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組み込み技術の総合展示会
Embedded Technology 2002 | |||
![]() 入場口のようす 「あなたが求める「組み込み技術」が必ず見つかる一週間!」をテーマに「Embedded Technology 2002」が11月20日(水)〜22(金)の3日間,パシフィコ横浜で開催された.主催は(社)日本システムハウス協会.今年で通算16回目を迎える同展示会は,名称を昨年までのMSTから「Embedded Technology」に変更し,出展社数270団体,カンファレンス総数120セッションと規模を大幅に拡大しての開催となった. ![]() ユニバーシティパビリオン 昨年に引き続き「インドパビリオン」をはじめ海外からの参加も増大し,大学研究室の出展コーナーである「ユニバーシティパビリオン」も充実が図られていた.また,「システムハウス・SIパビリオン」「テスト&メジャメントゾーン」「プラットホームゾーン」など時代のニーズに応えた出展企画も多く見られた.展示会の前日2日間,12コース設けられたチュートリアルも開催され,今回はじめての試みとして注目を集めていた.最終的な延べ来場者数は3日間で16,741人に達した. ●注目される展示物![]() マイクロソフトのパートナーパビリオン 先頃,タブレットPCの発表で話題を集めたマイクロソフトでは,「Windows CE.NET 4.1」および「Windows XP Embedded」を中心に,メインステージ,サブステージ,パートナーパビリオン,デザインウィンの4つのコーナーを設け展示を行っていた.とくにパートナーパビリオンでは,10社以上のパートナー企業がEmbedded Windowsを利用した多彩なソリューションを展示しており,注目を集めていた. エンジニリアリングサポートを含むプログラマブルシステムソリューションを提供するザイリンクスでは,「Virtex-U Pro」「Spartan-U E」「ISE5.1i」「CoolRunner-U」などのプログラマブルIC,ソフトウェア開発ツールなどの展示を行っていた.とくに,開発システムである「ISE5.1i」は来場者の注目が高いとのことであった. ウィンドリバーでは「VxWORKSリアルタイムOS」や「TORONADO統合開発環境」,インテリジェントデバイスのソフトウェア開発を支援するプラットホームなどを展示していた. リアルタイムOSや多彩なミドルウェアを展示していたのがグレープシステム.「ThreadX-μITRON」はCISCで最小約2.5KバイトのコンパクトなRTOSで,同等クラスでは業界No.1の速度を誇るという.また,同社ではT-Engine対応のUSB,Bluetooth,FTP,HTTPなどの同社開発のミドルウェアも注目度が高いという.「GR-USB/OTG」は組み込みシステム用のUSB OTG機能を提供するものだ. 富士通ではBluetooth,ブロードバンドルータ,マイクロコントローラなどを中心に展示を行っていた.ブロードバンドルータソリューションでは,双方向100MHzフルレート転送を実現するホームブロードバンドルータ向けIPパケット高速処理LSIの紹介を行っていた.また,SoC開発環境ではUMLとC言語をベースとしたシステムLSI設計手法の紹介を行っていた. ![]() 車載情報システムの例 T-Engineプロジェクトに早い時期から参加していたパーソナルメディアでは,日立製作所,三菱電機のCPUを利用したT-Engine開発キットの新製品やソリューションを多数展示していた.ITS Japanおよび自動車走行電子技術協会では,テレマティクスサービスやプローブ情報システム,インターネットITSシステムなど最新車載技術の展示を行っており,来場者の注目を集めていた.日本テキサスインスツルメンツでは,DSPの新製品,製品のロードマップ,開発ツールなどを中心に展示を行っていた.WLAN,ディジタルスチルカメラ向けのソリューションなどのデモも行っており,パートナー企業19社によるソリューションの展示も注目を集めていた. ![]() Metrowerks Embedix SDKの展示 開発ツール「CodeWarrior」を中心とした開発ソフト,ハードウェアおよび総合的なサービスを提供するメトロワークスでは,「Symbian OS」「Tao intent」をはじめとするJavaやEmbedded Linuxなどの最新テクノロジーを展示していた.イーソルではコンフィギュレータ,ビルダ,デバッグテストツール,品質向上テストツールなどの機能を搭載する「eBinder」を中心とした展示を行っていた.また,共同出展であるミスポではμTRON4.0仕様のRTOS「NORTi」を中心とした製品を多数展示していた. ![]() QNX Momentics開発スイートの展示 QNXソフトウェアシステムズでは,MIPS,ARMなど多様なターゲットに対応し,開発者にあった言語と開発ホストを使用できる「QNX Momentics開発スイート」の展示を行っていた. ![]() RealViewによる開発を展示していたARM アームでは最新の「RealView」開発ツールの概要をデモを交えながら行っていた.同製品はSoC設計やSoC統合に向けた統合的なツールであり,ファーストシリコンの信頼性の向上と製品化までの期間を大幅に短縮するとのことである.こちらのブースでも20社近くのパートナー企業が,ARMテクノロジーを利用したソリューションの展示を行っていた. ![]() DSPデザインとMATLABの連携に力を入れるサイバネット サイバネットシステムではテキサスインスツルメンツ社製DSPに対するトップダウン設計ツールである「Embedded Target for Texas Instrument C6000 DSP」および「MATLAB Link for Code Composer Studio Development Tools」を紹介し実機デモを行っていた.
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