(3) QSOログをアップロード

1.QSOログをLoTWにアップロードするためには次のような作業が必要です.

(注:2017年1月16日から、ログをアップロードできるのはv.2.0およびこれより新しいバージョンのTQSLに限られます)

◆ QSOログのADIFファイルを作成しておく.
 QSOログのADIFファイルを作成するには,電子ログ(ロッギングプログラム)を使うのが便利です.電子ログでADIFファイルを作成(出力・Export)してください.

◆ Station Locationを決める
TQSLプログラムでStation Locationを決めます。

◆ デジタルサインされたQSO ログファイルをアップロードするには
① TQSLからそのまま自動でアップロードする
② 一度保存してから,あらためてアップロードする
2種類の方法がありますが,①の方法が便利でしょう.

 これから電子ログを使いたいと考えるときは,インターネットで探すか,次のURLページで調べることが出来ます.ツꀀツꀀ
https://lotw.arrl.org/lotw-help/SubmitLoggingApp/

 電子ログで,あなたのQSOデータから「ADIFファイル」を作成するのは,それぞれの電子ログの使用法に従って作成してください.
 なお,これから電子ログを使いたいと考える際には,ログデータを「ADIFファイルかCabrilloファイル」で出力 出来ること,また,出力するQSOログデータの年月日の範囲を指定できるものが便利です.
 電子ログを使わないで,TQSLプログラムでADIFファイルを作成することも出来ますが,電子ログを使うのが効率的で便利です. 

 

2. Station Locationを決める

 Station Locationはコールサイン,運用場所などを指定することです.
 TQSLを開き,「Station Location」タブをクリックし,「Create a new Station Location」アイコンをクリックすると,「Add Station Location」の画面が開きます.

図3-1

 この画面で,あなたのコールサイン,エンティティ,ITUゾーン,CQゾーンなどを指定します.ゾーンは次の画面のように,エンティティから決まるドロップダウンメニューから選びます.

図3-2 

 

 CQゾーンナンバーも同様にドロップダウンメニューから選びます.  

図3-3

 IOTAナンバーは,特に必要がなければ,空欄のままで大丈夫です.

 ゾーンナンバーの入力が終われば,「Next」をクリックして次へすすみます.

 次の画面では「Station Location」の名前を入力します.名前はコールサイン,あるいはコールサインと地名などで良いでしょう.入力したら「Finish」をクリックします.
   
図3-4

 これで「Station Location」が決まったので,TQSLの「Station Location」画面には,次のようにあなたのコールサインが表示されて,「Station Location」作業は終わりです.

図3-5  

 

3. QSOログ (ADIFファイル) を自動でLoTWにアップロードする

・ QSOログのADIFファイルを作成する
 電子ログを使っている場合は,その電子ログからLoTWにアップするQSOログのADIFファイルをエクスポート(出力)してください.
その場合,エクスポートするQSOログの日時・範囲を指定できると,ログを2回目以降にアップロードするとき,重複QSOが含まれず便利です.

 なお,電子ログを使わずに,TQSLにQSOデータを入力してADIFファイルを作成することも可能ですが,その手順は後述します.

・QSOログのADIFファイルをTQSLファイルに変換して自動でLoTWへアップロードする
 TQSLを開き「Log Operations」画面のアイコン
「Sign a log and upload it automatically to LoTW」
をクリックします.次はアップロードする「ADIFファイル」を選択する図3-6の画面で,ここでアップロードするADIFファイルを指定し「開く」をクリックします.

図3-6

 次は,アップロードするログの「Station Location」を選択する 図3-7の画面になり,このログのステーションロケーションを選択して「OK」をクリックします.
なお,バージョン2.1.2以降「Station Location」が1局だけの場合,「Station Location」を選択する必要がなくなり,図3-7 の画面がなく,図3-6 の次は図3-8 になります.

図3-7

 次は,図3-8のようにサインする「ADIFファイル」の確認画面で,「TQSL-Confirm signingの枠内」に表示された内容を確認します.これが正しければ「はい(Y)」をクリックします.
   
図3-8

 次ぎは,QSO期間の年月日画面で,ここは何も入力しないで「OK」をクリックします.

図3-9

 それからパスワードを入力する画面 図3-10になり,パスワードを使っている場合にはパスワードを入力して「OK」をクリックします.

図3-10

 これで,ADIFファイルからTQSLファイルへの変換が始まり,変換している途中の進行画面が表示され,変換が終わると,このファイルがそのまま自動でLoTWへアップロードされます.
 もし,ログに前回アップロードしたQSOと重複しているQSOが含まれていると,「重複あり」の画面になり,重複をどうするか聞かれます.その場合の対応は後述します.
 ファイルのアップロードが正しく終了すると,次の図3-11 に示すように,終了レポートの画面が表示されます.

図3-11

 これで,ログファイルは処理の順番待ちです「Log uploaded successfully with result “File queued for processing”」の文章が表示され,アップロード作業が終了します.
 あとは,アップしたQSOログがLoTWユーザーズホームページに表示されるのを待つだけで,「Logbook Queue Status」( http://www.arrl.org/logbook-queue-status )ページを見るとその処理時間の見込みが判ります.

・ ログファイルに重複データが含まれている場合.
 もし,アップロードしようとするログファイルの中に,過去にデジタルサインされたQSOデータが含まれていると,パスワード入力画面のあと,図3-12のように重複表示画面が表示されます.
 
図3-12

 この画面例は,このログには,アップロードのために,既にデジタルサインされたように見える1 QSOと,新しい22 QSOが含まれていると表示されています.
この様に重複データが含まれている場合には,次の3種のいずれかを選ぶことになります.

(1) Exclude duplicates・ Recommendedツꀀ (重複を除く・推奨)
(2) Cancelツꀀ (キャンセル・作業を中止する)
(3) Allow duplicatesツꀀ (重複を認める)

(1) Exclude duplicates (重複を除く)を選択した場合
 LoTWでは,重複が有る場合には, (1) を選択することを推奨しています.ここで (1) を選ぶと,新しい22 QSOだけがアップロードされ,処理順番待ちのレポートが表示されてアップロード作業が終了します.
 なお,アップロードするログのQSO全部が重複している場合には,「Exclude duplicates」は表示されず「Cancel」か「Allow duplicates」の2種類だけです.

(2) Cancel (キャンセル)を選択した場合
 キャンセルを選ぶと,サインとアップロード作業は中止されます.

(3) Allow duplicates (重複を認める) を選択した場合
 これを選ぶと,重複を含めてサイン,アップロードすることになり,重複を認めるを選んだ,図3-13 の画面が表示され,下側に重複をアップする際の説明画面が示されます.

図3-13

画面(下側)の文章
(The only reason to re-sign duplicate QSOs is if a previousツꀀ upload went unprocessed by LoTW, either because it was never uploaded, or there was a server failure.)」と書かれています.
 この意味は:「重複QSOに再びサインをする(そしてアップロードする)唯一の理由は:前回のアップロードがLoTW側によって処理されなかったか,全くアップロードされなかったか,サーバーの故障だったかのいずれかです.」

 この場合 (下側)では,はい(Y)か,いいえ(N)の何れかを選択することになります.
(1) はい(Y)を選択すると,重複を含んだファイルにデジタルサインしてそのままアップロードされます.
(2) いいえ(N)を選択すると,前に戻り,改めてもう一度選択することになります.

 

 

4. QSOログ (ADIFファイル) をTQSLファイル(tq8ファイル)に変換後,一時保存する.
その後,このファイルをLoTWにアップロードする方法

 TQSLを開き「Log Operations」画面のアイコン「Sing a log and save it for upload later」をクリックします.
 次は,変換して保存する「ADIFファイル」を選択する図3-14の画面で,ここで変換するADIFファイルを指定し「開く」をクリックします.
 
図3-14

 次は,変換された「tq8ファイル」を保存するフォルダーの場所を指定する画面になるので,その場所を確認して「保存」をクリックします.(後でtq8ファイルをアップロードするために,このフォルダーの場所を忘れないようにして下さい)

図3-15

 次は,保存するログの「Station Location」を選択する画面になり,これ以後は「項目2 」「QSOログ (ADIFファイル) を自動でLoTWにアップロードする」と同様の手順で進むと,パスワードを入力する画面,図3-16になります.
パスワードを使っている場合にはパスワードを入力して「OK」をクリックします.

図3-16

 これで,ADIFファイルからTQSLファイル(tq8) への変換が始まり,変換している途中の進行画面が表示されます.変換が終わりファイルが保存されると,図3-17のように,TQSLの画面の「Status Log」に「・・tq8 is ready to be emailed or uploaded.・・・・」(tq8ファイルはEメールまたはアップロードする用意が出来ています)と表示されて保存作業は終わります.この後,今保存した(tq8ファイル)をLoTWに送る必要があります.

図3-17

● 保存だけのメニューでも重複チェックが行われる
 tq8ファイルを保存する,この作業でも「項目2」の「QSOログを自動でアップロードする」 と同様に重複チェックが行われます.その手順等はその項を参照して下さい.

 

5. 保存したTQSLファイル(tq8ファイル)をLoTWにアップロードする

 「前項4」 で保存したTQSLファイル(tq8ファイル)をLoTWのユーザーアカウントホームページ(User Account Home Page・以下・ユーザーホームページ)からアップロードする方法です.

 TQSLを開き「Log Operations」画面のアイコン「Log in to the Logbook of the World Site」
をクリックします.
これで,LoTWにログオンする画面 図 3-18 が開くので,「Username」と「Password」を入力してLoTW にログオンします.

図 3-18

 

 ログオンしたら,開いたLoTW のユーザーホームページ画面で,その中のメニューにある「Upload File」タブをクリックします.これで,ファイルをアップロードする画面 図3-19になります.

図 3-19

 

 この画面の,ファイルの「参照」ボタンをクリックすると,図3-20 画面のように,保存しておいたフォルダーの画面から,LoTWにアップロードする「tq8ファイル」を選択して,「開く」をクリックします.

図 3-20

 これで,「File to upload」の枠に,アップロードする「tq8ファイル」が選択出来たので,「Upload」ボタンをクリックします.

図 3-21

 tq8ファイルのアップロードが終わると,図3-22 の画面の様に「File ・・・.tq8 queued for processing・・・tq8ファイルは処理の順番待ちです」と表示されてアップロードは終了です.

図 3-22

 

6. QSOデータを直接入力する

 TQSLを開き,「Log Operations」からアイコン「Create an ADIF file for signing and uploading」をクリックすると,図3-23のように「QSO Data」入力画面が開くので,図のように,アップロードするQSOデータを入力します.

図 3-23

 次のQSOデータを入力する時は「Add QSO」をクリックすると,空白の「QSO Data」画面が開きます.ログアップするQSOデータを全部入力し終わったら,「OK」をクリックします.
 次の画面は 図3-24 のように,今入力したQSOデータをADIFファイルで保存する画面になるので,フォルダーの場所とファイル名を確認したら「保存」をクリックします.

図3-24

 保存が完了するとTQSLの画面に戻り 図3-25のように「Status Log」の枠に,保存した結果が「Wrote 1 QSO records to E:\JA1DM………」のように表示されます.


図3-25

 

7. アップロードしたQSOログを見る

 アップロードしたログを見るには,LoTWのユーザーアカウントホームページにログインします.TQSLを開き「Log Operations」画面のアイコン「Log in to the Logbook of the World Site」をクリックして,UsernameとPasswordを入力して「Log On」をクリックして 図3-26のようにユーザーアカウントホームページに入ります.

図3-26 

 ユーザーアカウントホームページのメニュー「Your QSOs」タグをクリックすると 図3-27の画面になります.この画面の右側メニューの「Most Recent QSOs」をクリックすると 図3-28 のQSOログ画面が表示されます.マッチ(QSL)したデータだけを見るには 図3-27 の右側メニューの「Most Recent QSLs」をクリックすると表示されます.
 前の表示や後ろの表示を見るには表の左右角にある「Next」「Prev」をクリックします.
 そのほか,この表ではDXCCの表示など多くの表示を選択・表示することができるようになっています.

図3-27

図3-28

★アップしたログの処理時間
 最近はLoTWサーバーの処理速度が速くなり,アップしてからほぼ数分以内に「Your QSOs」のページでログを見ることができます.
 なお,コンテストの後などのように,アップロードされるログファイルが多い場合には数時間,あるいは更に時間がかかることもあるようです.処理状況は「Logbook Queue Statusページ」で図3-29の様に見ることができます.

アドレス http://www.arrl.org/logbook-queue-status

図3-29

注:
・アップロードしたQSOログは削除できません
 LoTWにアップロードしたQSOログは削除できません.もしログデータを訂正したいときには,改めて正しいログデータをアップしてください.

以上