(2)コールサイン証明書の要求から読み込み

コールサイン証明書の要求から読み込みまでの概要

 まずコールサイン証明書(TQ5ファイル)をLoTWにリクエストし,あなたのアマチュア局のライセンスと公的証明書のコピーをLoTWに郵送,LoTWからのあなたのコールサイン証明書(TQ6ファイル)を受け取り,これを読み込めばLoTWの登録,認証が終わり,TQSLが使えるようになります.

・ポイント
 初めてLoTWを使われる方には「証明書の要求と読み込み」の手順は少々複雑かもしれません.説明書を見ながら作業を進めてください.
 また,TQ5とTQ6ファイルは,唯一のデジタル署名を含んでいて,証明書のリクエスト(TQ5)をしてから(TQ6)を受け取るまで,同じコンピュータの同じプログラムから作業を完了しなければなりません.これは,二つに切りとられた切符の半分ずつのように,(TQ5)と(TQ6)の両方が完全に合わなければなりません.要求の途中では,どのファイルも削除,移動や名前の変更をしないでください.もし,TQ6を受け取る迄の間にファイルを削除したり,TQSLをインストールし直したりすると,「TQ6」を読み込めずエラーになります.その場合には,改めて「Callsign Certificate」を要求し,やり直さなければならないでしょう.
 なお,この説明にはWindows7の画面を使いました.

1. コールサイン証明書の要求

 1.1 コールサイン証明書要求ファイル(tq5ファイル)を作成し,自動でLoTWへ送る
通常は,この方法で要求します.この方法が使えない場合は1.2 の方法で要求してください.
 まず,あなたのデスクトップのTQSLアイコンをダブルクリックしてください.初めてTQSLを開こうとした時,未だ証明書がない時,あるいは,何らかの理由で証明書が無くなった時,あなたは証明書が全くないとの注意(Alert)が表示され,証明書を要求したいか聞かれるでしょう.「はい(Y)」をクリックしてください.

図2-1         

 ここで「はい」をクリックした場合には,図2-3の画面になります.
 ここで,「いいえ(N)」を選んでしまった場合,または,この注意が表示されない場合は 図2-2 の画面のようにTQSLメニューの「Callsign Certificates」をクリックして,サブメニューの「Request New Callsign Certificate」をクリックすると図2-3の画面になります.

図2-2

 次の画面であなたのコールサインとエンティティーを入力してください.

図2-3

 ここで入力するコールサインは,あなたの基本のコールサインで,移動局や別の場所でのコールサインではありません.それらが必要なら,あとで追加要求することができます.
 DXCC entity(エンティティー)はドロップダウンメニューから選びます.

・ポイント
 「QSO begin date」 (QSO開始年月日) は,あなたの局の最初の免許年月日,またはデフォルトのままで,「QSO end date」 (QSO終年月日) は何も入力しないで空白のままにしておきます.
 このQSO 年月日は,あなたのQSOログをLoTWにアップロードできる期間を定めるので,その必要がある場合以外は,そのまま何も記入しないでおきましょう.
ここでQSO期間を入力して,その期間で証明書が発行されると,そのQSO日付範囲外のQSOは登録できず,期間を変更する場合には,改めて証明書要求をしなければなりません.
 「Next」をクリックしてください.

 次の画面で名前と住所を入力してください.

図2-4

 「Next」をクリックしてください.

 次ぎの画面でEメールアドレスを入力して「Next」をクリックしてください.

図2-5

 次の画面は,パスワードの入力画面ですが,パスワードを使用するか,使用しないかはあなたの任意です.使用する場合には,必ず忘れないように書き留めておいてください.あなたはパスワードを使わない(ブランクにしておく)こともできます(自分のパソコンを使う場合,最近,LoTWではパスワードを使うことを,強く勧めてはいません.これはパスワードを忘れたりするトラブルが多いためのようです).

 あなたが公共のコンピュータを使用するか,またはポータブル・コンピュータでTQSLを使うなら,パスワードを使うことをお勧めします.
もし,あなたがこのパスワードを忘れても,ARRLはあなたを助けることができません.
 パスワードを忘れてしまった場合には,改めて新しいコールサイン証明書要求をする必要があります.

 パスワードを使う場合は,パスワードを入力してください.

図2-6


 次の画面では,Unsignedになっていることを確認してください.
 これが,あなたの最初の証明書であるため,あなたが選べるのはUnsignedです.

図2-7

 次の画面では,あなたのこの要求をLoTWに送りたいかどうか聞かれます.
LoTWにコールサイン証明書リクエストを送るために「Yes」をクリックしてください(インターネットに接続している必要があります).
 これで,あなたのコールサイン証明書リクエストがそのまま自動的にLoTWにアップロードされます.

図2-8

 これで,コールサイン証明書の要求手続きが終わり,TQSL 画面には,図2-9のように「赤色の進入禁止印」とあなたのコールサイン,およびDXCCエンティティーが表示されています.
 また,「Callsign Certificatesタブ」画面と「Status Logタブ」画面には「Your Certificate request is accepted and awaiting father processing.」(あなたの証明書要求は受け付けられました,次の手順(ライセンスのコピーなどを郵送)を待っています)と表示されています.

図2-9

 

 この後は,TQSLのどのファイルやフォルダ「赤色の進入禁止印」も削除したり名前の変更をしてはいけません.変更すると証明書(tq6) の読み込み時にエラーになります.

 このあと,JA局など,米国以外のコールサインの局は,アマチュア局ライセンスのコピーとあなたの名前を示す公文書(例えばパスポートや運転免許証)のコピーをLoTWの下記の宛先に郵送しなければなりません.
宛先
ARRL
Attn.:LoTW Administrator
220 Main St. 
Newington, CT 06111, USA
USA

 必要な文書の詳細については https://lotw.arrl.org/lotw-help/authentication/ に記載してあります.

 現在,LoTWに初めて登録要求をするJA局(米国以外の局)は「コールサイン証明書要求( tq5)ファイル 」を送信後,上記の説明のように「ライセンスと公文書のコピー」をARRLへ郵送することになっています.
 これからは,郵送するこの方法のほかに,JARLハムフェアーなどのDXCCフィールドチェック会場などで,DXCCカードチェッカーと対面して,上記の「ライセンスと公文書の原本(コピーは不可)」を提示して確認して貰うことでも対応できるようになりました.
 この場合には,コピーをARRLに郵送する必要がありません.
 この方法で確認を希望される方は,JARLホームページのDXCCフィールドチェックのページの中の「3. LoTW *LoTW利用の申込者の本人確認について」を読まれた上で確認を受けるようにしてください.
 リンクで該当ページが開かないときは,JARL ホームページ → 楽しむ → 3.アワード → DXCCフィールドチェック → 3. LoTW *LoTW利用の申込者の本人確認の順に進んで,説明をお読みください.

 あなたが,コールサイン証明書要求をアップロードし,必要書類のコピーを郵送してから,またはDXCCカードチェッカーとの対面確認を受けてから,数日後(2回目以降はアップロードして凡そ1~2日後)にLoTWからあなたの証明書ファイル「TQ6ファイル」が添付されたメールが来るでしょう.
 この「TQ6ファイル」の読み込み方法の手順は 「項目2 」をご覧下さい.

 

1.2 「 tq5ファイル」を作成してから一度保存し,その後LoTWへ送る
 1.1の方法で「tq5ファイル」をLoTWへ送れなかった場合や,図2-8の手順の過程で,この証明書要求を今は送らないで,後で送る場合には,図2-8 の画面で「いいえ(N)」をクリックします.この場合には証明書要求はアップロードされず,図2-10の様に「証明書要求・tq5ファイル」を保存する画面になるので,保存するディレクトリーを確認して「保存」します.

図2-10

 これで,「tq5ファイル」が保存され,図2-11の画面が表示されるので内容を確認して「OK」をクリックします.

図2-11

 この場合には,あとで「tq5ファイル」をLoTWにアップロードしなければなりません.その手順は次の項目をご覧下さい.

☆ コールサイン証明書要求ファイルを別途アップロードする方法
図2-8で「いいえ(N)」を選択した場合には,コールサイン証明書要求ファイル(TQ5ファイル)を保存してから,あとで,そのファイルをLoTWに送る必要があります.

 証明書要求ファイル「TQ5ファイル」をARRLのLoTW へ直接送る
下記のURLをクリックすると図2-12の画面が開きます。今作って保存した証明書要求ファイル「自分のコールサイン.tq5 ファイル」をこの画面からLoTW へアップロードする(送る)ことができます.
https://p1k.arrl.org/lotw/upload

図2-12 

 この 図2-12 の画面で、参照ボタンを使い,図2-13のように、先ほど保存した「自分のコールサイン.tq5ファイル」を読み込み,「Upload file」ボタンをクリックすると,ファイルがアップロードされます.

図2-13


 
 これで自局の証明書要求ファイルがLoTWへ送られ,証明書を要求したことになります.
 この証明書要求ファイルが受け付けられると,図2-14の画面が表示されます.

図2-14

 ここで,最後の方に「・・・Your certificate request processing is completed.と表示されているのは「あなたの証明書要求手続きは完了です」ということです.
 また,ライセンスなど自局の証明文書を郵送するように書かれているので,全く初めての場合には,必要な書類のコピーをARRLのLoTWに郵送します.
2回目以降の場合にはコピーを送る必要はありません.

 

2. コールサイン証明書 (TQ6ファイル)の読み込み

 あなたが,コールサイン証明書要求をアップロードし,必要書類のコピーを郵送してから数日後(2回目以降の場合にはアップロードして凡そ1~2日後)にLoTWからメールが来るでしょう.そのメールには,図2-15のように,あなたの証明書ファイル「TQ6ファイル」が添付されています.また,あなたがLoTW ユーザーページにログオンするための「username・ユーザー名」と「password・パスワード」が書いてあります.

図2-15

                
 この「TQ6ファイル」を読み込むには,メールに書いてあるように2種類の方法があります.

 第1の方法は「添付ファイル」をダブルクリックすることです.
 第2の方法は,第1の方法が出来ない場合に「添付ファイル」を保存して,「TQSL」のメニュー「Load Certificate File」から読み込む方法です.
(You may be able to install this certificate by double-clicking on the attachment icon. If that isn’t possible or doesn’t work, save the attached file to disk and then use the TQSL program’s “Load Certificate File” menu command to install this certificate into your system.)
 一般的には「2.1 TQ6フィルをダブルクリックして直接読み込む」方法で読み込めることが多いでしょう.
 もしそれで読み込めない場合には,「2.2 TQ6ファイルを保存してから読み込む」方法を試して下さい.

 

2.1 「TQ6ファイル」をダブルクリックして直接読み込む

 メールに添付された証明書ファイル「あなたのコールサイン.tq6」をダブルクリックすると,証明書ファイルが自動でTQSLに読み込まれ,TQSLプログラムが開き,「金色鍵穴印・あなたのコールサイン」が表示され,コールサイン証明書ができているでしょう.あるいは,ダブルクリック後に図2-16のように「このファイルを開きますか?」が表示されたら「開く(O)」をクリックしてください.


図2-16

 これでTQSLの「Log Operations」画面が開きます.次に「Callsign Certificatesタブ」をクリックすると図2-17のように,あなたのコールサインが「金色鍵穴印」になって,証明書ができているでしょう.

図2-17

 あるいは,ダブルクリック後「このファイルを開きますか?」の後,次のような「Alert・警告・LoTWからの新しいコールサイン証明書をロードする準備ができていますか?」の画面が表示されたら「はい(Y)」をクリックしてください.

図2-18

 その後ファイルを保存するフォルダーの画面になったら「キャンセル」をクリックしてください.

図2-19

 これで,TQSLの「Log Operationsタブ」画面が開くでしょう.次に「Callsign Certificatesタブ」画面 図-2-17で読み込みの完了が確認できます.

 図2-18のところで「はい」をクリックした後 図2-20のように「指定されたファイル・・・プログラムが関連付けられていません・・・・」と表示されたときには,このあと「2.2  TQ6ファイルを保存してから読み込む」に進んでください.

図2-20

2.2 「TQ6ファイル」を保存してから読み込む

 保存するには,図2-21の画面で,メールの添付ファイル「あなたのコールサイン.tq6」を右クリックしてから「名前を付けて保存」のメニューをクリックします.
    
図2-21

 次ぎの画面で,ファイルを保存するフォルダーを決めて「保存」します.

図2-22

 図2-23 は,保存された「TQ6ファイル」の例で,「TrustedQSL Callsign Certificate」と表示されています.

図2-23

 

 次は,保存した「tq6ファイル」をTQSL で読み込みます.
 まず「TQSL」を開くために,TQSL アイコンをダブルクリック,開いたTQSLの「Certificatesタブ」画面に移ります.この画面の「Load a Callsign Certificate」アイコンをクリックします.次に開いた「Select Certificate File」画面で,今保存した「tq6ファイル」を選び「開く(O)」をクリックすると図2-24画面になります.

図2-24

 あるいは,図2-24「Select Certificate File」の画面で,「ファイルの種類」枠に「Callsign Certificate container file (*.p12)」と表示されて,「tq6ファイル」が表示されていないかもしれません.そのときには,図2-25の画面のように,右下の「ファイルの種類」枠の▼を押して「Certificate Request response files (*.tq6)」を表示させてください.これで,図2-24画面のように「あなたのコールサイン.tq6」が表示されます.

図2-25

 なお,最初にTQSLを開くとき,TQSL アイコンをダブルクリックしてから,次のような「Alert」画面が表示されたら,表示されたコールサインを確認して正しければ「はい(Y)」をクリックします.

図2-26


 「Select Certificate File」の画面,図2-24 で「開く(O)」をクリックすると,「あなたのコールサイン.tq6ファイル」がTQSLに読み込まれ 図2-27 の画面のように,「コールサイン証明書が読み込まれた・ Callsign Certificate Loaded」と表示されます.

図2-27

 この画面の「Finish」をクリックすると TQSL が開き「Log Operationsタブ」画面が表示されます.ここで「Callsign Certificatesタブ」画面に移ると図2-28 の画面のように「金色鍵穴印・あなたのコールサイン」になり,コールサイン証明書が読み込まれたことを確認できるでしょう.

図2-28   

以上