Last Update 2008/07/04

PCストレージ・デバイス活用大全
メモリ・デバイスと各種メモリ・カード&光学ドライブの基礎

桑野 雅彦 編著
A5判 288ページ
定価2,640円(税込)
JAN9784789836234
2003年2月1日発行
[絶版2008.7.4] PCストレージ・デバイス活用大全
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.

 パソコンの記憶素子としては,主記憶用の大容量DRAM,2次キャッシュ用の高速SRAM,BIOS用のPROM/フラッシュROMなど,さまざまな半導体メモリ・デバイスが利用されています.また,リムーバブルな外部記憶デバイスとして各種のメモリ・カード…コンパクトフラッシュ(CF),スマートメディア,マルチメディアカード(MMC),メモリースティックなどが普及しています.これらのほかに外部記憶装置として,書き換え可能なCD-R/RWドライブ,大容量データの保存が可能なDVDドライブ,小型で大容量の3.5型MOドライブなどの光/光磁気ディスクが広範に普及しつつあります.本書では,半導体メモリ・デバイスの記憶動作のしくみ,さまざまなメモリ・カードの仕様とインターフェース,各種光学ドライブの記録原理とメディアの仕様などについて解説します.
 本書の各章は「トランジスタ技術」誌に掲載された記事を再編集したものです.

目次

第1部 各種メモリICの基礎知識

第1章 メモリICの構造と動作のしくみ
  1-1 スタティック・メモリ
    スタティック・メモリとは何か?
    SRAMのセル構造
    MOSFET回路に置き換える
  1-2 ダイナミック・メモリ
    ダイナミック・メモリの登場
    DRAMのセル構造
  1-3 UV-EPROMとフラッシュ・メモリ
    記憶と消去の原理
    EEPROMの登場
    フラッシュ・メモリの登場
  1-4 ランダム・アクセスの実現
    ランダム・アクセスのための基本的な構成
    非同期DRAMの基本アクセス
  1-5 DRAMの進化
    DRAMのスピード・アップ
    非同期DRAMの高速アクセス・モード
    SDRAMの考えかたと特徴
  1-6 フラッシュ・メモリICの概要
    誤消去を防ぐ
    フラッシュ・メモリの領域分割
    コラム●ダイナミック・メモリ
        ●アクセス・タイムとサイクル・タイム,プリチャージ・タイム
        ●UV-EPROM,フラッシュROM,EEPROMの比較
        ●フラッシュ・メモリのコマンド・シーケンス例

Appendix A 高速SRAM
  A-1 SRAMの種類
  A-2 パイプライン・バーストSRAM
  A-3 ZEROSB SRAM
  A-4 QDR,QDRII
    バースト長2のQDRII
    バースト長4のQDRII
  A-5 DDR,DDRII
    バースト長2でコモンI/OのDDRII
    バースト長4でコモンI/OのDDRII
    セパレートI/OのDDRII

Appendix B シリアルEEPROM
  B-1 概要
    不揮発性メモリICあれこれ
    シリアルEEPROMとは何か?
  B-2 基本的なインターフェース
    I2C
    SPI
    Microwire
  B-3 基本的なリード/ライト方法
    I2Cでのアクセス
    SPIでのアクセス
    Microwireでのアクセス

第2章 DRAMとDRAMモジュール
  2-1 DRAM略史〜ページ・モードの変遷
    DRAMとは
    DRAMのルーツ
    高速ページ・モードDRAM
    EDO DRAM
    SDRAM
    パソコンでよく使われてきたDRAMモジュール
  2-2 SDRAMの特徴と動作
    SDRAMの特徴
    SDRAMのラインナップ
  2-3 SDRAMの基本的な使いかた
    イニシャライズ
    各種コマンドの説明
    実際のコマンドの使用例
    SDRAMモジュール
  2-4 DDR SDRAM
    DDR SDRAMの特徴と動作
    DDR SDRAMのラインナップ
    DDR SDRAM DIMMのラインナップ
  2-5 VC SDRAM
    VC SDRAMの特徴と動作
    VC SDRAMのラインナップ
  2-6 その他のSDRAMファミリ
    次世代高速DRAM
    ロー・パワーSDRAM
  コラム●DDR SDRAMのDQSの意味

第3章 RDRAM&RIMMの基礎知識
  3-1 Direct RDRAMの特徴
  3-2 RDRAMのラインナップ
    Direct RDRAMのラインナップ
    RIMMモジュールのラインアップ
  3-3 Direct RDRAMの基本的な使いかた
    RIMMの使いかた

第2部 各種メモリ・カードの基礎知識

第4章 PC-ATA&コンパクトフラッシュ・カード
  4-1 PC-ATAカードとカードの歴史
    規格と認証
    CompactFlashカードの特徴
    オープン規格のカード
  4-2 物理的/電気的な仕様
  4-3 カードの内蔵レジスタの概要
    2種類のレジスタ
    マイコンのアドレス空間におけるレジスタ・アドレスのアサイン
  4-4 CFカードの基本的な動作
    一般的なATAコマンド一覧
    セクタ・リード動作
    セクタ・ライト動作
    一般的なカード認証シーケンス
  4-5 ホスト・インターフェース設計上の注意
    カード電源ON時およびOFF時の注意点
    True IDEモード使用上の注意点
    クロストークや反射などによるノイズを低減する
    セクタ・リード/ライトの高速化手法
    CHSモードとLBAモードの違い
  4-6 今後の展開
    PC-ATA/CF
    コンパクトフラッシュの今後の展開
  4-7 大容量フラッシュ・ディスクへの展開

第5章 スマートメディア・カード
  5-1 スマートメディアの特徴
    制御方法とフォーマット
  5-2 スマートメディアのコンセプト
  5-3 ホスト・インターフェースの設計上の留意点
    ホスト・インターフェース仕様と対応メディアの種類を明確にする
    ホスト・インターフェースの実現方法を選ぶ
    カードの挿抜への対応
  5-4 スマートメディアの市場における位置
    価格
    信頼性とサポート・ツールの存在
    インターフェースの高速性と容易さ
    コンプライアンス・テスト
  5-5 スマートメディアの今後の展開

第6章 マルチメディアカードとセキュアマルチメディアカード
  6-1 マルチメディアカードの概要
    ラインナップ
    標準マルチメディアカード,セキュアマルチメディアカードおよびSDメモリーカードの違い
  6-2 マルチメディアカード
    内蔵コントローラ
    二つの動作モードとインターフェース
    マルチメディアカード・モードの動作
    SPIモードの動作
  6-3 セキュアマルチメディアカード
    セキュリティ機能によって広がるアプリケーション
    内部構成
    サービス例
    マイコンによるセキュアマルチメディアカードのサポート
  6-4 今後の展開
    コラム●SDメモリーカードとマルチメディアカード

第7章 メモリースティック
  7-1 システム構成
  7-2 プロトコル
    3線式シリアル・インターフェースとバス・ステート
    TPC
    ハードウェア・デバイスの機能
    実際の制御例
  7-3 コマンド・フロー
    フラッシュ・メモリ・コマンド
    コマンドの流れ
  7-4 フラッシュ・メモリ・モデル
  7-5 論理/物理フォーマット
    論理フォーマットと物理フォーマット
    論理-物理アドレス変換
    セクタ・データの読み出し処理と書き込み処理

第3部 光&光磁気ディスクの基礎知識

第8章 CD-R/RWドライブの基礎知識
  8-1 CD-R/RWの概要
    CD-R/RWの歴史
    これまでのトレンド
    製品ラインアップ
  8-2 CD-R/RWメディアの基礎
  8-3 CD-R/RWドライブの基礎
    ドライブの構成
    各部の信号
    データ記録時の動作
    インターフェース
  8-4 書き込みミスを防ぐBURN-Proof
  8-5 書き込み制御の最新技術
  8-6 今後の展開

第9章 書き込み/書き換え型DVDの基礎知識
  9-1 DVDの概要
    DVD規格
    DVDの歴史
    記録型DVDの市場
  9-2 記録型DVDの基礎知識
    データの記録再生原理
    DVDディスクのトラック形状
    DVDディスクの構造
  9-3 記録型DVDの各種規格
    物理フォーマット
    論理フォーマット
    アプリケーション
  9-4 DVDドライブの概要
    ドライブの構造
    インターフェース
  9-5 映像記録
    ビデオ・レコーディング規格
  9-6 今後の記録型DVDの展開
    互換性を高めるDVDマルチ規格
    大容量ディスクHD-DVD
    著作権管理
    さらに詳しく知りたい方のために
    どのDVDドライブを使うべきか

第10章 3.5型MOドライブの基礎知識
  10-1 MOの概要
    MOの歴史
    MOの利点
  10-2 記録密度の向上技術
    第1世代:128M〜230Mバイト
    第2世代:540M/640Mバイト
    第3世代:1.3G〜2.3Gバイト
  10-3 3.5型MOメディアの基礎
    記録再生の原理
    フォーマット・レイアウト
    マーク長記録の採用による高密度化
  10-4 MOドライブの基礎
    MOドライブの動作
    リード・チャネルの構造
    光学ヘッド
    サーボ系
    MOドライブのインターフェース
  10-5 大容量MOを支える最新技術
    磁気超解像
    ランド・グルーブ記録再生方式
  10-6 今後の展開
    コラム●ナイフ・エッジ法

第11章 MDレコーダに見るディジタル・オーディオの基礎知識
  11-1 MDの歴史
    製品ラインアップ
  11-2 MDメディアの基礎
    メディアの特徴
    MDメディアの仕様
    MDの記録フォーマット
  11-3 MDドライブの基礎
    MDドライブの構成
    MDドライブの動作
  11-4 MDのオーディオ信号圧縮技術
    オーディオ信号圧縮の原理
    ATRACエンコーダとデコーダの構成
    ATRACエンコーダの動作
    プリエコーの防止
    ATRAC3
    MDLPのフォーマット
    ATRAC/ATRAC3の特徴
  11-5 今後の展開