Daily? Diary

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2004.6.30(Wed)    花のある生活

 6月も今日で終わりです.あっという間の2004年前半でした.
 今年の我が庭は,月見草が咲かない代わりに,朝顔が咲いています.朝顔は日中しか咲かないので,帰宅するともうしぼんでいるのが残念ですが…(注:月見草は,夕方咲き始めて,朝しぼむ).

 花のある生活は,なかなかすてきなものです.

2004.6.25(Fri)    いちゃもんの楽しみ

 電車の中吊り広告をしげしげと見るくせがついた.「なーに言ってんだ」と思うものがけっこうあるからである.そうやって難癖をつけるのはけっこう楽しい.

 例えば,JJの中吊り広告.特集とおぼしきコーナの宣伝文句として,“「セクシー」「華やか」より「元気」で「一緒にいて楽しい」がもてはやされる時代”――.その横には“恋の勝ち組”という文字が躍っているから,これは当然男性受けのよい女性像を言っているのだろう.
 確かに,いっしょにいてつまらない女性より,いっしょにいて楽しい女性のほうが選ばれるだろう.でも,「華やかで,それほど元気はないけど,いっしょにいて楽しい」女性と,「地味で,元気で,いっしょにいて楽しい」女性のどちらを選ぶか? などの調査はきっとしていないだろう.「セクシー」「華やか」より「元気」,というコピーは,読者(大多数の女性)のコンプレックスを癒やすための詭弁だ.
 だいたい,そういった舌の根も乾かないうちに,広告の下のほうには,“清楚な白とセクシーな黒の取り合わせで男の子はメロメロ”とか書いているのだから….何をか言わんや,である.

 それに,どんな統計が出ていようと,世間一般の評価がどうであろうと,恋愛なんて「ただひとり」に認めてもらえればそれでハッピーなのである.その「ただひとり」を見つけるのがたいへんなのだけど….

2004.6.21(Mon)    TPO悪?

 好感度の高い人についての理由に「相手によって態度を変えない」があると思う(「あの人,だれに対してでも物腰がていねいだよね」,「あの人は上にはへこへこして,下には威張り散らしているよね」など).で,いざ自分の行動を振り返ってみると,明らかに,相手によって態度を変えている.姉に,弟に,母に,父に,義母に….だから,高校時代の先輩が従兄弟の奥さんになってしまったり,取引先のマネージャが転職して,また違う立場でおつきあいをすることになると,とまどったり恐縮したりするハメになる.

 でも,すべての人に対して,なるべく感じの良い人になりたいと思う(八方美人?).できる限り(できる範囲で)親切に,誠実に,相手のことを考えて….結果だけを見ると,あまり実践できていないんですけどね.

2004.6.16(Wed)    そう言や誰もがオンリーワン

 最近,「オンリーワン」ということばに激しく抵抗を感じる.よく言えば自己肯定,悪く言えばひとりよがり….そんな場合もあるのではないか.
 独自性じたいを価値にするのではなく,価値のある独自性である必要があると思う.そのためには,自分を磨くしかない.…そんなことなら,言われなくてもわかっているんですけどねぇ….なかなかねぇ….

2004.6.10(Thu)    結婚式をしたい男性のかた?

 某結婚情報誌(ゼクシィですね)が,世の中の人が結婚したくなるようなCMを打っているらしい.でも,「世の中の"人"じゃないでしょ."女性"でしょ」とわたしは思っている.ピンクのバラが舞い散る中に,現れた新郎が新婦に指輪をはめる….うちの相棒(男)が聞いたら卒倒しそうだ.相棒は,何より「バラが舞い散る世界」が苦手なのだから.

 一般に,結婚式をどうやるか,ウェディング・ドレスはどんなのを着たいか,ということに熱心なのは女性のほうだ.男性のほうは,女性の夢にしぶしぶつきあっている,というパターンが多い.だから,結婚前に女性は「彼はちっとも結婚式のことを考えてくれないし,何かというと"まかせるよ"って言って….2人のことなのに」と不満を言うし,男性は男性で「おれはどうでもいいのに,彼女に引っ張り回されて,それでもしぶしぶつきあっているのに,まかせるって言ったらキレるし,まったく手に負えないよ」という感想を持つのではないか.そんな山あり谷ありの結婚準備を無事に超えられるかどうかが,結婚生活の最初の危機だ.
 我々の結婚式のときも,多少の危機はあった.わたしは「なんでもいいよ.別に大げさな披露宴をしなくても,写真を撮って家族で会食でもすれば….で,できればレンガ造りの洋館で,すてきな階段があるところで写真を撮りたいな」と言っただけなのだが,実はその後半の条件が難しかった.東京から横浜まで,あちこちのホテルや結婚式場を覗いて,プランを考えて,結局レンガも階段もあきらめた.その代わりに,グランド・ピアノの前で写真を撮った.
 レンガと階段は,わたしにとって「できれば」の要望で,「must」ではなかったのに,相棒は「これはたいへんな条件だ」と思ったらしい.で,まったくうるさい注文を….と思っていたらしい.けれど,そんなことはおくびにも出さずにいそいそと会場を探してくれていたのには感謝(見つからなかったけど)….まぁ,お互いキレる前に合意できてよかったね.

 結婚式は,できるだけこじんまり(七五三+αくらい?)がいいや…というのがわたしの感想です.親きょうだいしか呼ばなかったのに,2次会もしなかったのに,どっと疲れましたから.

2004.6.10(Thu)    一貫性の欠如は花開く?

 「いろんなことに興味を持てる.好奇心旺盛」をウリにしてきたわたしは,一貫して何かを追求するということができておらず,それをしばしば後悔していました.でも,たまには「あぁ,いろんな経験をしてきてよかった!」と思う瞬間もあるものですね.
 たった2年強だけれども,前の会社でプログラミングをしていた経験が,今のしごとで扱う「プログラミング」という用語に実感を与えてくれています."秘伝のタレ"と公開・共有文化の違いは,「それは医学の漢方と蘭方の違いと同じですね!」と叫びたくなってしまうのは,つい先日『胡蝶の夢』を読んだせいです.あぁ,世の中に何もむだなことはない,としみじみ思います.

 あまり,人脈ということばは好きではありませんでした.大学のときに佐々敦行氏の講義で「自分ができる人になるのではなく,できる人を知っている人になれ」という主旨の講義を聞いたときにも,なんだか人を利用することばかり考えて… とか,自分で力をつけずに他人を利用するのは,「自分は授業には出ない.でも,よくノートを取っているAさんとBさんを知っている.Aさんから借りたノートをBさんにも回し,Bさんから借りたノートをAさんにも回せば,みんなハッピー」みたいでいやだなぁ…と思っていました(ちなみに,そういうことをしていた某友人はめでたく某有名商事に入社した).
 でも,いろんなところでいろんな知り合いに会うのは楽しいし,知り合いの知り合いがまた知り合いだった…というのも,みんなが(ほどよい距離の)友人関係にあるみたいで楽しいです.もちろん,自分が周りに害をなさないことが前提ではありますが,どんどん心地よいネットワークが広がっていくと,楽しく,かつ有意義にしごとができるなぁ,などと思う今日このごろです.

2004.6.10(Thu)    人は,人が好き

 保育園にこどもを送っていって思うのは,「根本的に,人は人が好きなんだ」ということです.2〜3歳児がひしめきあっている部屋に入ると,顔なじみの子がやってきて「きょうはね,パパと来たの」と報告してくれます.こっちをじーっと見ていて,にっこりすると嬉しそうに笑う子もいます.廊下でちょっと寂しそうに立ちどまっている5歳児の子も,バイバイ,と手を振ると,恥ずかしそうな嬉しそうな顔で手を振ってくれます.
 こどもが親のことを好きなのはあたりまえとしても,よその子だって,人から笑顔を向けられて,嬉しくない子はいないんだな,と思います.人は反射的に相手と同じ表情を作る,と言います.笑顔と笑顔が広がっていけば,人間関係には何の問題もないはずなのに….

 わたしは高校生のころ,自分のことを本当に理解してくれる友人がいない,と思って落ち込んでいたことがありました.そんなときも「親きょうだいはわたしのことを無条件で好きでいてくれるけど,そんなのあたりまえ.数に入らない」と思っていました.今思うと,そう思える環境にいたこと自体が恵まれたことだったのかもしれません.でも,こどもにもそんな「あたりまえ」の環境を提供できるつもりでいます.

2004.6.7(Mon)    こわいゆめのはなし

 特集&CD-ROM担当の慌ただしさが終わったと思ったら,今度は体調悪化に時間をとられ,いつの間にか6月.早いですね….

 と前置きはともかく,今朝は恐ろしい夢を見ました.なんと,子供が中国マフィアに誘拐されてしまったのです.最近は子供の誘拐が相次いでいて,誘拐された数日後には死体で発見される…ということが続いていたこのごろ(夢です)なので,心配はいっそう募ります.実家の母や義母も「だいじょうぶだよ,きっと見つかるよ」などと慰めてくれるのですが,心配は一日一日と募るばかり.そのうえ,海軍の一員である夫(これも夢です)も行方不明になってしまい,悲嘆にくれるわたしに,若き海兵が「ぼくでは代わりになりませんか…」となぐさめてくれるのですが,うら若き未亡人のわたしは,慰めに感謝しながらも涙が乾くときがないのでした.

 …という,目覚めてみればメロドラマなのか潜在願望なのか(?)よくわからない内容なのですが,夢の中では本当に恐ろしかったです.実感したのは,子供を失うというのはこんなにもつらいものか,ということです.子供の誘拐なんて(たぶん)かんたんにできてしまうし,その危険性をうっすらと感じてはいても,こんなに身に迫って考えたことはなかったです.夢でよかった….

 北朝鮮の拉致被害者のかたがたも,こんな気持ちを味わったのだと思うと,あらためて無事で過ごしている自分たちが申し訳ないように思いました.

2004.6.7(Mon)    佐世保の事件に思う

 連日報道されている,佐世保の小学生の殺傷事件.本当に恐ろしい.恐ろしいのは,「この加害者が特殊だから犯行に至ったのだ」と断言できないところにあると思う.
 たぶん,こうしたら→こうなる,という本当の理解ができていなかったのだろう.殺そうと思ってカッターナイフで首を斬りつければ→死ぬ,死ぬだろう,とは思っただろう.でも,人を殺すとはどういうことか,人間が死ぬとはどういうことかを,実際に自分がやってしまった後に感じるほどには理解できていなかった.だから,犯行後に呆然としてしまったのだろう(これが冷静であったのなら別の意味で恐ろしいが,そうすれば事件はまた別の性質のものになる…).

 善悪の判断や架空と現実の区別がつきにくい年齢層に,暴力的な作品やホラーものを見せるべきではない,という意見にわたしは賛成である.わたし個人は,ホラーや暴力ものにちっとも愛着を感じないので全廃になってもいっこうにかまわないのだが,そういうものを観賞したがる人がいても,理性的に行動できる人であれば別に問題はないと思う.
 でも,R指定の映画でも,DVDになればだれでも観賞できてしまうのだ.インターネットの情報は基本的に制限できないものだと思う.そうすると,見せないことによる隔離は,おそらく「見たい」という欲望に勝てない.そうすると,仮にそういうものを目にしたとして,それに対してどういう体勢を取れる人間に育てるのか,ということを考えないといけないだろう.そして,おそらくそれは画一的なものではなく,家庭ごとに,個人ごとに異なる.

 人間の根幹を作るのは「家庭」,学問教育の手助けをしてくれるのが「教育機関」だと思う.家庭は,かならずしも24時間子供を見守ることはできない.でも,子供の拠って立つところをいちばん作ってあげられるのは家庭だろう.次いで,近くにいる,子供が尊敬できる人が,子供を支えてあげられるだろう.子供が迷ったときに支えとなれるかどうかはわからないが,せいいっぱい頑張るしかない,と思った.