1章 GCCの最適化オプション
GCCを手動で最適化してみる
最適化とは
最適化のオプション
オプション実行のカスタマイズ
GCCの最適化オプション――Cとアセンブラの比較
最適化オプションの出力
より高度な最適化オプション
第2章 バージョン3.2で追加された最適化オプション
Column GCC4.0で追加されたオプションの情報
第3章 全般にかかわるオプション
出力の種類による制御オプション
Column GCC4.0で追加されたオプションの情報
第4章 C言語の方言を扱うオプション
GCC2.95から追加・変更のあったオプションの情報
Column GCC4.0で廃止されたオプションの情報
第5章 警告を要求/抑止するオプション
GCC2.95で追加・変更のあったオプションの情報
Column GCC4.0で追加されたオプションの情報
第6章 ユーザ・プログラムまたはGCCをデバッグするためのオプション
Column GCC4.0で追加されたオプションの情報
第7章 プリプロセッサ・オプション
GCC2.95から追加・変更のあったオプションの情報
警告を要求/抑止するオプション
Column GCC4.0で追加・廃止されたオプションの情報
第8章 リンク・オプション
Column GCC4.0で追加・廃止されたオプションの情報
第9章 ディレクトリ探索オプション
Column GCC4.0で追加されたオプションの情報
第10章 ターゲットCPUを指定するオプション
ハードウェア・モデルとコンフィグレーション・オプション
M680x0オプション
VAXオプション
SPARCオプション
Appendix1 クロス・コンパイル環境
第11章 コード生成規約に対するオプション
GCC2.95から追加・変更のあったオプション
Appendix2 GCCの導入に際して
第12章 C言語におけるGCCの拡張機能
拡張機能を使わない場合
さまざまな拡張機能
関数に属性を付加する機能
構造体,共用体の型属性
そのほかの拡張機能
第13章 C99規格についての説明と検証
C99規格の予約語について
新しく定義されたマクロとプラグマ
C99規格のマクロ
そのほかのプリプロセッサ関連
定数の指定方法
配列について
bool型について
long long int型
整数除算に関する規定
複素数型
暗黙の関数宣言と変数宣言
定義済みマクロ__func__と可変長引き数マクロ
列挙型について
inline関数定義
restrictポインタ
変数宣言の位置
配列の初期化について
コンパウンド・リテラル(Compound Literal)
isblank
関数やマクロの概略
GCC3.2で追加された関数やマクロについて
math.hのマクロ
stdio.hに追加されたいくつかの関数
stdlibに追加されたいくつかの関数
C99規格で新規に追加された標準ライブラリ
第14章 マルチスレッド
Linux Kernel2.6の概要
HTテクノロジの概要
GCCを使ったマルチスレッド・プログラミングの基本
第15章 静的単一代入形式による最適化
第16章 これまでの補足とIntel386およびAMD x86-64オプション
リンクの際に使用するオプションについての補足
出力の種類の制御で使用するオプションについての補足
Intel386とAMD x86-64のオプションについて
Appendix3 各GCCのバージョンでのオプション一覧