第1章

センサフュージョン/シングルチャネル検出法/
ハイフネーティッド計測などのキーワードを読み解く

科学的な計測データ処理の考え方

河田 聡

 「科学計測」とは,科学技術分野での基礎・応用研究,新製品開発などにおいて駆使される各種計測技術のことをいう.この「科学計測」という言葉をあまり聞いたことのない読者もおられるかもしれない.しかしこれは,産業や医学分野で定着している工業計測や臨床医用計測などの実用計測技術の源流ともなるもので,研究的側面だけでなく,実用的側面も強くもつ,重要な技術である.この科学計測も,コンピュータや計測器の処理能力向上などにより,考え方が大きく変わってきた.本章では,現在の科学計測のポイントともいえる計測の多角化(センサフュージョン),選択化(シングルチャネル検出法),非線形効果の利用による選択的検出法と間接的検出法について,わかりやすく解説している. (編集部)

 

1. データ処理の役割は科学計測の第六感

2. 計測の多角化「センサフュージョン」

3. シングルチャネル検出法――スキャニングの時代

4. 非線形効果の積極利用――ディジタル化への道

5. 間接的計測法――ハイフネーティッド計測法

6. 天秤による計測「零位法」

7. アクティブ制御機構をもつ計測システム

8. 計測プローブのインピーダンス――計っているのか計られているのか?

9. Youngの干渉実験――フォトンは,エレクトロンは,なぜ干渉するのか!?

◆ 特集に登場する用語の説明


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