Daily? Diary

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2004.10.5(Tue)    好きな本に,出会いました.

 問題解決のコンサルタント2氏の著書『ライト,ついてますか?』(共立出版)を読みました.久しぶりに,嬉しい読書をしました.

 日本語訳はところどころヘンだし,装丁も凝ってはいないのですが,なにしろ内容が良いのです.たいせつなことは何度も繰り返し,かんで含めるように「理解」させよう,という著者ゴコロにも感服しました.
 そうすると,ちょっとヘンなイラストも妙に味が出てきます.

 たいせつなことは――「問題は何なのか?」「それは,だれの問題なのか?」をよく考え,目的を達するための方法を考えることです.エレベータが遅くて利用者が文句を言っている場合,エレベータを速くする以外にも解決方法はあります(例えば,利用者が「エレベータが遅い」と感じないようなくふうをすればよい).
 言われてみればその通りなのですが,なかなかふだんそういうことを思いつけないでいる私には,非常に参考になりました.

 あともう一つ,大きな収穫だったのは,ライトを消し忘れる可能性のある運転者には「ライト,ついてますか?」と注意をうながすだけでいい,というくだりです.私はつい,こうしろ,ああしろと細かく指示してしまうほうなので,この提案に大きくうなずきました.そうですよね.
 こういうのって,プライベートにも応用できそうです….

2004.10.4(Mon)    秋が好き

 気持ちの良い秋になりました.秋晴れの日は,会社なんて休んで,ゆっくり戸外を散歩したいものです.

 けれど,休んでいいはずの代休はたまっていても,しごとがわたしを引き留めます.代休は一定期間のうちに消化しないと昇華してしまうので,結局は指をくわえて見ているだけのはめに…(せめて,手当に化けてくれればいいのにね).

 しかたがないので,しごとを楽しんでいる今日このごろです.

P.S. 真夜中に帰宅すると,通勤途中の街路樹からふいっとキンモクセイの香りが….「秋は感覚的だ」と とある友人が言っていましたが,まさに実感.感覚的だからこそ,直観人間のわたしは好きなのかもしれません….

2004.10.3(Sun)    されど少女マンガ

 以前,『冬のソナタ』のことをさんざんけなしたけれど,ちょっと反省.感動するかしないかは,あらすじじゃない.という,実にあたりまえのことに思い至ったからです.

 例えば,一条ゆかりの『女ともだち』.これ,ちょっとバブリーな感じの少女マンガなんです.試しに,あらすじを書いてみると――.

 ある少女(荒井菜乃)は,両親を飛行機事故で亡くし,美人女優の叔母(西願搖子)に引き取られている.その境遇からか,我慢強いクールな少女に育ってきた.ある日,ふとしたきっかけで,自分が実は叔母の娘であることを知る.では,父親はだれ?
 少女の大の親友(大浦こずえ)は,女らしくて可愛くて,モデルをやっている内気な少女.クラスメートからは可愛らしさを妬まれていじめにあっている.ある日,菜乃の憧れの先輩がこずえを好きだと知って,菜乃とこずえが気まずくなる.
 これまたふとしたことから,菜乃は大作家(野口博幸)に見込まれ,映画のヒロイン役の候補に挙がる.実は,そのヒロイン役は,こずえがやるはずのものだった! こずえと菜乃の溝は,すれ違いながら深まっていく.
 やっと菜乃とこずえが仲直りでき,映画のヒロイン役は菜乃が射止めたけれど,こずえは笑顔で応援する.そんなとき,菜乃は,こずえが昔から憧れていた男優(野口晴臣)のことを好きになってしまう.
 こずえは,足のケガをきっかけに,晴臣に接近する.菜乃は祝福しようとするが,どうしても嫉妬の気持ちが消せない.せっかく射止めた映画の役にも集中できず,自己嫌悪に陥る.そんな菜乃を支え続けたのは,演技指導の同窓の門下生(北林柊成)だった.
 晴臣は,菜乃と柊成が近い関係なのを見て嫉妬する.そして,自分が菜乃のことを好きだと自覚し,告白する.けれど,菜乃はこずえの許しを得るまでは晴臣と距離を置こうとする.こずえは,菜乃の気持ちにも晴臣の気持ちにも気づいているが,自分の気持ちとの間で苦しんでいる.
 映画の共演者とのトラブルから,菜乃はやけになる.そこにこずえが現れて「ほしいものは待っているだけじゃ手に入らないのよ」と言い,菜乃に,もう自分に遠慮しないように言う.こじれていた2人は,ようやく仲直りする.
 頭痛の種だった映画の共演者も,菜乃を敵視していた女優から西願搖子に変更になり,撮影は無事終了する.実は菜乃の父親であることがわかった野口博幸も,長い間意地を張り合っていた西願搖子とようやく仲直りする.晴臣は海外に留学するが,最終的には菜乃と同じところに留学することになって,めでたしめでたし….

 これって,めちゃめちゃ少女マンガな展開なんですね.芸能界に,サラブレッドの貴公子(女たらし風だけど実は寂しがりや),可愛い親友と(態度は)可愛くない主役の女の子――.でも,すごく惹き込まれます.
 それは,きっと菜乃がすごく頑張っているからだと思います.生まれて初めての映画で,自分だけ素人で主役だというプレッシャー.頑張らなきゃ,と思い,共演者から悪口を言われても食いついていき,ありがとうございました,と頭を下げるけなげさ.親友と好きな人を奪い合う自己嫌悪.「かわいくない自分」にウンザリする自己嫌悪.でも,努力していればちゃんと認めてくれる人がいるんだ,というカタルシス.菜乃は,美人で,芸能界にコネがあって,麻布に住んでいて,きっぱりしていてかっこいいんだけれど,それらに嫉妬する前に,菜乃の頑張りに頭が下がってしまいます.
 そんなふうに,あらすじだけでは物語の感動は測れないわけです.

 でも,やっぱりわたしは「ヨン様」って好きじゃないなぁ….「いかにも」な王子ぶりに,全身全霊で反感をおぼえます.…これは好みの問題なので,致しかたないですね.

2004.10.1(Fri)    手で覚える,耳で覚える

 例えば,何か試験を受けることにして,勉強をするとします.その場合,わたしは「まとめノート」を作って覚えます.
 教科書を読んだだけでは,なかなか腑に落ちません.あくまでも,自分でまとめ直し,文章や図で示すことで,やっと「自分のもの」になったような気がするのです.

 わたしのある友人は,「わたしは耳で覚えるんだよね」と言っていました.彼女は,テキストを音読することにより,理解するのだそうです.わたしは,ただ読んでも読んだはしから忘れてしまうので,彼女のことをすごいなぁ と思いました.でも,もしかして,そういう「学習の型」に個人差があるということなのかもしれないなぁ,と思いました.

 そのほか,わたしは「ちょっと寝かせて身につける」ことができるみたいです.おもにピアノのレッスンに通っていたころのことなのですが,ともかく(弾けないながらも)全体をあっさりとさらっておいて,翌日もう一度弾いてみると,これが案外弾けるのです.「練習を重ねて」うまくなる,というより,何となくでも全体像がつかめていれば,ものおじしないのでスイスイ進めるのかな,と思いました.我ながら「寝かせて身につける」技に感心していました.

 今のしごとに目を転じてみると,…いくら寝かせようが,練っていないものはさっぱり進まないんですね.努力あるのみ.今さら基本に立ち返っているわたしでした.