2002年1月号

新しい画像圧縮技術がカギとなる

特集 画像処理技術の徹底活用研究

 階調変換,文字認識,外観検査,画像圧縮,3次元計測,色調補正……と,「画像処理」のカバーする範囲はたいへん広い.「画像処理を行うシステム」を考えたとき,画像データの送受信がシステムのボトルネックになることがある.また,現在使われているデータ形式として,静止画像のPICT/BMP/GIF/JPEG/PNG,動画像のMPEGなどがあげられる.これらのほとんどはデータ圧縮機能をサポートしているが,データを圧縮することで生じる画像品質の劣化が問題となっている.
 最近話題になっている「JPEG2000」は,いままでのJPEGに比べて同じ圧縮率でも画質の劣化が少なく,また30%〜50%という圧縮率の向上を実現している.より高い画像品質への要求が満たされることになるだろう.そこでまず,JPEG2000の詳細をわかりやすく解説する.
 また,実際に運用されているさまざまな機器に画像処理機能がどのように実装されているか,開発事例をいくつか紹介しながら,画像処理機能が必要な機器を開発する場合の技術的な問題点を明らかにしていく.

プロローグ 
画像処理システムの要素技術 部流雅茂
第1章 画像圧縮アルゴリズムの大きな変革を読み解く
JPEG2000を中心とした画像圧縮技術の新しい流れ 貴家仁志
第2章 新しく採用された技術を重点的に解説する
JPEG2000符号化アルゴリズムの要素技術 貴家仁志/渡邊 修
第3章 高効率の圧縮アルゴリズムをチップに実装する
JPEG2000対応IC「ADV-JP2000」の詳細 松島義之
第4章 監視カメラ/画像配信システムなどを構築できる
JPEG対応組み込みシステム「ESPT」の概要 林佳津男/小西友宏
第5章 位置決め精度向上のための画像処理
液晶配向膜評価装置の画像処理システム 金子修一
第6章 SDKを使って簡単にアプリケーションを作成する
IEEE1394を使った動画像取り込みの実際 佐藤 淳
第7章 PCサーバとセットトップボックス型端末で構成する
ネットワーク型ビデオ配信/表示システム「MEDIAEDGE」の概要 稲村 浩/竹本 晃


プロローグ 画像処理システムの要素技術

第1章 画像圧縮アルゴリズムの大きな変革を読み解く
JPEG2000を中心とした画像圧縮技術の新しい流れ

このページ以降で特集の内容の一部をご紹介します



プロローグ
  ● 産業用組み込みシステムにおける画像処理
  ● 注目されるJPEG2000

第1章 JPEG2000を中心とした画像圧縮技術の新しい流れ

  はじめに
  1. JPEG2000の概要


Copyright 2001 部流雅茂/貴家仁志


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