Visual Studioは,.NET構想に含まれる部分が大きく拡張されるようで,現在公開されているだけでも以下のような拡張が行われる予定になっています. ● XML これはある種のコンバータですが,XMLによるスクリプトの実行をコンパイラに変換し,VBAに移行するための手助けになるように思います.VBAのクラスとして利用できるということは,ActiveXのクラスへの変更などを行うことで,他言語からXMLを利用するといったことも考えられます. ● SQL,COBOL DHTMLやXMLのようなHTMLを拡張したタグ形式スクリプト,既存の言語を簡略化したJavaScriptやVBScriptなどが,「初心者でも扱いやすくした言語」という意味から「データベースの参照などを行う言語」へと変わってきているのは明らかでしょう.しかし,ネットワーク技術の複雑さやネットワークサーバの維持に金銭的・人的なコストがかかることから,普及に時間がかかっていることも事実です. 筆者は,ネットワークデータベースの重要性とその複雑さなどを学生時代に学び,インターネット上を流れるリアルタイムデータベースに興味をもちました.当時はネットワークもマシンも非力なものだったので,ネットワークデータベースは少々のことでも過大な負荷をシステムに与えてしまうということを身をもって体験しました. しかし,ネットワークもマシンも進歩し,かつてCOBOLによって蓄積されたソフトウェア資産や,SQLによるデータベース参照などが,ネットワークを介しても十分に活用できるほどになっています(SQLやCOBOLは今でも非常に多くの場所で使用されている). そのため,次のVisual StudioではCOBOLをサポートするためにVisual FoxPro(図3)が搭載される予定になっています.
● ATL+ with Visual Basic しかし,OLEやCOMを経て共通インターフェースとして扱われるようになり,ATL(Active Template Library)のようなテンプレートライブラリによってBasicのような高級言語でもWindows DNA(Distributed interNet Application)にのっとった多くの拡張機能が簡単に利用できるようになってきました. Basicというとアプリケーション開発言語であり,システムプログラミングなどは無理だと考えられていましたが,今ではDOSの頃とは違って,オブジェクト指向に「近い」言語になってきているので,「Basicの簡便さでシステムプログラムが組める」という認識に変わりつつあります. ▲ASP+とWeb Forms (1) サーバにHTMLページを生成させるためのプログラミングモデルと実行フレームワークを実現 ▲ Web services (1) HTTPをトランスポートとして利用し,リモートからのメソッド要求が企業のファイアウォールを通過することを可能する 注1:SOAPとは,ファイアウォールが存在している状況で使用できるように設計されたクライアントとサーバ間のRPC(Remote Procedure Call)を可能にする分散オブジェクトプロトコル. Copyright 2000 広畑 由紀夫 |
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