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ハードディスク・記録メディアの専門展示会

DISKCON JAPAN

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入場口のようすの写真

入場口のようす

 ハードディスク・各種記録メディアの製造技術に関する国際専門展示会「DISKCON JAPAN」が4月10日(水)〜12(金)の3日間,東京ビッグサイトで開催された.主催は国際ディスクドライブ協会.本展示会は1993年の第1回目から数えて,今年で10回目の開催となる.また,昨年に引き続き「Optical Disc Production」も併催されており,磁気ディスクを中心としたデータストレージ装置と併せて,光ディスクによる記憶装置関連の装置や製品の展示もあり,記録装置全般をカバーする展示会となっていた.

 展示会と併催で,業界の最新の市場動向や新技術について,国内外のスペシャリストを講師に迎えての「国際ディスクフォーラム」も例年どおり開催されてた.最終的な来場者は,11,807人となった.

●DISKCON JAPAN

メディア研究所のDVD製造一貫システムSpacelineの写真

メディア研究所のDVD製造一貫システムSpaceline

シュリンク装置CM-5の写真

シュリンク装置CM-5

 メディア研究所のブースでは,DVD製造用一貫システム「Spaceline」に来場者の注目が集まっていた.同製品は膜厚のリアルタイムモニタ機能により均一な膜厚を実現するスパッタ装置となっており,DVDやCD-ROMの製造にも対応しているとのこと.また,摩擦係数値を測定することによって,磁気ディスク面の潤滑剤の効果をマップ化することが可能な「汎用型マイクロトライボメータ」も出展されており,こちらも来場者が説明員の話に熱心に耳を傾けていた.CD-ROMやDVDのジュエルケースのキャラメル包装を行うシュリンク装置「CM-5シリーズ」は,最大幅152mmまでの帯を取り付け,包装できるのが大きな特徴とのことであった.

グラフテックの光ピック専用振動計測システムAT7400の写真

グラフテックの光ピック専用振動計測システムAT7400

 光ピック専用の振動計測システムを始め,ヘッド先端などの極小物体を振動計測するシステムなどを多数展示していたのが,グラフテック.光ピック専用の振動計測システム(AT7400シリーズ)では光ピックのボード線図測定で必要とされる,フォーカス方向とトラッキング方向の測定をワンタッチで切り替えることができ,複調ユニットも専用機能で操作が簡単であるとのことであった.

パルステック工業のDVD高速記録実験装置O-PAS1000Aの写真

パルステック工業のDVD高速記録実験装置O-PAS1000A

 パルステック工業では,高NA対物レンズ搭載の光ディスクドライブ装置とDVD高速記録実験装置の出展を行っていた.DVD高速記録実験装置(O-PAS1000A)はDVD-R/RW仕様のピックアップ全自動評価装置となっており,各種電気特性の測定を可能としている.

マツボーの自動スライダ外観検査装置OASISの写真

マツボーの自動スライダ外観検査装置OASIS

 自動スライダ外観検査装置「OASISシリーズ」を展示していたのは,マツボーのブース.プロセスモニターとしてPole/Tip部の測長,DLCの膜抜けの有無,スライダのジオメトリ,アライメントチェック,コンタミモニタなどをサポート.最終外観検査機としてABS面およびPole/Tip部における欠陥の検出,分類を行うことができる.

 ワイエイシイのブースでは,テープバニッシュ装置,ハイクリーンコンベアの2製品を中心に展示を行っていた.ハイクリーンコンベアは,低帯電圧,高搬送クリーン度,良好なメンテナンス,省スペース化を実現した製品.実際のデモを交えながら展示を行っており,8段階設定可能な搬送スピード,駆動ローラ中央部は完全にフリーとなっており,ダウンフローを妨げない構造であるという.

エイトテクノロジーアンドトレーディングの評価検査装置Ptop883の写真

エイトテクノロジーアンドトレーディングの評価検査装置Ptop883

 低価格な光ピックアップ調整,評価検査装置Ptop883をメインに展示していたのは,エイトテクノロジーアンドトレーディング.ディジタルサーボで機種切り換えが容易であり,オシロ,ジッタなどの計測機能を内蔵しているのが大きな特徴であるという.

 リーダー電子のブースでは,DVD/CDピックアップのDVDとCDの性能評価装置「LE9300」やディジタルプロセッシングジッタアナライザ「LE1875 S1仕様」などを展示.LE9300では,DVDピックアップのDVDとCDの性能評価を1台で行うことが可能だ.

●Optical Disc Production

 エイブルのブースでは,スウェーデンのM2社が開発した光ディスク用スパッタ装置「SQC」およびドイツのArc Cure社が開発した高純度紫外線ランプを使用したUV装置「Pure UV」の2製品をメインに展示を行っていた.「SQC」は電源,制御,真空ポンプを1台の装置に内蔵しているのが特徴とのことであった.

日本ミクロコーディングのブースの写真

日本ミクロコーディングのブース

 日本ミクロコーディング(MIPOX)では,研磨材料および研磨非加工装置を中心に展示を行っており,超精密研磨テープは微細な研磨粒子をフィルム上にコーディングし,ミクロ単位で表面形状のコントロールを可能にしている.

小野測器の機械特性測定装置LM-3300の写真

小野測器の機械特性測定装置LM-3300

 小野測器のブースでは,インライン型光ディスク装置,光ディスク機械特性検査装置,ディスクステーション,ハードディスク計測ユニットなど多数を展示しており,来場者の注目を集めていた.LM-3300はDVD-ROM/R/RW用のデスクトップ型の廉価版機械特性測定装置.CEマーキングにも対応可能となっている.

 光ディスク用インライン外観検査機,オフライン検査機をメインに展示を行っていたのは,ジャスタム.BASLER S3はドイツBASLER社が開発したラインスキャナカメラを搭載し,最速のプロセッサ,最新のディジタルフィルター技術を使用し,次世代メディアを含む光ディスクの欠陥を高精度に検出することが可能となっている.同ブースでは,テープヘッドテスタ,ディスクヘッドテスタなどの展示も行われていた.

東洋インキ製造のFDアクワレスNPGの写真

東洋インキ製造のFDアクワレスNPG

 レーベル印刷用UV水無し平版インキ,CDスピン保護コート用UVハードコート剤などで,より美しいレーベル印刷をアピールしていたのが東洋インキ製造.写真などのイメージの再現能力に優れ,安定した印刷品質が得られる「FDアクワレスNPG」は人気の商品であるという.


Copyright 2001-2002 Kitamura Toshiyuki

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