Daily? Diary

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2004.7.29(Thu)    興奮さめやらず

 昨日の経験からも強く思うのは,インターネットが「よらしむべし,知らしむべからず」という業界への強烈な武器となることだ.

 無料で公開されているインターネット上の情報が,かならずしも信用の置けるものではないことはじゅうぶん承知しているけれど,「何の情報もなく,ただ教えてもらう」立場に甘んじなければいけない場合と,「経験者の情報(の断片),専門情報(の断片)」を入手できる場合では全然違う.医療,行政など,本来「サービス業」であるはずなのに,その専門性/密閉性による権力を持ち,権力に甘んじている業界に,インターネットの存在が風穴を開けてくれるのではないだろうか.

 コストのかかっていた流通システムをあざ笑うかのように,インターネット直販が繁盛する.それは,抜かれた中間流通にとっては恐怖だろうが,消費者の論理で市場が動くのはごく当然のことだと思う.市場の論理だけで消されてはならないものもあるとは思うが,それは法で既得権益を守ることではない.市場の論理でも消されないような形に変貌していかなくてはならないのだろう.

 そんなことをつらつら考える,このごろである.

2004.7.28(Wed)    医療業界批判

 病院に行ってきました.医療はどう考えても「サービス業」だと思うのですが,病院や医者本人にちっともそういう意識はないようです.診察を延々と待たされ,会計を延々と待たされ,算出の根拠が不明な料金を請求される.保険の対象外となる薬を処方してもらったら,なんと「処方箋代」として710円も別途とられていた.いったい何なんでしょう….

 本日対応した医者は,不親切極まりない人でした.かんたんな概要だけ説明して,「じゃ,また2週間後に来てください」.2週間後に必要な薬を今日出してほしい,と依頼し,反論されてさらに食い下がったら,突然「医者を怒らせていいと思ってんの」とキレてしまった.

医者「わかりました.薬は出しますから,もう来ないでください」
(志)「はい.もう来ません」

 ただ,けんかをしにきたわけではないので,患者のことをもっと考えてください,と言ったら,「医者をもっと信用してください」と言い返された.あの,信用してないわけじゃないんですけど,今日の説明に「医学ですべてわかっているわけではないから,試しにこの程度の薬を投薬してみましょうね.え,いつからどのくらい投薬するかって? そんなの適当ですよ」みたいなことを言っていたのは,あなたじゃないですか.
 いえ,症状を見ながら,対応していこう,という方針自体を悪く言っているんじゃないんです.でも,2週間後にまた来てくれ はないでしょう….そんなことなら,最初から2週間後に呼んでくださいよ.頼みますよ.

 効き目をあてにできない薬をもらうためだけに,通院するのはまっぴらです.会社まで休んで.
 そうか,「インフォームド・コンセント(納得診療)」って知ってますか? と言ってあげればよかったかも….

2004.7.12(Mon)    さらしもの

 何なんだ! というメールを受け取りました.あまりにあきれたので,そのまま掲載します.なお,差し障りがあると困るので,メール・アドレスの一部は伏せました.

Subject: 割り切った、体だけの付き合いを希望します。
From: *****mimik@yahoo.co.jp

いきなりのメール失礼致します。
どうも初めまして。美紀といいます。
結婚して4年、目下26歳です。
受付やってたんですが、何故か26歳年上の社長に目をつけられて
結婚しました。でも、えーとですね、主人の年齢が年齢なので
私、セックス面でとても満たされない日々を送っています。。
もとから人並み以上にエッチが好きってのもあるんですけど、
いますっごくしたくてしょうがないんです。。
どうしても我慢ができなくて、ネットで相手を探していたところ、
近い場所に住んでるらしい貴方を見つけて
こうしてメールしている次第です。
主婦という立場上、秘密厳守での関係を持ちたいと思っているのですが、
そちらとしては何か希望する条件はありますか?
私、仕事はしてないんですが、お金とか全然平気です。
主人からもらっているお小遣い、
全然使い切れてないのでサポートという形でも全然かまいません。
できればいいお返事いただきたいと思っています。

 ちなみにわたし,女性なんですけど….どこをどう探したら,「ネットで相手を探していたところ,近い場所に住んでるらしい貴方を見つけ」るのでしょ? まぁ無作為に送っているSPAMの類だと思うのでそれはいいとして,この文章に込められたさまざまなニュアンスがおもしろいですね.

  • 「受付やってた」→それなりに容姿には自信がある
  • 「お金とか全然平気です」→お金に困っていない,というニュアンスに読めるが,もしかして「お金をもらうことに全然抵抗感がない」という意味かも?
  • 「サポートという形でも」→サポートって,いったい何でしょ? わたしの知っている範囲で使われる「サポート」はたいてい有償なんですが….

 まぁ,別に,どうでもいいんですけどね.すごく個人アドレスっぽいメール・アドレスから誘惑メールが来ても,どうぞお気を付けください….

2004.7.11(Sun) 選挙あれこれ

 参議院選挙に行ってきた.確か前回は,選挙権があることを示す紙切れを持って行くと,そこに記載された番号を1人が読み上げ,名簿から名前を探し出して「(志)さんですね」とやっていたのだが,今回はパソコンに接続されたバーコード・リーダでピッとやって「(志)さんですね」ときた.おぉ,IT化だ!(ちなみにバーコード・リーダは“Fujitsu”のロゴ入り)
 でも,ピッとやる人と,「(志)さんですね」という人は別の人….IT化は進んでも,ちっとも人件費は減らない現状をかいま見た.ちなみに,部屋の背後には何やら(選挙監視人以外に)待機している風の人たちがいて,もしかしてITシステムにトラブルがあったときのための待機要員では… と思われる.かくして人件費はかかるばかりなのであった.

 という余談はいいとして,今回の選挙にはいろいろ考えた.選挙区制(エリアごとの候補者の中から選ぶ)と,比例代表制(全国区で,政党[もしくは候補者名]を選ぶ.得票数に応じて政党ごとに議席を配分し,指名が多かった順に当選する)の両方があったので,選挙区制では「まぁそこそこ得票があるだろうし,わたしも推せる政党(人物)」を選んだ.比例代表制では「得票はあまりないかもしれないが,ぜひがんばってもらいたい政党」を選んだ.比例代表制は,少数の声をすくい上げる優れた方法だと思う.

 20代前半のころは,「選挙なんて,結局わたしがだれに投票しようが,たかが1票.微力じゃどうにもならないじゃない」などと思っていたが,今は,その1票を投じるかどうかが大きな波を起こすきっかけになるのだと思っている(森首相の“無党派層は家で寝ててくれ”発言の影響が大きい).それに,子育てのこと,年金のこと,海外派兵のこと,すべてが身近な問題になってきている.知らないよーなんて言っている余裕はないのだ.

 ところで,投票に行く前に各党から投げ込まれた宣伝チラシをじっくり読んだが,それぞれ自党のアピールと他党のけなしが満載で笑ってしまった.中でも笑ったのが,自民党の「あなたの今受け取っている年金は減りません」という大きな活字.今,年金を受け取っている人は(わたしの両親もだが),たいがいやや潤沢すぎる金額を受け取っているようだ.それなのに,彼らの年金を削ることはないと言い切れるのはなぜ?
 わたしの邪推によると,それは,まさに彼らが「第1次ベビー・ブームのこどもたち」だからである.数が多いのである.選挙は数の論理である.1人でも多くの有権者の支持を得た者が勝ちなのである.だからって,それはないでしょう….と,少数派,弱者であるわたしは思うのである.
 ちょっと待て? わたしだって,第2次ベビー・ブームの1人.きっと,我々の世代が日本人口の大多数と認知されるころには,我々につごうの良い政策を次々とぶち上げてくれる政党が現れるかも,ってこと? …それは,ちょっとフクザツですが….

2004.7.10(Sat)    インターネット礼賛

 職業上,Webサイトは必須の情報収集網になっている.わたしは元来「新しい」ものには惹かれない人間なのだが,携帯電話がなくても,テレビがなくても,電子炊飯器がなくても,とにかくインターネットだけはなくなると困る.

 で,主に何に使っているかを考えると….

  • 用語や概念,技術詳細について調べる:75%
  • ニュースを読む:7%
  • 企業の概要や製品について確認する:6%
  • 目的地に定刻につくための経路を調べる:6%
  • Webサイトのデザインを参考にする:2%
  • 知人がどのような人生を送っているか確認する:2%
  • 打ち合わせなどで使う飲食店を検索する:1%
  • Web素材を探す:1%
というぐあいであるように思う.
 この中で,とくに感心するのは,Web上にフリーで提供されているWeb素材の質の高さである.これを使えば,こんなイメージのサイトやこんなイメージのサイトも作れるなぁ… 時間があればやってみたいなぁ,と思いつつ,誘惑の元を断ってしごとに戻ることを繰り返している.

 あぁ時間がほしい!

2004.7.6(Tue) 冬ソナ考   

 巷では韓国の純愛ドラマ『冬のソナタ』が大ヒットしているらしい.

 実を言うとわたしも,かなり前の衛星放送のCMで「死んでしまったはずの初恋の男性にそっくりな人が現れたら・・・あなたはどうしますか?」というキャッチ・コピーと聞いたとき,ちょっぴり(いや,たっぷり)“はっ”とした.
 でもまぁ…,あらすじを読んだり小耳にはさんだりする限りでは,これはベタベタの恋愛ものでしょう.昔なつかしい少女マンガのエッセンス満載,という感じでございますわ.
 要は「確かにおもしろいかもしれないけど,これに大騒ぎして大ブームにすることもないんじゃない?」と思うのである.

 でも,このドラマがきっかけになって,日本人の韓国人に対する認識が良いほうへ変わることは嬉しいと思う.太平洋戦争前に日本が朝鮮半島を併合していたことから,いまだに韓国への差別意識が消えない人も多いようだ.そこまで強い意識でなくても,「国際結婚…アメリカやイギリス,フランス,ドイツなんかだと素敵だけれど,中国,韓国などのアジアだと,ちょっとね…」というイメージも,多少なりともあったと思う(以前,日本人の友人が韓国人と恋に落ちて,いろいろと悩んでいた).たかがイメージだけれど,それが重要.

 ところで,日本でも『冬のソナタ』のようなベタベタ恋愛ドラマをまた作ってみたら,はたしてヒットするだろうか? マンガなら『星の瞳のシルエット』(1985〜1989年.柊あおい)とか?
 『ロングバケーション』(1996年.製作:亀山千宏,脚本:北川悦吏子),『WITH LOVE』(1998年.製作:喜多麗子,脚本:伴一彦,尾崎将也)とかも純愛ドラマと言えそうだけど,こっちはそれなりにひねりがあった.「国産の,ひねりがない(ベタベタな)純愛ドラマ」の受けは,はたして?